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2023年9月19日(火) 10:10~10:26
於:党本部平河クラブ会見場

茂木幹事長

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【冒頭発言】

新体制になって初めての役員会が開かれました。今回選ばれた役員以外の人事は、今調整中でありますので、今日は役員連絡会は開いておりません。したがって役員会の概要のみを報告いたします。
岸田総裁からは、先週13日に党役員・閣僚人事を行い、「変化を力にする日本」に向けた体制を、本格的にスタートした。わが国には、明治維新、戦後復興など、これまでも変化をチャンスに、チャンスを力にしてきた歴史がある。変化を力として、閉塞感を打破し、所得であれ、くらし・福祉であれ、外交関係であれ、「明日は今日より良くなる」と誰もが思える国づくりを、皆さんとともに進めていきたい。わが国は、内外ともに、まさに正念場である。経済、社会、外交・安全保障の3本柱の政策を力強く進める。
まず経済については、成長と分配の好循環の実現に向けて、賃上げ、投資の促進、巨額の需給ギャップの解消など、攻めの経済への転換の動きが生まれている。これを着実なものとし、足元の物価高に対応するため、国民生活を守るための大胆な経済対策を策定する。来週には閣僚に「経済対策の柱建ての指示」を行う。来月中を目途とした経済対策の取りまとめに向けて、党での議論も深めてもらいたい。
社会については、次元の異なる少子化対策を早期に実施するほか、身寄りのない方も含めて高齢者の方々がお一人でも安心して年を重ねることができる社会づくり、そして国民病とも言える花粉症対策も進める。また、デジタルを力として地方の発展を図り、利用者目線で行財政の仕組みを変革する「デジタル行財政改革」にも取り組んでいく。
外交・安全保障については、G7、日米韓などの枠組みを活用しながら、法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序の強化に取り組む。また、防衛力の抜本的強化についても着実に進める。この後、本日から訪米し、国連総会ハイレベルウィークに出席する。G7、G20の成果を基盤に、分断・対立ではなく、協調に向けた日本ならではの貢献を続けたい。
こうした3本柱の政策を、政府・与党がさらに一丸となって取り組んでいくための体制を作ることができた。役員各位には、引き続き力強い支援をお願いする。
麻生副総裁からは、体制が新しくなった。留任となった方も含め、頑張りたい。よろしくお願いしたい。
私(茂木幹事長)からは、内閣改造で大臣に続いて副大臣・政務官も決定し、新たな内閣が本格的にスタートした。執行部一丸となって、政府・与党で緊密に連携し、引き続き岸田政権を支えていきたい。党においても、既に決まっている役員以外の各部門の役員の選任を速やかに進め、内外の諸課題の解決に向け、強力な体制を整えていきたいと考えている。
岸田総理が本日より米国を訪問し、国連総会に出席する。ロシアによるウクライナ侵略、さらには食料・エネルギー安全保障、気候変動問題など、国際社会は様々な危機に直面している。分断や対立ではなく、協調に向けた日本ならではの対応や考え方を示し、国際秩序の維持・強化、地球規模の課題解決に向けて、G7議長国として強いリーダーシップを発揮してほしいと思う。
物価高から国民生活を守り、賃上げや投資拡大の流れを強化するため、本格的な経済対策を来月中に取りまとめるとの政府の方針を受け、党としても、政調を中心に議論を進めていきたい。よろしくお願いする。
髙木国対委員長からは、国会が開かれておりませんので、特にご発言はありませんでした。
野上参議院国対委員長からは、新体制の下、参議院国対としても、衆議院と連携し、全力で取り組んで参るのでよろしくお願いする。
関口参議院会長からは、本日13時から行われる参議院自民党の特別総会において、参議院自民党役員人事を諮る。今後も党本部の役員とあわせて人事を進めて参るので、引き続きよろしくお願いする。
世耕参議院幹事長からは、参議院徳島・高知および衆議院長崎4区補欠選挙の勝利に向けて、応援態勢の構築のため、比例代表を中心とした打合せ会を近々開催する予定である。党本部からも茂木幹事長、小渕選対委員長をはじめ関係する役員に出席をお願いしたい。参議院自民党の総力を結集して取り組んでいくのでよろしくお願いする。
小渕選対委員長からは、新体制がスタートして、最初の大型選挙となるのは、10月22日に投票日を迎える衆参2つの補欠選挙となる。必勝を期して、役員各位のご支援、ご協力をお願い申し上げる。
まず、10月5日に告示を迎える参議院徳島県・高知県合同選挙区補欠選挙においては 西内健(にしうち・けん)元高知県議会議員を公認している。そして、10日に告示となる衆議院長崎4区補欠選挙においては 金子容三(かねこ・ようぞう)選挙区支部長を公認している。
なお、本日の役員会終了後、岸田総裁より長崎4区補欠選挙の公認証を交付してもらうことになる。参議院徳島・高知補選については、来週26日に公認証の交付を行う予定である。
萩生田政調会長からは、現在、政調の役員人事を進めている。次の総務会までに政調会長代行・代理、副会長人事を固め、引き続き部会長の選任作業を進めたい。その上で、経済対策の議論を早急に本格化したい。
森山総務会長からは、総務会は、国会開会中は原則、火曜日・金曜日、閉会中は火曜日に、各部署より案件のご提案があった場合に開催している。本日は案件がないため、総務会は開催しない。
次回の総務会については、党役員の人事案件が想定されているので、今週22日(金)11時から開催する予定である。
役員会の概要は以上です。

質疑応答

Question
朝日新聞です。先週、内閣改造と党役員人事が行われました。先ほど幹事長からも言及がありましたけれど、岸田首相も会見の中で「変化を力にする内閣」と言及されました。今回、改めてになりますが、内閣を含め全体の布陣をどのように評価されていらっしゃいますか。加えて、閣僚には女性5人が起用されましたが、副大臣・政務官に女性が一人もおりません。この点を巡っては、総理の女性活躍に対する姿勢を疑問視する声も党内からも一部上がっています。この点も併せて受け止めと評価をお伺い致します。
Answer
全体で多様性にも配慮をし、適材適所の人事が行われたと思っております。人事や新体制の構築と、これはあくまで手段であって、まさに変化を力に変えるということで言いますと、評価はそのもとでどういう成果を上げるかにかかっていると思っておりまして、ご指摘の点についても、まさにそのように考えております。
Question
毎日新聞です。岸田首相は15日、国民民主党の前参議院議員の矢田稚子氏を首相補佐官に起用しました。矢田氏の起用は、自民、公明、国民民主3党との連立構想実現に向けた布石という見方もありますが、幹事長の受け止めをお聞かせ下さい。また、矢田補佐官が取り組む「賃上げ」については、これまで公明党含めた3党実務者協議でも議論されてきました。今後このような政策の推進に向けて政府に期待すること、また、今後党として何か取り組むお考えがあれば併せて教えてください。
Answer
矢田さん、私もよく存じ上げておりますが、労働問題に精通して、これまでも活発な政策提言を行ってきた方でありまして、今回、民間人として登用されたと、このように承知しております。岸田政権が目指している構造的な賃上げ、働き方改革、さらには女性活躍社会の実現に向けて、矢田さんの持つ知見を活かして様々な政策を前に進めてもらうことを期待しております。今回、栃木県の地元の上野通子参議院議員も女性活躍担当の補佐官に任命されたわけでありまして、いい人事だなと、こんな風に考えているところであります。その上で賃上げ等についてでありますが、今年の賃上げ率と、ご案内の通り、3.6%と30年ぶりの高さとなり、最低賃金も全国平均で初めて1000円台を超えるということで、継続的な賃上げの流れが生まれつつあります。少子化対策も進めるわけでありますけれど、やはりある意味一人一人の生産性を上げるということは極めて重要でありまして、リ・スキリングをはじめとする「人への投資」であったりとか、中小企業の生産性向上のための支援策など、やりがいのある仕事と高い賃金を持続的に得られる社会の実現を目指して、政府・与党として、連携して思い切った取組みを進めていきたいと思っております。同時に、今後の経済対策の中では、色々なマクロの対策というのも必要になってくるのですけれど、一方でミクロの部分で見ると、人手不足と、こういう問題もあるわけでありまして、いかにそれに対応するかと、つまり事業を出しても、その担い手がいなければ事業を執行できないわけでありますから、その点の工夫というのも必要になってくるかなと、こんな風に考えております。
Question
産経新聞です。弊社が週末に実施した世論調査で支持率は前回から2.6ポイント減の38.9%となりました。また、13日に行われた内閣改造を「評価する」との回答は33.3%で、「評価しない」が49.8%でした。人事が政権浮揚に結びついていない形ですが、幹事長の受け止めをお願いいたします。
Answer
世論調査の結果については、いつも申し上げておりますが常に謙虚に受け止めなければならないと考えているところであります。今回の人事は、結構長い間色々な報道がありましたから、ある意味、読者の方等々から見ても色々な情報が入っている中での改造ということで当然これは、ここまで色々なこと、知識を得た上だと、それはやっぱりサプライズというのは無いと、それは当然のことではないかなと思っておりますが、いずれにしても先ほども申し上げたのですけれど、人事であったりとか新体制の構築というのはあくまでそれが目的ではなくて手段でありまして、評価はそのもとでどんな成果を上げるかにかかってくるのだと思っております。ある意味、新しい人事やったと、評価をされると、でも結果が出なかったらきっと評価は下がるのでしょう。やはり、新しい体制の下で、様々な今、課題を抱えていると、そういった中で一つ一つ成果を出すということが国民の皆様に評価していただく唯一の道ではないかと思っています。