記者会見予算国会貿易外交アメリカ

役員会後 森山幹事長記者会見

2025年4月21日(月) 17:34~17:53
於:党本部平河クラブ会見場

記者会見を行う森山裕幹事長

MOVIE

【冒頭発言】

本日の役員会の概要を報告いたします。
石破総裁からは、先週の衆議院に引き続き、本日参議院において、米国の関税措置に関する集中審議が行われた。政府としての取組を真摯にご説明させていただいた。
先週、赤澤大臣が訪米した。トランプ大統領を含む形で、建設的な議論が行われたと報告を受けている。今月中にも次回の協議を実施するべく、調整している。明日からは財務大臣が訪米する予定である。政府部内の検討・調整を加速するように指示した。私自身、最も適切な時期に訪米をし、トランプ大統領と直接会談するということを考えている。
各国との連携も非常に重要。先週はシンガポール首相、フランス大統領、マレーシア首相、本日はオランダ首相とも、今般の関税措置が世界経済や自由貿易体制に与える影響を踏まえ緊密に連携していくことを確認した。
国内対策については、幹事長、政調会長以下、党において実態把握と対応策について検討いただいており感謝。政府・与党一体で国内対策に万全を期して参りたい。
昨日のテレビインタビューで、昨年の補正予算や当年度予算の物価高対策の具体的な重点等について、国民の皆様に丁寧にお伝えしていくことの重要性を改めて実感した。
今週23日には、今国会で初めてとなる党首討論が開催される。真摯な議論を尽くし、責任与党として万全を期す。引き続き、役員の皆様にもお力添えを賜りたい、との発言がございました。
私(森山幹事長) からは、米国の関税措置について、先週、赤澤大臣と米国のベッセント財務長官らとの間で、関税措置に関する日米協議が行われました。トランプ大統領への表敬も行われ、両国間で引き続き協議を続けていくことを確認できたのは、良かったと思っています。
難しい交渉が予想されますが、政府には、事実に基づく正当な主張を行い、両国の互恵的な関係の強化に向けた協議を冷静かつ毅然と進めていただきたいと思います。
わが党としても、政調の対策本部を中心にしっかりと議論を進め、政府と連携しながら、万全の対応を行なって参りたいと考えていますので、役員各位のご理解・ご協力をよろしくお願いいたします。
次回の役員会について、次回の役員会は、5月12日(月)を予定しています。4月28日、5月5日はいずれも開催しない予定です。
坂本国対委員長と石井参議院国対委員長からは、今週の委員会の日程や本会議の予定等について、ご報告がございました。
武見参議院会長と松山参議院幹事長からは、連休明けには、参院選に向けた動きが本格化するので、法案審議をしっかりと進めるとともに、選挙に向けた態勢も整えていきたいとの決意が示されました。
木原選対委員長からは、今週末に投票日を迎える、沖縄県のうるま市長選挙への支援の要請がありました。
小野寺政調会長からは、今週の政審の予定とともに、本日、「米国の関税措置に関する総合対策本部」の平場を開催し、関係者からのヒアリングや、視察で寄せられた要望を踏まえた提言案をとりまとめたので、近く総理に申入れをさせていただくとのご発言がありました。
鈴木総務会長からは、総務会は、明日11時より開催するとのご報告がありました。
役員会の概要は以上です。

質疑応答

Question
時事通信です。米国との関税についてお伺いします。今後の米国との関税交渉で、日程感を含めて政府はどのような姿勢で臨むべきだとお考えでしょうか。また、分野別では農林水産品やクルマなどが注目されていますが、幹事長が重視している点を教えてください。
Answer
米国は、日本の経済、外交、安全保障にとって、最も重要な同盟国でありますので、両国の互恵的な関係強化に向けた協議を冷静かつ、毅然と進めていただきたいと思っております。米国の関税措置を巡っては、世界経済が極めて不確実性の高い状況になっておりますので、一層の緊張感を持って、国内産業や日本経済への影響を注視することが重要だと考えております。
また本日、政調の対策本部でも、米国の関税措置に関する緊急提言がまとめられましたので、引き続き、経済や安全保障など複数の領域にまたがる交渉に、十分にトランプ大統領の真意も十分に見極めながら、機動的な対応で取り組んで参りたいと考えております。本日まとめました緊急提言は第1次の提言でございますので、引き続き協議をしていくということだと思います。
Question
時事通信です。参考人招致に関してお伺いします。派閥の政治資金問題で世耕衆院議員が参院予算委の参考人招致に出席しました。発言内容の評価などお聞かせください。
Answer
あらゆる機会を通じて説明責任を果たすことが重要だと思いますので、参考人招致に、ご出席されたことは良かったのではないかなというふうに思っております。質疑では、世耕議員の認識について真摯にお話をされたのだと受け止めております。
Question
共同通信です。日米の関税交渉についてお伺いします。2回目のアメリカ関税交渉が月内にも見込まれておりますが、特にアメリカ側が求めている非関税障壁の撤廃について、政府にどのような対応を求めるか、お考えを伺います。
Answer
先ほども申し上げた通り、政府には日米両国の互恵的な関係強化に向けた協議を冷静かつ、毅然と進めていただきたいと強く思っております。非関税障壁の撤廃につきましては、トランプ大統領の発言の背景や、米国政府の考えもしっかりと精査しながら、冷静な対応に取り組むことが、必要ではないかなと思っております。
Question
読売新聞です。米国の関税措置についてお伺いします。トランプ大統領はかねてより、日本のコメの市場開放を求めています。コメについてはこれまでも市場開放を行ってきましたが、さらなる市場開放の是非についてどのようにお考えでしょうか。
Answer
日本の主食用の米につきましては、皆さんご承知の通り、ガット・ウルグアイ・ラウンド農業交渉の合意によりまして、平成5年の閣議了解を踏まえて、ミニマムアクセスとして、国産米の需給に影響を与えないように対応するということが決まっております。関税を巡る協議においては、様々な分野を念頭に置きながら、複数の領域にまたがる交渉にも十分に備えて、トランプ大統領の真意も十分に注視しながら、機動的な対応に取り組むことが重要ではないかと考えております。
Question
朝日新聞です。先週のぶら下がりや会見で、今国会での補正予算編成の必要性について、「できれば今国会で成立をめざすのが望ましい」あるいは、「物価や関税措置の動向をみて検討する」と発言されていました。その後、政府与党が今国会での補正を見送るとの報道がありましたけれども、幹事長の現状認識と方針が変わった背景をお尋ねします。
Answer
物価対応につきましては、ガソリンは基金の活用で、一定額の値下げができるというふうに考えておりますので、1日も早く実施できるよう政府に求めて参りたいと思っております。また電気やガスにつきましても、夏の酷暑への対応を念頭に置きながら、適切な対応を検討していく必要があると考えております。
その他の方策につきましては、物価の変動や不確実性の高い米国の関税措置の動向を十分に注視しながら、適時適切に対応していく必要があるというふうに考えておりますので、今国会における対応につきましては、ガソリンの状況、電気やガスの夏の酷暑への対策、また、昨年の補正予算、本年度の予算の実施状況もしっかり見極めながら対応することが適切ではないかというふうに考えているところであります。
Question
共同通信です。今述べられた物価高対策については、今後、政府に提言する予定はあるのでしょうか。その場合は、現時点で想定する内容や今後の日程感を教えてください。
Answer
今日の政調の対策本部におきまして、緊急提言が取りまとめられたところでございます。これから総務会の議を経て、政府に申し入れる予定になっておりますので、早急に、具体的な対応に取り組んでいただきたいなというふうに思っております。
Question
読売新聞です。6月22日投開票の東京都議選まで、明日で2か月となりました。その後の参院選の結果を占う意味でも、都議選の行方が注目されていますが、政治とカネの問題などで厳しい戦いが予想されます。自民党として都議選にどう臨むかお聞かせください。
Answer
今お話の通り、都議選はその後行われます参議院選挙に極めて重要な選挙だと認識しております。東京都連と連携を密にしながら、我が党公認候補全員の当選に向けて、政策をしっかり訴えていただき、また、我々党本部としても、しっかり都連を支えて、全力で取り組んでいきたいと考えております。
Question
共同通信です。4月に首長選が相次ぐいわゆる「ミニ統一地方選」が昨日、3回目の投開票日を迎え、14県で16市長選が投開票されました。与野党対決となった福島県郡山市長選、茨城県筑西市長選は野党系候補が勝利し、対決型以外でも自民党推薦候補の敗北が目立つ結果となりました。夏の参院選を控え、ここまでの結果に対する受け止めをお伺いします。
Answer
各県の市長選挙の選挙結果につきましては、それぞれの市民の皆さんの民意として、真摯に受け止めさせていただきたいと思いますが、富山市、松江市、米子市などでは、我が党推薦の候補が勝利をしておりますので、まずは選挙が行われた各県連において、しっかりと選挙結果を分析していただきたいと思っております。その上で、7月の参議院選必勝に向けて、それぞれの県連との連携を密にしながら、万全の準備に取り組んで参りたいと考えております。
Question
ブルームバーグです。27日からの訪中の目的と期待する成果をお伺いします。また、中国の商務省が、他国が米国との関税協議を行う際に、中国の利益を犠牲にするような合意には反対するという声明を出しました。この声明に関する受け止めと訪中で関税に関してどのような協議を行うかお聞かせください。
Answer
まず27日からの協議につきましては、これは予測することは叶いませんが、互恵的に両国の利益に繋がる協議をしっかりやっていただきたいと思っております。また、中国のコメントにつきましては、中国の考え方であろうと思いますし、我々が今回、議連として、27日から訪中することは、別問題であるというふうに理解しています。