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再資源化事業等の高度化 経済安保や地方創生にも貢献

高度化のイメージ=環境省作成

資源循環促進に向けた新法案を閣議決定

政府は3月15日、資源循環の促進のための再資源化事業等の高度化法案を閣議決定しました。同法案は資源循環を進めていくため、製造側が必要とする質と量の再生材が確実に供給されるよう、再資源化の取り組みを高度化し、資源循環産業の発展を目指すものです。資源循環はカーボンニュートラルのみならず、経済安全保障や地方創生等、あらゆる分野での貢献につながります。欧州を中心に世界では再生材の利用を求める動きが拡大しており、わが国の対応が遅れれば成長機会を失う可能性が高く、資源循環の産業競争力強化が急務です。

再資源化事業等の高度化 経済安保や地方創生にも貢献

AI搭載自動選別ロボット=環境省提供

国が「高度化」を認定

同法案では主として(1)基本方針の策定(2)再資源化の促進(3)再資源化事業等の高度化の促進―の3段階の措置を講じます。(1)は再資源化事業等の高度化を促進するため、国が目指すべき目標を定めた基本方針を策定・公表し、施策の方向性を提示します。
(2)は同事業等の高度化の促進に関する廃棄物処分業者の判断基準を策定・公表します。特に処分量の多い産業廃棄物処分業者の再資源化の実施状況を報告・公表することで情報基盤を整備し、製造業者等とのマッチング機会の創出により産業の底上げを図ります。
(3)は先進事業を全国的に波及させるため、先進的な同事業等の高度化の取り組みを国が一括認定する制度を創設し、廃棄物処理法の特例を設けます。具体的な「高度化」の認定として、ペットボトルのように、使用済み製品を原料として使って同じ製品を新たに作る「水平リサイクル」によって、通常、自治体ごとの運搬・収集を求める廃棄物処理法の特例として、自治体の垣根を越えた広域的な分別収集・再資源化の事業を促進する「事業形態の高度化」。使用済み紙おむつリサイクルや、太陽光パネルを金属等の素材ごとにリサイクルする「分離・回収技術の高度化」。人工知能(AI)を活用した高効率資源循環のような温室効果ガス削減効果を高めるための高効率な設備導入等を促進する「再資源化工程の高度化」の3類型を想定しています。

こちらの記事全文は「自由民主」インターネット版に掲載されています。
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