自由民主8面コラム「思わず食べたい私の推しメシ」
西田 英範参議院議員
広島の街並みや温かな人々の笑顔が思い出される「広島菜」

広島に帰る度に買う、独特の歯応えとピリッとした辛味の広島菜漬

西田 英範参院議員
「広島菜」と聞くと、多くの方が思い浮かべるのは"広島菜漬"だと思いますが、実はその原料となる広島菜そのものが、広島の気候と土地が育んだ誇るべき在来野菜です。見た目は小松菜より大ぶりで、葉は肉厚、茎はしっかりとハリがありながら柔らかく、かんだ瞬間に野菜本来のうま味と香りが広がります。
江戸時代後期、広島城下の寺町で栽培され始めたとされ、寒暖差のある気候が味に深みを与え、代々受け継がれてきました。漬物はもちろん、炒め物、汁物、パスタやチャーハンにも相性抜群で、どんな料理も爽やかに引き立ててくれる万能野菜です。中でも、地元の方々が作る"さっと炒めた広島菜の油炒め"は格別で、葉と茎の食感の違いを楽しみながら白ご飯をかき込みたくなる味です。
私自身、広島に帰る度に買っているのが広島菜漬で、独特の歯応えとピリッとした辛味が、疲れていても不思議と食欲を呼び覚ましてくれます。広島菜の味に触れると、広島の街並みや温かな人々の笑顔が思い出され、心がほどける気がします。
広島には「広島菜は、広島の母の味」という言葉があります。地域に根付き、世代を超えて受け継がれてきた食文化そのもの。広島にお越しの際は、ぜひ本場の広島菜の味と香りを楽しみ、広島の食の奥深さを感じていただきたい、私の大切な推しメシです。