
防衛装備移転の必要性を強調する大野敬太郎党安全保障調査会幹事長
政府は4月21日、「防衛装備移転三原則」およびその運用指針を改正しました。国産完成品の移転に制約をかけていた5類型(救難・輸送・警戒・監視・掃海)を撤廃し、全ての完成品や部品等の移転を原則可能としました。5類型撤廃へ議論を重ねてきた党安全保障調査会の大野敬太郎幹事長に今回の見直しについて聞きました。
わが党は以前から見直しを主張
――5類型撤廃の狙いと今回の見直しで実現したいこととは。
大野敬太郎党安全保障調査会幹事長 もともと装備品移転が持つ意味合いは、相手国にとって日本が不可欠の存在になること、それによって協力関係を深い水準にまで到達させることです。加えて、相手国の対処能力も向上させることで抑止力が高まり、安全保障環境が向上させられます。
また結果的にわが国の生産基盤の強化につながるので、何があっても対処できるようになります。有事には装備品の需要が増えるため、日頃から生産能力を確保しておくことも必要です。
――なぜこのタイミングでの見直しに。
大野 わが党は以前からこの見直しの考えを持ち、安倍政権時代に新たな三原則を設け、5類型が登場しました。その後、劇的に国際環境が厳しくなり、自公政権時代に移転をより進めようと協議し、2年前に部品等も含めてかなり進展がありました。
技術の進歩も早く、形式的に5類型で移転の有無を定めると現実からかけ離れてしまうため、わが党は5類型撤廃を主張してきました。わが党と同じ考えを持つ日本維新の会との連立合意でも5類型撤廃が盛り込まれました。
日本が平和であり続けるために
――世間の一部では5類型撤廃を懸念する声もあります。
大野 引き続き国民との信頼を基に、見直しについて丁寧に説明します。高市早苗総理も同じ考えで、将来を見据え、わが国を安定的に運営する責任を全うする思いで、平和であり続けるために5類型を撤廃しました。
「戦争をするのでは」等の批判もありますが、むしろ戦争を避けるためです。5類型撤廃によって、リアリズムに基づく、切っても切れない関係の仲間を増やすことが戦争の抑止につながります。
国会の承認は、これまでの形式的な審議から実質的な審議の形にしました。国家安全保障会議での移転承認後、国会へ通知されますが、実際に移転されるまでに国会で議論することが立法府の本質的な機能だと考えます。
また、現に戦闘が行われている国や地域には原則移転しません。あくまでも良好な関係にある国とより深い関係にしていくということです。
――装備品移転の歯止めや透明性をどのように確保していくのでしょうか。
大野 政府内での移転承認後の国会審議が非常に重要です。通知には...