9月19日に東京・秋葉原で街頭演説する9候補
第28代総裁の座を巡って争われた総裁選。過去最多9人の候補による15日間にわたる政策論争は、石破茂新総裁の選出で幕を閉じた。全国各地を舞台に、多様な人材が日本の未来を熱く語り、改めて政権政党としての責任と誇りを広く国民に届けた。15日間に及んだ歴史に残る激戦の模様を写真で振り返る。
18回にわたる討論を繰り広げる
期間中は選管主催の討論会をはじめテレビ等メディアに出演し、合計18回の討論会を実施した。写真右は22日に行われた「国民の声に応える政策討論会」。林芳正候補は公務のため欠席し、代理として推薦人代表の田村憲久衆院議員(左3人目)が出席した
党青年局・女性局主催の公開討論会は初めて地方で開催した。9月16日に金沢市で行われた公開討論会には、全国から青年局・女性局のメンバーが集結。候補同士で直接論戦を交わす機会もあり、公平を期すために発言順を決めるくじ引きを行い、9人の総裁候補が直接くじを引いた
全国7カ所で演説会 政策を国民に届ける
全国7カ所で所見発表地方演説会を開催。1万7千人以上が9候補の訴えに直接耳を傾けた。写真は9月17日に那覇市で開催した所見発表演説会。沖縄の正装である「かりゆし」を着用した各候補は沖縄への思いを語り、支持を呼び掛けた
似顔絵ポスターを制作しマンガでPR
総裁選挙管理委員で漫画家の赤松健参院議員が9候補の「似顔絵ポスター」を制作し、マンガで総裁選をPR。総裁選の仕組みを分かりやすく解説する「マンガで読む総裁選」も総裁選特設サイトに連載し、SNSでも展開。大きな注目を集めた
党員投票の開票作業
全国約70万人の党員・党友が、日本の未来を切り開く一票を投じた。開票作業は27日に各都道府県支部連合会が行った。写真は党北海道支部連合会での開票作業の様子
初めての「最後の訴え」
過去最多9人の候補によって争われた総裁選は史上6度目となる決選投票が行われた。今回はこれまでと異なり、決選投票に進んだ高市早苗候補、石破茂候補が直接、党所属国会議員に向かって「最後の訴え」を行う機会が設けられた。1人5分間の持ち時間を使い、両候補は党と日本の未来を担う覚悟と責任を熱弁し、支持を呼び掛けた。決断を前に各国会議員は両候補の訴えに耳を傾け、党本部8階ホールは大変な緊張感に包まれた
激戦制し石破新総裁誕生
決選投票を制し新総裁に選出された石破茂氏。5回目の挑戦で選出された石破新総裁は、感慨深い表情で会場の国会議員に感謝の意を示し、手を振って大きな拍手に応えた。石破総裁は昭和61年の衆院総選挙が初当選で、国会議員歴は38年2カ月に及ぶ。これまでの豊富な政治経験を生かした政権運営が期待される石破新総裁は、わが党が野党だった時を振り返りながら、党再生への決意を示した