お知らせ「自由民主」先出し

メディア短評 葉上太郎(地方自治ジャーナリスト)

戦後80年、知らない世代増加に危機感 地元の空襲伝承に力を入れる地方紙

8月15日で戦後80年になる。
だが、戦争末期に全国各地であった米軍の空襲については伝承が十分でない面もあるようだ。福島民友新聞は「若い世代には本県で空襲があったのを知らない人は多い」と社説で述べた。
今夏はそうした危機感を背景に、地方紙が地元の空襲を熱心に報じている。「あの日」に出せなかった紙面を80年ぶりに発行した新聞もあった。620人以上が犠牲になった栃木県の宇都宮空襲(7月12日深夜から翌日未明)で社屋が全焼した下野新聞だ。仮に当時発行できたとしても「言論統制下で報じることができなかった苛烈な被害の実相をつぶさに」記事化して、特別紙面として出した。
南日本新聞は2316人が犠牲になった鹿児島大空襲(6月17日深夜から翌日未明)で無数の焼夷弾が降り注ぐザーッという雨のような音がしたと社説で紹介した。徳島新聞も死者が約1千人を数えた徳島大空襲(7月4日)で同様の音がしたと記し、「空襲があっても逃げずに消火に当たる事を市民に義務付けた...

こちらの記事全文は「自由民主」インターネット版に掲載されています。
ご購読のお申し込みはこちら。