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月刊誌「りぶる」10月号
Special Topicsより

“命の情報格差”をなくし、
誰もが適切な医療や支援を
受けられる社会に

生稲晃子 新聞出版局長代理・女性局長代理

10月は乳がんの早期発見・早期治療の大切さを伝える「ピンクリボン月間」です。厚生労働省は現在、高濃度乳房を含む乳房構成の通知に向けた環境整備を進めています。自身の乳がん治療の経験を基に、“命の情報格差”解消に取り組む生稲晃子新聞出版局長代理・女性局長代理に、乳がんの早期発見・早期治療の重要性、高濃度乳房やアピアランスケア、治療と仕事の両立支援などについて伺いました。

取材日:令和8(2026)年8月6日

乳がんは早期発見・早期治療で治る可能性が高まる
日本人に多い“高濃度乳房”とは

―10月は「ピンクリボン月間」ですね。

生稲晃子新聞出版局長代理・女性局長代理(以下、敬称略)はい。乳がんの正しい知識を広め、検診の大切さを多くの人に知っていただくための啓発月間になります。 毎年10月は世界各地でピンクリボン運動が展開され、日本でも自治体や医療機関、企業などがさまざまな啓発活動を行っています。
 乳がんは、日本の女性が最も多くかかるがんです。8人に1人が生涯で乳がんになるといわれていますが、早期発見・早期治療をすることで、治る可能性は非常に高くなります。ステージ1※1では、90パーセント以上が長期生存するといわれています。
 一人でも多くの人の命を守るため、“乳がん検診を受けること”と“家族や大切な人に検診を勧めていただくこと”が、ピンクリボン運動の大きな目的です。
 私は、検診で乳がんが見つかり、43歳の誕生日に正式な告知を受けました。そこから治療を続けて乗り越えてきた経験者の一人として、早期発見がいかに大切であるかを身をもって感じています。毎年たくさんのイベント等に参加し、正しい知識と乳がん検診を受ける勇気を持つことが、一人一人の女性の未来につながっていくことを訴えてきました。

※1: しこりの大きさが2cm以下で、脇の下などのリンパ節転移がない、またはごくわずかな転移にとどまる早期の状態

生稲晃子 新聞出版局長代理・女性局長代理

―日本人女性の乳がん検診受診率について教えてください。

生稲40~69歳女性の受診率は、令和7(2025)年で51.0パーセント。厚生労働省は2年に1回のマンモグラフィ検査を推奨していますが、欧米の受診率70~80パーセントと比べても、かなり低い水準にあるのが現状です。 検診未受診者の中には「仕事が忙しいから」と受診しない人がいれば、「何か見つかったら嫌だな」といった不安や恐怖から検診を避ける人もいます。また「自分は大丈夫」「がんにはならない」と思い込んでいる人は少なくなく、実は私もその一人でした。
 乳がんは、しこりの大きさが1センチメートルになるには一般的に10~20年ほどかかるといわれています。この間は自覚症状がほとんどなく、自分で触ってもほとんど分からないので、乳がんを発見するには乳がん検診を定期的に受けていただくことが重要です。また、1センチメートルから2センチメートルに成長するのは1~2年と、急に進行スピードが速くなるといわれます。そのため検診は一度受診すればよいのではなく、定期的に2年に1回、検診を受けることが重要なのです。
 『りぶる』読者の皆さまには検診の大切さとともに、ご自身の“乳房構成”も意識していただけるとありがたいです。

生稲晃子 新聞出版局長代理・女性局長代理

―乳房構成とは何ですか。

生稲乳房のタイプのことです。乳房は、母乳をつくる乳腺と、それを包む脂肪からできています。乳腺と脂肪の割合は個人差があり、乳房のタイプは(1)脂肪性(乳腺が少なく、脂肪が多い) (2)乳腺散在(乳腺と脂肪が混在)(3)不均一高濃度(乳腺が多く不均一に分布)(4)極めて高濃度(乳腺が非常に多い)―の四つに分類されます。
 このうち、乳腺が多い(3)不均一高濃度と(4)極めて高濃度のタイプは“高濃度乳房(デンスブレスト)”と呼ばれています。日本人女性の約4割から5割が高濃度乳房といわれており、特に若い世代に多く見られるのが特徴です。50歳以下の女性の約8割が、高濃度乳房だという報告もあります。

―高濃度乳房は病気ですか。

生稲いいえ、病気ではありません。乳腺が多い体質なだけです。
 ただし、マンモグラフィ検査を受診する際に留意することがあります。乳房専用のX線(レントゲン)撮影装置を用いるマンモグラフィでは、脂肪は“黒く”、乳腺は“白く”写し出されます。また、乳がんのしこりも“白く”写し出されるため、高濃度乳房の人は画像全体が白っぽくなってしまい、小さなしこりがあっても、見つけにくくなる傾向があります。

インタビューの続きはりぶる本誌でご覧ください

りぶる10月号

月刊誌「りぶる」では、政治・政策、文化から、旅行、料理、美容まで
タイムリーかつ読み応えのある記事を掲載。
一歩先を見据え、自分らしく楽しむ女性の心をつかむ情報を提供しています。

発行日 毎月15日発行
年間購読料 3,800円 (税・送料込)
定価1部 320円 (税込)

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