環境省は、昨年12月、令和4年度スギ雄花花芽調査の結果を公表しました。これによると、今春のスギ花粉は、東北地方南部から九州にかけての多くの地域で例年と同じか例年より多くなる可能性が指摘されています。特に、関東・北陸・中国地方では、過去10年間で最大の飛散となる恐れがあります。さらに、関東地方では、ヒノキ花粉の飛散も多くなると予想されています。
![[スギ花粉]関東・北陸・中国地方 今春、過去10年間で最大の花粉飛散の可能性 関東はヒノキ花粉も多い恐れ](/news/information/img/204986_01.png)
花粉症に悩まされている方にとっては、あまり喜ばしくない調査結果が公表されました。
環境省では、平成16年度から毎年、スギの雄花の花芽(はなめ)の調査を行い、林野庁の調査結果を合わせて公表しています。
春に飛散するスギ花粉は、スギの雄花の着花量(花粉生産量)が大きく影響します。スギ雄花の生育は、前年夏(6月~8月、特に花芽が分化する6月)の気象条件に大きな影響を受けます。夏の日照時間が長く気温が高い場合には、スギ雄花の着花量が多くなり、翌年春の花粉飛散量も多くなります。
また、花粉飛散量が多い年の翌年は、スギ雄花の着花量が減少するという傾向が見られます。
そのため、雄花を調査することで翌年のスギ花粉の飛散量を推定することが可能となっています。