お知らせ「自由民主」先出し熊本県災害地方創生復興

自由民主1面コラム「幸響」
藤井 一博 広報本部新聞出版局次長

藤井 一博 広報本部新聞出版局次長

球磨川

日本三大急流の一つ、球磨川(くまがわ)。令和2年7月豪雨で、球磨川は氾濫し、一帯に甚大な被害をもたらした。東日本大震災時の小泉進次郎局長から現在の鈴木貴子局長まで続く被災地復興活動である党青年局のTEAM-11は、過日、熊本県人吉市を訪れた▼大和一(やまといち)酒造元の下田文仁社長は語る。「当時、浸水3メートル。甕(かめ)はひっくり返り、4万リットルほぼすべての原酒を失いました。ハザードマップの警戒地域でしたが、まさかここまでとは」。一時は事業継続も危ぶまれたが、多くの人の支援を受け、復興への道を力強く歩んだ▼「エジプトはナイルの賜物(たまもの)」。被災後、憔悴(しょうすい)した下田社長の頭に浮かんだ言葉だ。自然は時にわれわれから大切なものを奪う。同時に、太古の昔より人間はその恩恵も受けてきた。球磨川の濁流は、蔵の中に天然の酵母を運んできた。蔵付き酵母と玄米麴(こうじ)を用い、温泉水を仕込み水として醸造された焼酎「球磨川」はまさに復興のシンボルだ。穏やかに語る下田社長の手に大切に握られた、瑠璃色の一升瓶を眺めながら、力を合わせて自然とともに逞(たくま)しく生き抜いてきた日本人の姿を想った。

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