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自由民主1面コラム「幸響」
北村 経夫 広報本部長代理

北村 経夫 広報本部長代理

「言葉によって人はつくられる」

終戦から80年、誰もがスマートフォンを持っています。そんな日常のなかで、分かりにくいカタカナ語も明らかに増えています。同時に、日本人が大切にしてきた「親孝行」「友情」「大義」「大和魂」「道徳」等の心の言葉が、死語となりつつある現実があります▼言葉は単なる記号ではなく思考の基本であり、人間の価値観の結晶です。そうした言葉の消失は、その言葉の概念が薄れゆくことを意味しています。日本語が持つ文化的、情緒的価値感はどこかに置き去りにされている令和の今▼言葉によって人は形成される存在です。失われつつある言葉の復活なくして、かつての日本人としてのアイデンティティの再構築はあり得ません▼戦後80年を経た今こそ、私たちは守るべきものを再認識すべきかもしれません。千年の歴史を継ぐ日本語を次の千年へと継承することが、現代に生きるわれわれの責務ではないでしょうか▼人は言葉で出来ている。それならば、私たちは、美しい日本語で情緒あふれる理想の未来を創らねばなりません。

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