記者会見予算統一地方選挙

役員会・役員連絡会後 茂木幹事長記者会見

2022年12月20日(火)10:26~10:50
於:党本部平河クラブ会見場

茂木幹事長

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【冒頭発言】

役員会・役員連絡会の概要を報告いたします。
まず役員会の方からですが、岸田総裁からは、先週、新たな国家安全保障戦略などの3つの文書を策定し、今後5年間で防衛力を抜本的に強化する方針を決定するなど、安保政策の大きな一歩をしるすことができた。防衛力強化の内容、予算、財源、この3つを一体的に決め、国民に明確に示すことができたと考えている。役員の皆様には、取りまとめにそれぞれご尽力いただき、心より感謝したい。
税制大綱では、家計の資産を貯蓄から投資へと積極的に振り向け、資産所得倍増につなげるための、NISAの抜本的拡充・恒久化、スタートアップ・エコシステムを抜本的に強化するための税制措置や、より公平・中立な税制の構築に向けた措置など、「新しい資本主義」を実現していくための具体策を盛り込んでいただいた。
今週中には、令和5年度予算案の決定も行う。わが国は現在、歴史的な岐路に立っている。外交・安全保障、地方活性化、こども政策、GXをはじめとする、わが国が直面する内外の重要課題に道筋を付け、未来を切り拓くための予算をとりまとめ、先般の補正予算と併せて、日本経済の再生に力強く取り組んでいく。
また、今週中に、GX実現に向けた基本方針をとりまとめる。省エネ、再エネ、原子力など、あらゆる政策を組み合わせ、経済社会の変革を成し遂げていく。世界がエネルギー危機に直面する中、日本の国民生活、事業活動を守り抜いていくため、政治の責任として、難しい課題に一つ一つ答えを出していきたい。
年内は、本日が最後の役員会。まさに激動の一年。皆さんのご協力のお陰で一つ一つ課題に答えを出してきた。まだまだ課題は山積している。来年も一致団結し、この難局を乗り越えていきたい。引き続きご協力をお願いする。こうしたお話がありました。
麻生副総裁からは、本年最後の役員会となる。1年間お疲れ様でした。いろいろな問題があったが、参議院選挙で63議席という久しぶりに過半数を得ることができた。
この1年間、我々が時代の転換期の中にあるという自覚を持って臨んだ。世の中が平時から有事へと枠組みが大きく変わりつつあるこの時代に、岸田総裁の指導力の下、防衛関係費の対GDP比2%の目標に大きく踏み出し、反撃能力を含め、歴史的な転換に立ち会えたことを、政治家として大変有難く思うとのお話がございました。
私(茂木幹事長)からは、先週金曜に、「予算編成大綱」と「税制改正大綱」をとりまとめ、また、新たな「安保関連3文書」を決定することができた。役員の皆様のご尽力、ご協力に感謝申し上げる。今週は、予算編成に向けた議論がいよいよ大詰めとなる。政府には、党でとりまとめた「大綱」に基づき、編成作業をしっかり進めていただきたいと思う。
「安保関連3文書」については、与党の実務者協議での熱心な議論を踏まえ、反撃能力の保有や「能動的サイバー防御」など、激変する安全保障環境に対応する充実した内容になったと考えている。防衛費は、今後5年間でこれまでの1.6倍となる43兆円の予算を確保し、財源についても様々な議論があった中でしっかりまとめていただいた。まさに「内容、予算、財源」を一体的に議論し、明確な方針、決定していただいた。ご尽力いただいた皆様に感謝申し上げる。
なお、財源確保の方策については、税制措置は令和6年度以降の適切な時期からスタートすること、大半の中小企業にとって負担増にはならないこと、復興財源も確実に確保していくことなど、正確かつ分かりやすい説明資料の作成や情報発信に努めていきたいと思う。
今年も残り2週間を切った。一年間の党運営に対する役員各位のご協力に心から感謝申し上げる。来年4月には統一地方選が行われる。年明けから統一地方選まで100日間、必勝に向け一致結束して臨みたいと思う。引き続きよろしくお願いする。
なお、新年最初の役員会は1月5日(木)11時から、役員連絡会はその後11時30分から開催を予定している。このように申し上げました。
髙木国対委員長からは、22日(木)に文科委員会と環境委員会で閉会中審査が行われる。本年も国会運営にご協力いただきありがとうございましたとのご発言がありました。
野上参議院国対委員長からは、参議院は閉会中審査の動きはない。
今年も残すところ、今週を含めて2週間となった。臨時国会では多くの法案を成立させ、滞りなく終了することができたのも、執行部そして衆議院の皆さんのおかげであり、心から感謝申し上げるとのお話がありました。
関口参議院会長からは、今年最後の役員会にあたり、御礼申し上げる。本年も大変お世話になった。特に夏の参議院選挙では、役員の先生方に大変なご尽力をいただいて感謝申し上げる。来年も、参議院一丸となって岸田内閣をしっかりと支えてまいるのでよろしくお願いするとのご発言がございました。
世耕参議院幹事長からは、先週16日(金)に参議院改革協議会が開催された。全会一致で参議院の選挙制度に関わる専門委員会が設置されることが決定された。わが党からは委員長を含む3名を推薦することになっており、選挙制度に精通した委員の人選を行っているところ。年明け以降は、精力的に議論を行って、着地点を見出していきたい。
今年一年、大変お世話になった。特に参議院選挙では、先生方のご協力をいただき、議席を伸ばすことができた。年明けの通常国会は統一地方選との関係、G7サミットとの関係等々、日程の設定が難しくなることが予想される。政府与党、また衆参の緊密な連携が大切であり、政府におかれても外交日程等、前広に共有していただくようよろしくお願いしたいとのご発言がございました。
森山選対委員長からは、一昨日投開票の佐賀県知事選挙は、わが党と公明党が推薦した現職の 山口祥義(やまぐち・よしのり)知事が9割近い得票で3選を果たした。役員各位のご支援に感謝申し上げる。
衆議院の区割り改定に伴う候補者(選挙区支部長)の調整について現在、関係の都連、県連から調整状況について幹事長とともにヒアリングを行っている。調整のつく選挙区については、12月23日(金)に支部長を選任したいとのご発言がございました。
萩生田政調会長からは、先週金曜日、防衛三文書をはじめ、来年度税制改正大綱、予算編成大綱の党内手続き、与党手続きを行った。また、先週から各部会では来年度予算について、予算額も含めた議論を行っており、本日10時15分からの政調審議会で最後に残った重点事項について報告を受けることにしている。
本日の政審では、「デジタル田園都市国家構想総合戦略(案)」も議題としており、了承した場合は、速やかに総務会にお諮りしたい。
なお、来年度予算編成の大臣折衝は明日行われる予定であり、慣例にならい、私も政調会長として立ち会わせていただくことになっている。最終的な予算案の概算は、23日に政府側から提示される見込みなので、その際は速やかに政調審議会で審査したのち、総務会にお諮りしたいとのお話がありました。
遠藤総務会長からは、今週の総務会は、本日16時からと、23日(金)11時から開催する。本日の総務会の案件は、政務調査会より「令和5年度予算の審議状況について」報告をいただくほか、「デジタル田園都市国家構想総合戦略(案)」の審議を予定している。また23日(金)は、「第90回 定期党大会表彰者について」と、「令和5年度予算案」を諮る予定であるとのお話がありました。
以上が役員会の概要でありまして、その後の役員連絡会では、今ご紹介した役員会の発言に加えて、小渕組織運動本部長から、女性局でビラを作成したということで、これは女性局というか組織運動本部にあると思いますが、女性局は、来春に予定されている第20回統一地方選挙に向けて、「女性局政策ビラ」を新たに作成した。詳細は、後ほど松川るい女性局長からご説明するとのご発言がありました。
松川女性局長からは、「女性局政策ビラ」の内容は、女性局が推進する主な3つの政策、こども政策、女性活躍、女性の健康を分かりやすく記載している。特に、若い方に手に取ってもらえるように、女性局次長でもあり、漫画家の赤松健参議院議員に4コマ漫画と挿絵を描いていただき、政治をより身近に感じてもらえるようにしたとのご発言がありました。ビラの下にそれぞれ、こども政策、女性活躍、女性の健康、それぞれについて4コマ漫画が描かれています。
石田広報本部長から、直近の世論調査の結果について報告がありました。今回は、共同、FNN、ANN、毎日の世論調査について報告がありましたが、石田広報本部長の方から、サンプルの取り方、調査方法が、毎日の場合他社と違っており、世論調査の結果も他社と違う傾向が出ているという説明がありました。
有村中央政治大学院長からは、現在開催中の「首都圏第16期インターンシップ」が今月で終了するとのことで、その報告と御礼がありました。その上で、来年3~6月に開催予定の「首都圏第17期 インターンシップ」に向けた学生の募集を開始するとのお話がありました。
役員会・役員連絡会の概要は以上です。

質疑応答

Question
共同通信です。来年1月の通常国会の召集日についてお伺いします。最終的には政府において決定されると思いますが、国会運営も指揮される幹事長として、適切な召集時期、召集日について、現時点でどのようにお考えでしょうか。
Answer
来年の通常国会、150日間ということになるわけですが、令和5年度の予算、おそらく過去最大の予算ということになるわけでありますし、また税制改正についても、先ほどご説明を申し上げたように、所得から資産へといった話であったり、新しい資本主義を実現するために重要になる税制改正の項目もあります。また、日本の経済の成長、防衛力の抜本的強化などを進めるための重要案件に対応していかなければいけないと考えておりまして政府とも緊密に連携して、これから国会日程をどうするか、検討していきたいと思います。
Question
読売新聞です。薗浦健太郎議員について伺います。現在、政治資金問題で東京地検の捜査が入っておりますが、周辺に議員辞職の意向を示しているようです。党本部ではどのような扱いになっているのでしょうか。
Answer
さまざまな報道があることは承知しております。その上で議員の出処進退については議員自身が適切に判断することであると考えておりまして、現時点においてそれ以上のことは承知しておりません。事柄の性格上そのようにお答えさせていただきます。
Question
時事通信です。日中関係についてお伺いします。今年は日中国交正常化50周年の節目の年でありましたが、日中の与党交流協議会は開かれませんでした。今後再開させるお考えはあるのかというのと、そうした議員間交流の重要性についての幹事長のお考えをお聞かせください。
Answer
日中与党交流協議会、これは2004年、ですから18年前になるわけでありますが、自民党と公明党が政調会長レベルで中国共産党に設置を呼び掛けて、2006年から2018年まで日中両国で合わせて8回開催し、様々な政策課題について意見交換を行ってきました。2回目以降、自民党は、幹事長、政調会長が参加しておりまして、今後の開催については政調会長とも相談してみたいと思っております。中々、今、日中間でこういった協議会が開催できない、その理由についてはご案内の通りだと、このように思っているところでありますが、その上で議員外交、また議員間の交流が果たす役割というのは、日中に限らず極めて重要だと考えておりまして、先月も、麻生副総裁が韓国のユン大統領と会談し、その2週間後に日韓首脳会談、これが久しぶりに開催されると、いい形で行うことが出来たと考えております。今後も新型コロナの感染状況、これがどう落ち着いていくかと、こういったことも見極める必要があると思っておりますが、政府とも連携して議員外交、これも推進していきたいと思います。
Question
朝日新聞です。10増10減に伴う衆議院選の選挙区調整についてお伺いさせていただきます。森山選対委員長は長野での講演の中で、比例で復活した回数の多い議員は、県連からの推薦があっても慎重に党本部としても検討する考えを示していますが、これは執行部として、共有の認識ということでよろしいでしょうか。また、更に他にも県連が求めたことで慎重に判断する要件など、基準があれば教えてください。
Answer
今、衆議院選挙区の候補者調整について先週から関係、都連、更には県連と個別の意見交換も行って、新しい支部長を選任する調整作業を加速しているところであります。調整が可能な選挙区については年内に新支部長を決定したいと考えているところでありまして、23日に会議を開いて決定出来ればと思っております。そういった中で、関係の都連や県連と意見交換をする中で、現職であって、選挙区もほとんど変わらない、問題なく、新たに支部長に選任を出来る選挙区もあるところでありますが、同じ現職であっても、例えば過去4回ぐらいの選挙結果を振り返って、残念ながら小選挙区ではなくて、比例代表で当選することが多い、普段の活動がどうなのかと、こういう意見をいただいている選挙区もあるわけでありまして、今後どこまで本人が本当に次の衆議院選に向けて新しい選挙区、新しい支部長として、どう取り組んで行くかと、そういう心構えであったりとか、また活動の状況と、これも見極める必要があるのではないかなと思っております。同時に空白区、更には増員区、これもあるわけでありまして、中々、空白区であったりとか増員区について年内に結論を出すというのは難しいというか、ステップとしてはどちらかと言いますと、現職がいる選挙区、ここを中心に、まず決め、その上でバッティングする選挙区であったりとか、また先ほども申し上げたように現職であっても過去の選挙を振り返ったときに、今後の活動に対する取り組みがどうなのかと、こういう選挙区の見極め等々を行った上で、最終的には空白区、そして増員区、こういったところの新たな候補者を決めると、こういう大きく3段階くらいのステップで考えていきたいなと思っておりまして、年内には、おそらくこの10増10減の対象となる選挙区の半分以上、3分の2近い選挙区で支部長第一弾として決定することが出来ればと、こんなことを目標にしながら各県との調整作業を進めているところであります。
Question
信濃毎日新聞です。妻殺害の容疑で逮捕された丸山大輔県議について、自民党の長野県連は、18日に丸山県議を除名処分の決定をしました。県連のこうした判断への受け止めと、県連から除名処分の報告を党本部で受けていらっしゃるのでしょうか。
Answer
通告を受けていない質問でありますから、また改めてお願いいたします。