
フナの身と少量の油、しょうゆ、みりん、砂糖、だし汁等で炒め煮にした「ふなめし」

小林 孝一郎参院議員
私の推しメシは、岡山県南部に伝わる郷土料理「ふなめし」です。ふなめしは、フナの身を包丁の刃でたたいてミンチにし、少量の油としょうゆ、みりん、砂糖、だし汁等で炒め煮にしたものをご飯にかけて食べます。ふなめしの歴史は児島湾干拓の歴史とともにあります。干拓地に張り巡らされた農業用水路では多くのフナが取れ、貴重なタンパク源となっていました。現在、フナ漁獲量は岡山県が日本一を続けており、県内漁獲量の9割近くが児島湖(岡山市南区)由来となっています。
現代では家庭で作る機会が少なくなりましたが、地域の行事や郷土料理店等で味わうことができます。岡山県では、ふな飯復興事業として交流会の開催やグルメマップの作成を通じ、ふな飯を活用した産業振興、観光客誘致に力を注いできました。地元の食文化を守り、次の世代へ伝えていくことは、今を生きる私たちの使命であります。岡山の歴史と人々の暮らしが生んだ「ふなめし」、ぜひ多くの方に味わっていただきたい私の推しメシです。