2025年3月24日(月) 17:51~18:08
於:党本部平河クラブ会見場

記者会見を行う森山裕幹事長
【冒頭発言】
本日の役員会の概要を報告いたします。
石破総裁からは、商品券の問題について、皆様にご迷惑をおかけしており、恐縮である。国会においても、丁寧、誠実、真摯な説明に努めて参りたい。
予算・税法の年度内成立に向けて、参議院を中心に大変なご尽力を頂いている。ご負担をおかけし、恐縮である。重要広範法案の審議も始まっており、政府として広くご理解を得るべく議論に臨んで参りたい。
衆議院政治改革特委で企業団体献金の議論も佳境となり、活発に行われている。党として「禁止より公開」とする考え方に基づき、透明性・公開性を強化するため「公開強化法案」を提出しており、引き続き、真摯な議論を関係者にお願いしたい。
先週の連合第二回の回答集計においては、5.40%の賃上げ、中小組合については、4.92%の賃上げとなり、いずれも昨年同時期を上回っているが、「賃上げこそが成長戦略のかなめ」との認識の下、政策を総動員していきたい。
政府備蓄米の放出については、今月第一回の入札を行い、今週にも店頭に備蓄米が並ぶと聞いている。流通の目詰まりが解消し、結果として、上昇した米価が落ち着くことを期待している。今週、第二回の入札も予定されている。必要ならば躊躇なく更なる対応を行う。
ブラジルのルーラ大統領及び夫人を、本日から27日までの日程で、国賓としてお迎えしている。日本とブラジルは、本年外交関係樹立130周年を迎える。グローバル・サウスとの関係でも極めて重要な国である。あらゆる分野で両国の友好・協力関係を一段と深める機会としたい。
また、岡山・今治の火災については対応に遺漏なきよう期している。被害の拡大、人身に影響がないように対応にあたって参りたいという発言がございました。
私(森山幹事長)からは、昨日行われた福岡県知事選では、わが党推薦の服部 誠太郎知事が当選を果たした。ご支援やご協力をいただいた関係者の皆様に改めて感謝申し上げます。
この勢いを、参議院選挙にしっかりとつなげていくことが重要だと考えているので、よろしくお願いします。
今週は、予算成立に向けた大きなヤマ場を迎える。参議院の皆様にはご苦労をおかけしておりますが、限られた日程の中で、来年度予算を着実に成立させるため、衆参の緊密な連携の下、万全の態勢で臨みたいと思うので、役員各位のご理解・ご協力をよろしくお願いを申し上げます。
坂本国対委員長と石井参議院国対委員長からは、今週の委員会の日程や本会議の予定等について、ご報告がありました。
武見参議院会長と松山参議院幹事長からは、今週は、大きな山場を迎えている。本日、参議院の公明党幹部と、野党から要求された暫定予算は組まずに、審議を充実させた上で年度内成立を目指すことを確認した。
その上で、年度末が目前に迫っていることもあり、予算案や日切れ法案等が確実に、年度内に成立するよう、最大限の努力を尽くすとの決意が示されました。
古川選対委員長代理からは、昨日行われた福岡県知事選挙において、わが党が推薦した現職の服部誠太郎知事が、再選を果たしたとのご報告がありました。
小野寺政調会長からは、今週の政審の予定についてご報告がありました。
鈴木総務会長からは、総務会は、明日11時より開催し、政務調査会からの法案等4件の審議等を予定しているとのご報告がありました。
役員会の概要は以上です。
質疑応答
- 時事通信です。2025年度予算案に関してお伺いします。予算の年度内成立に向け、今週が山場となり、日程がタイトとなる中、土日を使ってでも成立を目指すべきだとの意見もありますが、自民党としての考えをお聞かせください。また、年度内成立が確実とは言えない中で、暫定予算の準備に入るべきだとお考えでしょうか。
- 暫定予算については参議院で与野党の協議がなされましたけれども、与党の方からは暫定予算についてはお断りをしております。世の中の景気にも大きな影響があり、国民生活に大きな影響のある来年度予算でございますから、何としても年度内の成立を目指すということに尽きると思います。
- 時事通信です。土日を使ってでも審議をすべきだという意見に関しては、どのようにお考えでしょうか。
- 年度内成立は大事なことでございますから、土日を使ってでもやるべきだと私は思っています。
- NHKです。企業団体献金についてお尋ねします。3月末までに結論を得るとしておりますけれども、この「結論」とは何を指すのかお聞きします。法改正なのか、採決に至ることなのか、あるいは何も変わらないことも「結論」に含まれるのか。また3月末ではなく期限を延長する考えはあるのか、そして今日、公明党と国民民主党が総額1億円、一つの政党に行える献金の上限を2000万円などとする新たな案を発表されました。自民党として受け入れる余地があるか、あるいは今出している法案にこだわるのか、あわせてお聞きします。
- まず、自民党としては今出している案をしっかり成立をさせるように努力するということが大事なことだと思っております。今、我々としては透明性・公開性を強化するために公開強化法案を提出しておりますので、この法案の成立に向けて全力を傾注するということが最も大事なことだと思います。
あと、政治資金等のことにつきましては、それぞれの政党の歴史も違いますし、依って立つバックグラウンドも違いますから、自民党は70年の歴史を重ねてきました。国民政党としてあらゆる国民の皆さんの政党として70年の歴史を重ねてきておりますので、そういう背景で政治資金というものとの関係もあると思います。特定の団体を代表する政党でもありませんし、また特定の団体・企業というところを基盤とする政党でもありませんので、自民党の場合は国民政党であるという今までの歴史を、今後も大事にしていくということが大事なことではないかと思っています。
- NHKです。自民党には今、支部数が去年1月1日現在で7843あるとのことですが、活動実態は詳しくは分かりかねますけれども、政治活動をしていくことで、この数を維持することが必要なのかどうか、お考えをお聞かせください。
- 7000を超える支部があるということは非常に数が多いなとは思いますが、ただ、地方議員の皆さんもそれぞれ支部を持っておられますし、また、地域支部としても、旧市町村ごとに支部を持っておりますから、この数になっているのだと思いますが、実態を全部調べてみますと、ほとんど政治資金の動きのない支部もございますから、そういうところはしっかりと整理をしていかなければといけないと思います。依って立つ基盤が国民政党でございますので、その組織に影響を与えないかたちで支部の運営をしていくということは大事なことだと思います。
- 毎日新聞です。首相による10万円分の商品券配布について伺います。先週は大岡衆院議員が過去に「金券を受け取った」と明らかにするなど、党内で同様の事案があったことが証言されています。政治とカネへの不信感が高まっているなか、党としてこうした商品券贈与のあり方について見直す考えはあるのか、幹事長の考えを伺います。
- わが党に限らず、これまで、先輩議員が後輩議員をねぎらう機会というのはあったのかもしれませんが、基本的に政治活動に関する寄附に該当するようなものではなかったと考えております。また、この問題につきましては、石破総理は、これまでも繰り返し説明をなさっておられますが、引き続き、趣旨や経過について、丁寧に説明を尽くしていくということが大事なことだと思っています。
- 共同通信です。小野寺政調会長が22日、石破首相の商品券配布問題などに苦言を呈しました。予算の年度内成立に向け、「この難しい状況に影響を与えないでほしい」と述べました。この発言の受け止めと、商品券や高額療養費問題を巡るこれまでの政府、官邸の対応を幹事長はどのように評価されているかお伺いします。
- 小野寺政調会長は、粉骨砕身、まさに骨身を削る思いで、与野党間の大変厳しい折衝を重ね続けておられますので、政府に対し、改めて理解と協力を求めた発言だったのではないかと思います。
参議院での予算審議が大詰めを迎えておりますので、予算案の確実な成立に向けて、政府・与党の連携を緊密にして、一層の緊張感をもって臨んで参りたいと考えております。
- 産経新聞です。週末の産経新聞社とFNNの合同世論調査で、石破内閣の支持率が30.4%と政権発足以降最低となりました。商品券配布問題などが影響したとみられますが、支持率下落についての受け止めと、党勢回復に向けて何が必要とお考えでしょうか。
- 世論調査の結果につきましては、常に謙虚に受け止めながら、その要因を分析していきたいと思っております。引き続き、日本が直面する内外の課題に真摯に向きあって、国民の皆様の期待に応え、自民党への信頼を回復する努力を重ねていくことが重要だというふうに思っております。
- 読売新聞です。昨日、投開票の静岡市議選、自民は現職を含む4人が落選し、改選前の議席数を割り込む結果となりました。商品券問題など国政の影響があったとの声も聞かれますが、今回の結果をどのように受け止めていらっしゃるでしょうか。
- まず、ご支援を頂いた皆様、そして選挙戦を戦い抜いて頂いた関係者の皆様に感謝を申し上げる次第であります。
今回の選挙結果について、まずは静岡県連においてしっかりと分析をしていただき、7月の参院選に向けた準備に取り組んでいただきたいと強く思っております。
- 毎日新聞です。週末の日中韓外相会談に関連してお伺いします。幹事長は金曜日に韓国の趙兌烈外相と、昨日は中国の王毅外交部長と面会をされましたが、両外相とは、どのような意見交換をされたか、党として両国とどのように関係構築を進めるか、幹事長のご見解をお願いします。
- 面会では、まず、韓国の趙兌烈外相、並びに中国の王毅外交部長の訪日を歓迎申し上げました。
また、王毅外交部長には、本年1月に中国を訪問した際に会談等のご調整をいただいたことに、改めて御礼をお伝えいたしました。
そして、日韓関係、日中関係の発展に尽力されてこられたことに改めて感謝を申し上げた上で、率直な意見交換を行いました。具体的な協議の内容を披歴する事は、差し控えたいと思います。両国との間で様々な交流が活発化し、相互理解を深められるよう、引き続き緊密な意思疎通を重ねていくことが重要であると改めて感じた次第であります。