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第92回 自由民主党大会 森山裕幹事長「党務報告」(全文)

森山裕幹事長はわが党としての新たな国家ビジョンを策定する方針を示しました

日頃よりわが党をお支えいただいている党員・党友の皆さま、また本日ご臨席をいただきました来賓の皆さま、さらに大使をはじめ各国の外交官の皆さまに、心から御礼を申し上げます。
昨年の党情について報告をいたします。
昨年は大幅な賃上げや投資等、わが党が一貫として目指してまいりました「成長と分配の好循環」の実現に向けて着実に歩みを始めた1年でした。
地方選挙では、2月の京都市長選挙を皮切りに、5つの知事選挙でわが党の推薦候補が当選を果たしました。
6月の沖縄県議会議員選挙は、わが党の公認候補が全員当選を果たし、公明党等と合わせて16年ぶりに過半数を得ることができました。
9月には岸田文雄総裁が任期満了に伴う総裁選挙に出馬されないとの意向を示され、その後の総裁選挙において石破茂新総裁が選出されました。
石破総裁は「国民を信じ、勇気と真心を持って真実を語り、皆が笑顔で暮らせる安全で安心な国にする」との力強い決意を示されました。
10月に行われた衆議院選挙において国民の皆さまから厳しい審判が示されました。わが党として率直に反省しなければならないと考えています。
この結果を謙虚に受け止め、各党・各会派と丁寧な意思疎通を図りながら諸課題に取り組み、比較第一党としての責任を果たしてまいりたいと思います。
政治の信頼がなければ政策を進めることはできません。わが党は「ルールを守る政党」に生まれ変わるため、昨年の党大会で責任の明確化や処分の厳格化に向けた党則改正等を行いました。
国会では政治資金のルールである政治資金規正法を改正し、政策活動費の廃止や第三者機関の設置等、国民にご理解をいただける政治資金制度となるよう改革に努めました。
さらに広く国民の声を聞くため、政治刷新車座対話を全ての都道府県で開催をし、のべ63回、千人を超える方々にご参加をいただきました。
また、党ガバナンス委員会では党運営について確認・検証をしていただき、派閥に代わる党のガバナンス体制やコンプライアンス体制の強化に向けた提言をいただきました。
わが党は引き続き政治資金制度や党運営が国民の皆さんにご理解をいただけるものとなるよう、不断の改革を図ってまいります。
国会に関し、昨年通常国会では令和6年度予算に加え、子ども・子育て支援法、食料・農業・農村基本法等、61本の法案を成立させました。
総選挙後の臨時国会では、各党・各会派との真剣な協議の結果、総合経済対策を実行するための令和6年度補正予算を幅広い合意を得て成立させる等、熟議の国会となりました。
政務調査会では総合経済対策の策定をはじめ、能登半島地震からの復旧・復興や新たな地方創生等、幅広い政策課題について74本の提言や報告を取りまとめました。
また、総選挙では「守る」をキーワードに国民の安心・安全を守り抜くための政策を柱とした公約を作成しました。 いよいよ来月から開催される大阪・関西万博に向け、万博本部では会場視察や政府への提言を重ね、党一丸となって機運醸成に取り組みました。
万博はまだ知られていない日本や世界の魅力を内外に伝える絶好の機会であります。わが党としても全力で後押しをし、オールジャパンで成功させたいと思います。
組織運動本部では政策懇談会や党員獲得運動等、あらゆる機会を通じて友好団体との連携や党組織の強化を図りました。
また、女性候補者育成コース等、新たな人材の発掘・育成に取り組み、昨年の総選挙では修了生2名が初当選を果たしました。
広報本部では総裁選挙における討論会のライブ配信等、これまでにない新たな手法も取り入れながらわが党の政策や考えを発信をし、国民の幅広い層にご理解いただけるよう努めてまいりました。
続いて会計報告を申し上げます。昨年の決算につきましては、お手元資料の53ページにあるとおりであります。詳細は政治資金規正法の規定に基づいて報告をし、総務省において公表されますので、ご了承いただきたいと思います。
次に党人事について申し上げます。党則により副総裁と党紀委員は党大会人事となっております。
従来副総裁を置く判断を含め、総裁にご一任をいただいておりますが、昨年の党人事において菅義偉副総裁が指名されましたのでご報告申し上げます。
また、党紀委員の選任についてはお手元資料の121ページにあるとおりであります。
併せまして昨年の党役員人事において、石破総裁より新たに最高顧問として麻生太郎先生を選任する旨のご報告がありました。
現在の党則には最高顧問の規定がございませんので、今後必要に応じて設置できるよう、今般、顧問に関する条文を追加したいと思います。
本改正についてご了承を賜りたいと存じますので、よろしくお願いを申し上げます。
本年、自由民主党は立党70年を迎えます。これまでわが党は国民の皆さんからのご理解とご支援をいただき、責任政党として国政を担ってまいりました。
また、昭和100年、戦後80年を迎えるこの節目に立党100年へつながるわが党としての新たな国家ビジョンを構想し、立党記念日である11月15日を目途に国民の皆さまにお示しできればと考えております。
夏には都議会議員選挙、そして参議院選挙が行われます。党の総力を結集し、何としてもこの戦いに勝利をしてわが国の平和と安定を守り抜き、次の時代を切り拓いていかなければなりません。
自民党の立党宣言には「政治は国民のもの」とあります。われわれは地域に根差した唯一の国民政党であり、国民の皆さんのご支持によって成り立っている政党であることを忘れてはならないと思います。
結びに党運営に対するご理解とご協力を改めて感謝申し上げますとともに、本年も自由民主党への力強いご支援をお願いをし、ご報告といたします。ありがとうございました。

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