お知らせ「自由民主」先出し総裁選2025

もう一度信頼される自民党に 高市新総裁が就任会見

少数与党という難局にあって、高市早苗新総裁は挙党体制で日本を前に進めると力強く決意表明した

国民に寄り添った政策打ち出す 政治改革さらに推進

総裁選終了後、高市早苗新総裁は党本部で就任後初めてとなる記者会見に臨んだ。この中で高市新総裁は「自民党の景色を少し変えることができるのではないかと思っている。誠心誠意頑張っていく」と語り、物価高対策をはじめ、外交・安全保障政策や政治改革等の取り組みについて、力強く抱負を語った。冒頭発言と質疑応答における主な発言をまとめた。

<冒頭発言>山積する課題に全世代総力結集

自民党をもう一度、党員・党友の皆さま、そして国民の皆さまから、頼りになる政党、信頼できる政党、自分たちの今の暮らしや未来への不安をちゃんと夢や希望に変える政策を打ち出してくれる政党だと感じていただけるような党運営を行っていきたい。
私は今回、自民党の景色を少し変えることができるのではないかと思っている。明るく元気に前向きに、そしてひたむきに懸命に働く姿、多くの国民の皆さまに見ていただけるように誠心誠意頑張っていく。
人事の方針は全員活躍。そして全世代総力結集といった形で、皆で力を合わせて取り組んでいく自民党にしたい。
何といっても時間がない。総裁選の間、各党の皆さまにお待ちをいただいた。臨時国会を開き、できるだけ速やかに、多くの国民の皆さまが直面している課題に取り組んでいかなければならない。まずは、物価高対策に力を注ぎたい。
そしてまた、外交も安全保障も大変難しい時期になっている。日本を取り巻く安全保障環境が厳しい中で、日本の平和を守っていくため、何としても力を入れていきたい。
日米同盟の強化をしっかり確認し合うことが大事だ。日米韓、日米豪、日米比で協力していかないといけないこともある。
「自由で開かれたインド太平洋(FOIP)」にもっと日本が前に出て、世界平和に貢献できる、多くの方々が共通課題から救われる、そういった姿を見せていきたいと強く決意している。
総裁選で訴えた方向性だけではなくて、多くの皆さまの意見を聞き、議論をしっかりしながら、皆さまに「そうだな」と思っていただける方針を打ち出していける政党にしていきたい。

<質疑応答>臨時国会開き物価高対策を

【物価高対策】
今の賃上げ税制を活用できない赤字企業があり、そういう事業者に対する手当てはしなければならない。農林水産業への手当てもしなければならない
内閣府の地方向けの交付金を活用し、地域の事情に合わせて使ってもらう。交付金を少し上積みしなければならないかもしれないが、そういう方法も一案だ。

病院や介護施設が大変な状況になっている。補正予算を使って支援できる形を検討してもらいたい。
ガソリンと軽油の価格を下げたい。暫定税率の廃止は臨時国会で法律を提出しなければならないが、適用されるのは少し先になる。その間、現在ある基金を補助金という形で出していく。

【給付付き税額控除】
給付付き税額控除は私の持論だ。社会保険料の逆進性を考えると最もメリットがあり、中所得、低所得の方々を応援する方法だ。総裁が何もかも自分の政策を押しつけることはしないが、議論の課題として政務調査会長にお願いしたい。
給付付き税額控除はすぐできるものではない。制度設計をして対象をどうするか決め、所得の捕捉も必要で、システムも作らなければならず、数年単位かかるものであり、しっかり政調で議論してほしい。

【金融政策】
賃金上昇が主導して需要が増え、緩やかにモノの値段が上がり、企業も儲かるというデマンドプル型のインフレがベストだ。そういう状況ができるまで、しっかり日銀とコミュニケーションを密にとっていく。

【政治改革】
政治改革はゴールがあるものではない。透明性を持たせることが大切だ。党内でいろいろな議論が行われているので、さらに一歩前進をさせていきたい。今回と同じようなことが起きた場合には厳しく処分する。二度と再発させない。

【靖国神社への参拝】
靖国神社は戦没者慰霊の中心的な施設であり、平和の社だ。どのように慰霊をするのか、また平和をお祈りするのかは適宜適切に判断させていただく。これは絶対に外交問題にされるべきことではない。お互いに祖国のために命を落とした方に敬意を払い合える国際環境をつくるために一生懸命努力していきたい。

【日米関税交渉】
2国間で合意したことは守っていく。日本の国益に合わないことが起きた場合には、日米の協議の枠組みの中でしっかりと申し上げる。

就任後初めてとなる記者会見では、物価高対策をはじめ、さまざまな質問が寄せられた。
進行は平口洋党報道局長(左)が務めた

会見終了後、報道陣の求めに応じ、総裁の椅子に座って記念撮影を行う高市新総裁

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