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月刊誌「りぶる」10月号特集より

クマから国民の命と
安全を守るために

自由民主党 鳥獣被害対策特別委員会 笹川博義 委員長

人里や市街地で、クマの出没や被害等が相次いでいます。党鳥獣被害対策特別委員会は「クマ等の鳥獣被害への対応に向けた提言」を取りまとめ、6月26日に木原稔官房長官と石原宏高環境大臣に申し入れました。笹川博義委員長に、クマ被害の現状、提言の概要やポイント、クマの出没を防ぐためにできることなどを伺いました。

取材日:令和8(2026)年8月7日

クマ出没で社会活動も学校生活も危険と隣り合わせ
政府と自民党が一体となってクマ被害対策を推進

―近年のクマ被害の状況について教えてください。

笹川博義党鳥獣被害対策特別委員会委員長(以下、敬称略)昨年度は過去最多の238人が被害に遭い、13人が亡くなりました。さまざまな地域で、クマが本来の生息域を離れて人里や市街地に出没しており、社会活動も、子供たちの学校生活も危険と隣り合わせの状態が続いています。
 こうした深刻な状況を踏まえ、わが党は鳥獣被害対策特別委員会(以下、委員会)を一時的に「クマ被害緊急対策プロジェクトチーム(PT)」へと衣替えし、クマ被害対策に特化した議論を本格化しました。昨年10月31日の初会合以来、ありとあらゆる方策をPTメンバーで話し合い、11月12日に取りまとめたのが「クマ被害への対応に向けた緊急提言」です。
 人里や市街地にクマが出没しても、警察官は拳銃を発砲することはできません。警察官の拳銃の使用には細かな規定があり、クマは対象外だからです。クマから国民の命と安全を守るため、提言では“緊急銃猟”の確実な実施と、クマの個体数管理を徹底するよう求めました。
 緊急銃猟は、クマやイノシシが人の生活圏に出没した際、安全確保等の条件を満たした場合に限って、特例的に市町村長の判断・指示で委託を受けたハンターが銃猟を行える制度です。この制度の周知徹底を図るとともに、対応マニュアルを作成するための技術的支援を行うことも要望しました。
 さらに、速やか、かつ効果的な対策を講じていくため、クマの捕獲に使用する箱わなや侵入防止用の電気柵といった資機材購入費を含めた財政的支援を自治体に行うよう求めました。

鳥獣被害対策特別委員会 笹川博義 委員長

―提言を受けた政府の対応はいかがでしたか。

笹川高市内閣は、われわれの提言を重く受け止め、迅速に対応しました。 手交の翌日に政府は、木原稔官房長官を議長とする「クマ被害対策等に関する関係閣僚会議」を開催し、緊急提言の内容を踏まえた「クマ被害対策パッケージ」を策定。その後、今年3月27日に「クマ被害対策ロードマップ」を作成し、政府と自民党が一体となって実効性の高いクマ被害対策を着実に進めてきました。
 政府の対応は迅速だったことに加え、クマ被害対策に臨む強い覚悟を感じました。クマが出没した自治体からの要請に、自衛隊の出動を決断したからです。
 警察官と同様に、自衛隊員が直接、クマの捕獲や駆除を行うわけではありませんが、危険と隣り合わせの住民にとって「自衛隊が後方支援をしてくれている」という安心感は、計り知れなかったと思います。

―本年度のクマの出没状況を聞かせてください。

笹川クマの目撃情報が多く、発砲を伴う緊急銃猟が実施されるなど、状況は依然深刻です。山菜採りをしている最中に襲われて死亡する被害も発生しています。
 緊急提言を取りまとめた後、委員会では引き続き、高い緊張感を持って議論を積み重ねてきました。クマが出没した現場で活動してきた有識者からヒアリング等を実施し、取りまとめたのが「クマ等の鳥獣被害への対応に向けた提言」です。
 この提言は6月26日に木原官房長官と石原宏高環境大臣に申し入れました。
 日本にいるクマは、北海道に生息するヒグマと、本州・四国に生息するツキノワグマの2種類です。それぞれ体格や生態などに大きな違いがあり、今回の提言は主に本州のツキノワグマ対策を念頭に置いたものです※1

※1:北海道では「北海道ヒグマ管理計画」に基づく独自の対策が進められている

クマ等の鳥獣被害への対応に向けた提言
迅速かつ臨機応変に対処できる人材の育成を

鳥獣被害対策特別委員会 笹川博義 委員長

―「クマ等の鳥獣被害への対応に向けた提言」の概要を教えてください。

笹川提言では、政府が取りまとめた「クマ被害対策ロードマップ」の着実な推進と、国民の命と安全を守るための緊急対応体制を確保するよう求めるとともに、必要となる予算について十分な財政措置を講じることも要望しました。
 わが国では、狩猟期間は各都道府県が地域の実情や鳥獣被害の発生状況に応じて延長や変更を行っています。また、鳥獣保護区は原則として狩猟が禁止されており、捕獲の“エアポケット”になっています。
 そのため提言では、狩猟期間の延長や鳥獣保護区における捕獲の促進など、政府が各自治体と連携し、クマの捕獲に関する制度を柔軟に運用していくよう求めました。

インタビューの続きはりぶる本誌でご覧ください

りぶる10月号

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