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お知らせ「自由民主」先出し

サル痘 冷静な警戒で感染対策を

7月25日に国内で初めて感染者が確認された「サル痘」。従来アフリカ大陸以外ではヒトの間で大規模な感染事例は確認されていませんでしたが、今年5月から欧米を中心に流行が発生。WHO(世界保健機関)が「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」に該当すると宣言しました。8月3日までに85の国と地域で25,000人以上の感染がWHOに報告されています。
感染拡大を防ぐために一定の警戒はすべきですが、パニックになる必要はありません。正しく知って、冷静に対策をしましょう。

【どんな病気?】

発疹・水疱が特徴的
致死率は大幅に低い

サル痘は5~21日の潜伏期間を経て発症し、典型的には発熱や頭痛、リンパ節の腫れといった症状が現れた後、特徴的な発疹・水疱(水ぶくれ)が出現します。ただし、今般の流行では、発熱等の症状が出ずに発疹だけがみられたり、発疹が口腔や陰部、肛門周辺に局所的に生じたりと、典型的な症状の現れ方と異なる傾向も指摘されています。発疹等の症状は致死率が高いことで知られる天然痘とよく似ていますが、重症度や感染性は天然痘よりかなり低く、多くが発症から2~4週間で自然に治るとされています。
原因ウイルスは重症化リスクや致死率が高い系統(1型)と低い系統(2型および3型)に分けられます。現在までのところ、世界的に感染拡大しているのは3型の系統であることが分かっており、8月3日現在アフリカ以外の国からの報告で、死亡者5名にとどまっています。

【感染経路】

主に接触が原因 差別・偏見に注意を

感染したヒトや動物の血液・体液、皮膚の病変部分に触れることが感染の主な原因と考えられています。感染したリスやネズミ等の動物にかまれたり、感染者と接触(性的接触を含む)したりするほか、感染者と至近距離で会話するなどして長時間にわたり大量の飛沫を浴び続けたり、感染者が使った寝具に触れたりといったことでも感染のリスクがあるとされています。感染後、皮膚の病変がなくなるまでは他人にうつす可能性があります。
今般の感染拡大を巡っては、男性同士の性的接触があるケースがほとんどとの発表・報道もありますが、女性や子供の感染者、感染経路が特定できない人もいます。特定の集団だけが感染する病気ではありません。そのためWHOや厚生労働省等は、感染者らへの差別・偏見が生じないよう注意喚起しています。差別・偏見そのものがあってはならないことはもちろんですが、差別・偏見がまん延すれば感染者が受診をためらい発見・対策が困難になり、結果として水面下での感染拡大を招くことにもつながります。
性質上、新型コロナウイルスほどの爆発的な感染拡大は起きにくいと考えられ......

サル痘 冷静な警戒で感染対策を

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