2026年4月2日(木)
於:党本部平河クラブ会見場

会見を行う小林政調会長
【冒頭発言】
私からは、何点かございます。まず、新年度初の定例会見となりますので、引き続き、メディアの皆様、どうぞよろしくお願いいたします。
本日10時から開催した政調審議会での案件4本でございますが、いずれも了承され、明日の総務会に諮ることとなりました。そして、月曜日に4月11日までの暫定予算が成立をいたしました。与野党の幅広い賛成での成立となりましたが、引き続き、本予算の早期の成立に向けて、参議院での審議を注視してまいります。
火曜日に、国旗の損壊等に関する制度検討プロジェクトチームの初会合を開催いたしました。初回は、各国の類似法制やこれまでの議論について説明を聴取しました。国旗損壊に関する議案には、様々な論点、意見がございますので、議論を丁寧に深めていきたいと考えております。
同じく火曜日に、日本維新の会との実務者協議におきまして、副首都構想の関連法案の骨子案を取りまとめました。今後はこの骨子案をもとに、両党で具体的な条文化に向けて調整を進めるものと認識しております。引き続き、両党におきまして、丁寧な議論を期待しております。
そして最後に、イラン情勢でございますが、先ほどトランプ大統領の会見もございましたが、日々状況が動いております。依然としてペルシャ湾内に20名の日本人船員の方を含む多くの方が留め置かれている中で、水、食料、あるいは燃料につきましては問題ないということでございますが、現場で緊張状態に置かれておりますので、船員の方々の精神的な負担も大きくなってきているものと伺っております。1日も早く船舶の往来が再開されるよう、政府にはあらゆる手段を尽くしていただきたいと考えております。
また、赤沢大臣、経産大臣が、重要物資安定確保担当大臣に新たに任命されました。物資の安定供給に万全を期すべく全力を挙げられていると承知しております。党でも、明日、金曜日、12時半よりイラン情勢に関する関係合同会議を開きまして、情報のアップデート、政府との問題意識の共有、今後に向けた対応について議論する予定でございます。また、近日中に、影響が懸念をされております、また色々な声を寄せていただいております、医療や農業関係の団体からも、追加でヒアリングをさせていただきたいと考えております。いずれにしても国内外の動向を注視しながら、国民生活を守り切るために政府と緊密に連携してまいります。冒頭、私からは以上です。
質疑応答
- NHK)
先ほども少し言及がありましたが、イラン情勢についてお伺いします。トランプ大統領の会見の内容、もし把握されていましたら、その受け止めをお願いします。先ほど「イランは壊滅状態だ」とか、成果を強調した一方で、軍事作戦は2,3週間は激しく続けるということで、戦闘の終結の具体的な道筋は示されなかったというのが内容だったのかなと思っています。受け止めをお願いします。それに加えて、先ほどもありましたが、日本政府の取るべき対応についてお考えがあればお願いします。
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1点目、先ほどのトランプ大統領の会見の受け止めですが、今、立石さんがご紹介されたようなご発言がトランプ大統領からあったということは承知をしております。ただし、トランプ大統領を含めた海外の関係者の発言に1つ1つ反応するような状況でもない、冷静に受け止めております。このトランプ大統領の発言を含めて、日々刻々と様々な事象が生じておりますので、やるべきことはわが国の国益を最大化するために、最大限確保するために、政府と連携して動くことのみ、触れさせていただきたいと考えております。わが国としてなすべきことというのは、まずはこの事態の早期沈静化に向けて、外交努力に全力を尽くすということだと考えております。
その上で、今、国会等でも質疑の対象となっております、石油やナフサを含めた物資の供給の問題についてでございますが、全体として見れば、直ちに石油やナフサについて、直ちに供給不足に陥る状況にはございませんが、一部で「目詰まりが生じつつある」という声は寄せられております。党としては、既に政府に対しまして、流通の実態について早急に把握をしていただくこと、これを要請しております。あわせて、代替供給先、あるいは代替ルートの確保に向けて、全力を尽くしていただきたい。これも既に党から政府に要請していることでございます。
例えば、原油につきましては、赤沢経産大臣も国会で答弁している通り、供給余力のあるアメリカ、あるいはサウジ、UAEについては代替ルートの確保、あるいはこれまで輸入した経験のある、中央アジア、あるいは中南米、こうした諸国とも物資の安定供給に向けて、政府が様々動いていただいていると認識をしております。それとともに、やはりホルムズ海峡を安心して安全に通れるような環境、これを作っていかなければいけませんので、冒頭申し上げた通り、日本政府として、最大限の外交努力をしていただきたいということを考えております。それとともに、党としても、現場の声を丁寧に、そして幅広く聞いていく努力はしていきたいと考えております。また、国民の皆様とのコミュニケーションというものを適切に行っていただきたい。そのことについては再三、政府に対して党からも要請しているところでございます。
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読売新聞)
1点目が、自民党と日本維新の会の「副首都法案」の骨子案合意について伺います。維新の吉村代表が「法案が成立すれば、副首都の名称変更に合わせ、大阪都構想の特別区設置の住民投票の対象を、大阪府民か大阪市民か選択できる」との見解を示しています。こちらの見解について、自民党も同じ見解かということと、また、大阪府民を住民投票の対象とする選択が適切な判断と考えるか教えてください。
また2点目ですが、刑事裁判をやり直す「再審制度」の見直しについて伺います。政府が今国会提出を目指している刑訴法改正案ですが、こちら自民党の審査では、再審開始の決定に対する検察の不服申し立ての禁止規定を設けるよう求める声が相次いでおり、議論が紛糾している状況です。現在の党内審査の状況をどう受け止めているかと、政府案についてどのような結論が望ましいか、お考えをお聞かせください。
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まず1点目の、先般、自民党と日本維新の会の間で合意したいわゆる「副首都法案」に関する骨子の案についてでございますが、今ご指摘いただいたように、名称変更に関する文言が盛り込まれていることは承知をしております。そこに至るまでに、両党間において、様々な意見、議論があったということも承知をしております。この合意された法案の骨子ですが、今後、条文化していく過程において、この与党のプロセスがあり、野党との調整があり、その後、国会審議がございますので、何段階にも渡ってプロセスを経ていく必要があるというものでございます。
それとともに、ご指摘の名称変更のための住民投票の件につきましても、この住民投票を実施するためには、通常のいわゆる「大都市法」の規定に照らしても、法定協を設置するかとか、あとは協議書、協定書、こうした物について何重にも議論をして、何重にも議論した上で、実施すべきか否かを問うプロセスというものが存在していると認識をしております。そして、この大都市法においても、選択肢が増えるということであり、関係自治体において、民意も踏まえ、丁寧な議論がなされて判断されるものと承知をしております。いずれにしても、今後も丁寧な議論をそれぞれの場において行っていただきたい。自民党の中でも、これから様々な議論がなされると思いますので、より良い法案、条文化がなされるように、党として丁寧な議論をしていきたいと考えております。
そして2点目の再審法についてですが、いわゆる検察官の不服申し立ての禁止をすべきだという声があるということも承知しております。今、法務部会と司法制度調査会の合同会議におきまして、法案の概要についての議論が行われ、また、複数回に渡ってヒアリングが行われたと。有識者ですとか、あるいは実際の関係者の方たちからのヒアリングが行われたと認識しています。これから、議論がさらに続いていくかと思いますが、今、鶴田さんの方から「どういう結論が望ましいか」という質問がありましたが、今、非常に多様な議論がある中において、私の方から方向性を示すような段階にはない、丁寧な議論をしていただきたいと思っておりますので、国民の皆様に対して、様々な関係者の皆様、様々な意見があることは認識していますので、国民の皆様に対してしっかりと説明ができるような、納得がいくような、そういう法案に仕上げていきたいと考えております。
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毎日新聞)
私から、与党の安全保障政策と憲法の関係性について2点ほど伺わせてください。
与党は先月、防衛装備品の輸出について従来の「5類型」を撤廃し、殺傷能力を持つ装備品の輸出を可能とすべきとの方針を取りまとめました。日本は従来、憲法9条を掲げる平和国家の理念から、国際紛争を助長する可能性がある武器輸出に関して慎重な立場だったかと思います。防衛装備品輸出に関して今回盛り込んだ見直し点の意義と、憲法が掲げる平和主義との整合性について、どのようにお考えをお持ちでしょうか。
またもう1点ですが、高市首相は先の衆院選の演説の際に、憲法への自衛隊明記に意欲を示しましたが、9条の改正、自衛隊明記について改めてお考えをお聞かせください。よろしくお願いします。
- 憲法9条の。
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毎日新聞)
憲法9条の改正。あと自衛隊の明記について、改めてお考えをお聞かせください。
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ありがとうございます。今2点ご質問をいただきました。まず、装備品の移転(5類型)の話でございますが、憲法との関係において、という話につきましては、抵触するとは考えておりません。むしろ、わが国の、そして国際社会の平和というものをしっかりと作っていく、あるいは秩序を安定させていくという観点から、必要不可欠な今回の取り組みだというふうに私自身は受け止めています。
まずは、わが国自身にとって望ましい安全保障環境というものを作っていくために、わが国の防衛装備品を移転するということは、同志国、あるいは同盟国との関係の更なる強化に結びついていきます。同志国の防衛の能力が高まるということは、地域の秩序の安定にも貢献していくものと考えておりますので、むしろその憲法の趣旨には、私自身は合致をするものだというふうに受け止めています。
また、広い意味でのわが国の防衛力というものをやはり高めていくということが、国家の主権と独立、国民の生命・財産を守るという中核的な国益に資するというふうに考えています。わが国の防衛力を高めていくということは、広い意味ではわが国の防衛産業の産業基盤が、やはり強くならないといけないというふうに、そういう防衛産業基盤を強くすることが必要と考えておりますので、そうした点についても今回のこの見直しというのは資するのではないかというふうに受け止めております。
そして、憲法への自衛隊の明記についてでございますが、これは自民党として、すでに侃々諤々の議論を経て打ち出している4項目のうちの1つであると考えております。私自身、その中でも優先順位が高い事項として受け止めています。やはり、国防という国家が果たすべき重要な機能のうち、防衛という機能が、最高法規である憲法に位置付けられていないということは、法体系の形として私は問題があるというふうに考えております。
そして、ある時、元統合幕僚長の方、東日本大震災の時に統合幕僚長であった方と憲法についてお話ししたことがありますが、やはり自衛隊が存在するためには2つのことが必要なのだということを仰っていて、1つは国民からの信頼。そしてもう1つは、国からの信頼ということを仰っていました。後者については、憲法に自衛隊をしっかりと明記をするということを、その話の流れの中で私はそうしたものだと受け止めておりますので、しっかりと憲法に自衛隊を明記するということ、ここについては自民党として憲法審査会の場でしっかりと議論をさせていただいて、国民の皆様に対してその判断をいただく機会を作っていけるように、力を尽くしていきたいと考えております。
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時事通信)
ホルムズ海峡の船舶往来の再開について。最近、日本政府はイランと個別に通航について交渉すべきかどうかという議論がありまして、これについて政府は現在否定的な考えを示しています。先ほど、冒頭で政調会長は「あらゆる手段を尽くして欲しい」と発言されましたが、この点についてはどのようなお考えをお持ちでしょうか。
- 様々、外交上の表面で言えること、言えないことがあります。色々と各国含めた状況は動いておりますので、私が今、申し上げられることは、あらゆる可能性を排除することなく、国益の最大化に向けて政府として最大限の外交努力をしていただきたいということに尽きます。
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共同通信)
選挙運動に関するSNSの規制に関して伺います。昨日、選挙運動に関する各党の協議会が開かれまして、議論の中で、やっぱり選挙中の偽動画の収益化は止めた方が良いのではないかという言及が議論の中であったようです。中道改革連合の落合さんから、今国会で法改正をする必要性があると認識を示されていますが、自民党としては、今国会での法改正のあり方など考えがあれば。
- これについてはまさに各党で議論が行われている最中であるというふうに認識していますので、この点についても私自身が今こうあるべきという方向性を、方向付けることは避けたいと思いますが、今、前田さんがご指摘いただいたような論点については、私自身は十分に理解できるところでございますので、これは表現の自由等々、様々なものとの比較考量になってくると思いますが、やはり民主主義、民主政治の基盤をどう形作っていくかという重要な話でございますので、また、その点をしっかりと配慮した上で、各党間で議論を深めていただきたい。一定の結論を得られるように努力をしていただきたいというふうに考えております。