
3GeV高輝度放射光施設「ナノテラス」、令和6年度の運用開始に向け順調に調整中
1990年代以降、物質構造解明等を目的として、非常に輝度の高い「放射光」利用が本格化、世界各地に施設が相次いで建設されました。そんな放射光を巡る研究開発競争で、日本が世界をリードする際に不可欠な世界最高レベルの放射光施設「ナノテラス」の調整が進められています。この「ナノテラス」についてご紹介します。
太陽光の10億倍の明るさ
この「Nano Terasu(ナノテラス)」は、電子にエネルギーを与える直線型と円形の加速器等で構成されています。この原理は、電子が発射されると、この電子が加速器で加速され、最終的には太陽の10億倍の明るさである放射光を発し、それを用いて観察が行われます(動画参照)。
しかし、これまでの放射光では、物質にあてても光の波動が不揃い(ふぞろい)なため、情報が平均化されて、詳細は分かりませんでした。
一方、ナノテラスで発する放射光では・・・