分刻みの日程をこなしながら、支持拡大に奔走する大内りか候補
わが党は山形県選挙区を「重点区」の一つと位置付け、総力戦を展開している。
写真中央は応援に駆け付けた福田達夫総務会長
県議4期13年の即戦力
3期目を目指す国民民主党の現職に、わが党公認の大内りか候補(59)ら4人が挑む山形県選挙区。大内候補は「県民一人一人が豊かさを実感できる山形県を作っていきたい」と、連日、分刻みの日程をこなし、支持拡大に奔走している。
前回、前々回の参院選で野党統一候補に惜敗したわが党だが、今回は「県議会議員としての実績に加え、昨年の知事選に出ており、知名度も高い」(遠藤利明選挙対策委員長)と即戦力を期待して大内候補に白羽の矢が立てられた。
大内候補は昭和38年、山形市生まれ。大学卒業後、地元テレビ局勤務を経て、平成19年から4期13年、県議会議員を務めた。その間、党山形県連で総務会長や女性局長等を歴任。昨年1月の知事選には、「選ばれる山形へ」をキャッチフレーズに掲げて県政の刷新を訴えたが及ばなかった。
「岸田政権を支持する皆さまの選択肢を失ってはならない。今回私が手を挙げなければ山形県民の思いを届けることができない」。その強い思いが立候補へと突き動かした。正式に表明したのは公示まで1カ月を切った5月29日だった。
一度決めたら真っすぐに突き進むのが持ち前の大内候補。出遅れた差を縮めようと、広い県内を精力的に回って街頭演説やミニ集会等をこなした。公示前の6月18日には岸田文雄総裁が来県。JR山形駅前で行った街頭演説では「これまで皆さんの心に寄り添った政治活動を行ってきた。われわれ自民党が自信と誇りをもって公認させていただいた」と、選挙戦での奮闘に期待感を示した。
山形の声を届け、叶える
今回の選挙戦では、これまで野党共闘に参加していた共産党が独自に候補者を擁立したことでその構図は大きく様変わりした。
これをチャンスと捉え、地元選出の3衆院議員が核となり、街頭演説や集会等の活動に加え、ホームページやSNS(会員制交流サイト)を積極的に活用して有権者への浸透を図っている。
大内候補は「山形の声を叶える。」をキャッチフレーズに、経済の立て直しや人口減少対策、観光誘致等「8つのビジョン」の実現を訴えている。いずれもこれまでの政治活動に裏打ちされた血の通った政策ばかりだ。
選挙戦初めての日曜日となった6月26日、地元の山形市を中心に遊説を行った大内候補は「参院において与党の国会議員が山形の課題について議論する場がないというのは本当に残念だ。山形で生まれ育ち、県政に携わった者として、山形の声を国に届けるだけでなく、しっかりと叶えていきたい」と、政権与党の候補であることを強くアピール。厳しい太陽の光が照りつける中、どこも多くの聴衆が詰め掛け、わが党の議席確保に向けて心を一つにしていた。
「厳しい戦いだが、遊説先では皆さんから『選挙に出馬してくれてありがとう』という言葉を掛けていただく」と今回の選挙に確かな手応えを感じる大内候補。短期決戦ではあるが、「山形の声を届け、叶える」日は目前に迫っている。