
自民党の若手研究者支援に向けた施策
優れた研究の贈られる最高の名誉である「ノーベル賞」。今年は生理学・医学賞、化学賞で日本人研究者が同時に受賞しました。ノーベル賞の自然科学系3賞(物理学、化学、生理学・医学)で日本人が同時に受賞したのは平成16年、同27年に次いで3回目。10年ぶりの同時受賞に沸きました。自民党は若手研究者の挑戦を応援し、人類の未来を切り開く研究活動を後押しします。
基礎研究力の回復が急務
ノーベル賞受賞につながる研究を生み出すためには、基礎研究力の回復が急務です。わが国の基礎研究は約30年で大幅に低下しています。1990年代後半は世界上位10パーセントの論文数は世界4位でしたが、直近では13位に低下。米中だけではなく、カナダ・韓国・イランといった国にも遅れを取っています。
わが党は8月に党科学技術・イノベーション戦略調査会が取りまとめた提言で、「10年以内に世界上位10パーセント論文数で世界3位以内を国家目標に設定すべき」として、基礎研究力の回復を掲げました。
基礎研究力の低下の原因は研究費総額・配分方法等、多岐にわたります。提言では「地道な対策と時間が必要」として、若手研究者の挑戦を後押しする具体的な施策を詰め込みました。
AI活用の戦略方針を
提言が示した基礎研究力回復に向けた施策の柱(別掲)では、公的研究資金の大幅拡充や民間投資の呼び込み等、資金面の課題解決を提唱。教育専任教員が不足し、研究者が研究以外の職務に時間を取られて、研究に専念できない問題もあることから、サポート人材の基盤強化等を現場の課題解決も提言しました。
このほかにも人工知能(AI)が科学研究の在り方を根底から変えつつあることから、AIを活用した大学・研究機関におけるAI推進・発展に関する基本的な戦略方針を策定し、政府が策定する次期科学技術・イノベーション基本計画に取り込むことを求めました。
党科学技術・イノベーション戦略調査会の中間提言はこちら