
根本 拓 新聞出版局次長
山のめぐみを取り戻す
東日本大震災から15年。月日が経った一方で、実際にはまだまだ課題が山積している。最近も地元から「タケノコを出荷したいのに、出荷制限のせいでいつまでも出荷できない」という悲痛な声が寄せられた▼福島において、タケノコやキノコ等「山の恵み」は、一部で基準値を上回る放射線量が出てしまうために、今なお品目全体について出荷制限がかけられている▼しかし、対応策がないわけではない。たとえば、「非破壊検査装置」を使って1本ずつ測定し、基準値を下回れば出荷できる仕組みがすでに存在する。現に、宮城県の一部地域ではタケノコの全量検査を実施し、年間約3千本を出荷している▼一方で、福島県ではこの取り組みはほとんど進んでおらず、「山のめぐみ」の出荷は滞っている。県と協力して、個体検査を加速させ、生産者の長年の想いを実現する責任が政治にはある。その想いで、今この問題に取り組んでいる。これからも現場の声を一つ一つ拾い上げ、一歩ずつ復興を前に進めていく。