
防衛省は2月14日、過去にわが国領空内で確認されていた特定の気球型の飛行物体について分析を重ねた結果、当該気球は中国が飛行させた無人偵察用気球であると強く推定されるとの判断に至ったことを発表しました。そして同16日、政府は自衛隊法第84条に基づき、領空侵犯する無人機に対して武器を使用できる要件を明確にしました。気球等の無人機を巡る問題や今後の対処の在り方等をQ&A形式でまとめました。
自衛隊法第84条の解釈明確に
- 「自衛隊法第84条」とは?
- 外国の航空機がわが国の領域の上空に侵入したときに、当該領空侵犯機を着陸・退去させるための自衛隊の行動を定めたものです(対領空侵犯措置)。領空侵犯機に対して、防衛大臣はこれを着陸またはわが国の領域の上空から退去させるために、自衛隊の部隊へ「必要な措置」を講じさせることができると規定されています。
また、国際法でも、国家は領空に対して完全かつ排他的な主権を持つため、領域国はこの主権を確保するために、領空侵犯した航空機に対して「必要な措置」を取ることが可能としています。
気象観測用気球が領空侵犯する可能性低い
- 中国が主張する「気象観測用気球」とは、一般的にどういうものか?