2024年12月2日(月) 17:33~17:50
於:党本部平河クラブ会見場
記者会見を行う森山裕幹事長
【冒頭発言】
本日の役員会の概要を報告いたします。
石破総裁からは、臨時国会、皆様方には大変ご尽力いただき、ありがとうございます。先ほどまで衆議院本会議がございました。質問をされた福田達夫代行にも、感謝を申し上げます。
この臨時国会において、補正予算の成立、そして年内に、政治改革関連法の改正を目指すべく、渡海本部長を中心に議論を進めていただいております。もう12月になりますが、皆様のお力を賜りますよう、よろしくお願い申し上げますというご挨拶がございました。
私(森山幹事長)からは、報告をいたしました。国会に関しては、先週から、臨時国会が始まり、今後、政府や各党とも連携を図りながら、補正予算案をはじめ、今国会に提出が予定される法案の成立、さらには政治資金規正法の再改正に向けて、全力で取り組んで参りたいということを申し上げました。
また、政治改革につきましては、先月21日、政治改革本部において、政治資金規正法の再改正に向けた、わが党としての基本的な考え方を取りまとめました。
具体的には、6つのポイントを掲げています。政策活動費の廃止、第三者機関による監査、外国人・外国法人等による政治資金パーティーの対価支払の禁止、収支報告書の検索可能性を高めた情報の提供、政党に所属する国会議員が起訴された場合における政党交付金の交付停止、自らが代表を務める政党選挙区支部に対する寄附への税制優遇の適用除外
先週から、渡海本部長を中心として、各党との協議を始めており、今国会での再改正実現に向けて、しっかり議論を進めていきたいと考えておりますので、報告を申し上げました。
坂本国対委員長からは、今後の国会日程の説明と、旧文書交通費に関して、使途の公開や残額の扱いにつき、会期中に成案が得られるよう協議中であるとの報告がなされました。
石井参議院国対委員長からは、参議院側の国会日程等の説明がありました。
武見参議院会長、松山参議院幹事長からは、衆議院と緊密に連携して、国会運営を行っていくなどの発言がありました。
木原選対委員長からは、来年の参議院選挙の新潟、滋賀、岡山各県の選挙区候補者3名について持ち回り手続きを行い、公認を決定した旨、報告があり、今後も順次、調整を進めて候補者を決定していきたいとの発言がありました。
来年1月の岐阜県知事選挙について、岐阜県連から申請がありまして新人の江崎禎英元内閣府官房審議官に対し、推薦を決定したとの報告がありました。
小野寺政調会長からは、今週の政調審議会の予定と、政調として、税制改正、予算編成に向けた議論を行っていることの報告がありました。
また、12月16日(月)に「全国政務調査会長会議」を、リモートで開催するとの報告がありました。
鈴木総務会長からは、明日は案件がないため、総務会は開催しないとの報告がございました。
役員会の概要は以上です。
質疑応答
- 共同通信です。政倫審について伺います。石破首相は先ほど代表質問で「それぞれの議員に必要な説明責任を果たすよう促している」と答弁されました。首相はかねて「政倫審の場を含めあらゆる場を積極的に活用するよう促す」と述べておりましたけれども、参議院に対して、衆議院では開催に向けた動きがないと認識しています。この状況をどのように受け止めていらっしゃるか、また衆議院の関係議員に衆院政倫審への出席を党として具体的にどのように働きかけていくお考えか伺います。
- ご承知の通り、政倫審は本人の申し出によって出席が叶い、弁明の機会が与えられることになっております。石破総理が仰った通り、あらゆる場を積極的に活用して、国民の皆様の信頼回復に向けて努力を重ねていくことが重要だと考えておりますが、それは本人のご意思が大事だと思いますので、その点をしっかりと踏まえながら臨んで参りたいと思っています。
- 朝日新聞です。政治改革について2点伺います。企業団体献金の上限規制についてなのですけれども、昨日テレビ出演した田村憲久政治改革本部長代行は、「上限規制を含めて、ルールをどう作るか考えるべきだ」と発言をされました。この献金の上限規制についてどう考えるか、実効性の観点などからお聞かせいただけるでしょうか。
- 政治資金規正法改正につきましては、渡海政治改革本部長を中心に、党としての具体的な考え方を整理しており、本日の役員会でも報告をさせていただきました。また同時に、現在、法案化の作業を進めていると承知しておりますので、個別具体の内容について、私から予断を持って申し上げることは差し控えた方が良いのではないかと思います。
また、前回の与野党協議では、各党から積極的な提案がございました。それらもしっかり踏まえながら、今国会での法改正を実現できるように、引き続き「公開と熟議」の原則に則って進めていくことが大事だと思っております。
- 朝日新聞です。同じく企業団体献金についてなのですけれども、森山幹事長は先週、「第三者に意見を聴くのも一つの考え方だ」というふうに発言されました。このプロセスを経る場合に、どういったスケジュールを想定されているのか、またどのような会議体を想定しているのかお聞かせください。
- 企業献金の問題につきましては、わが党は国民政党として政党活動をしてきました。この原点に立ち返りましても企業献金についてはしっかりした議論が必要なのだろうなというふうに思いますし、自分たちのことを自分たちで決めるというのも色々考えさせられることもあるので、第三者の皆さんでご協議をいただいて、それを参考にしていくということも大事なことではないかなと思っています。
- 毎日新聞です。企業団体献金についてお伺いします。総務省がこの程、公表した政治資金収支報告書によると、労組や関連政治団体から寄付を受けている野党議員が複数いることが確認されています。自民党は企業団体献金には賛成の立場ですけれども、野党が批判している企業団体献金とはみなされない、こうした寄付金の流れについて是正や今後の議論の必要性があるか幹事長のお考えをお聞かせください。
- 政治資金がどういう形で各政党に流れているか、それがどういう政治活動に使われているか、ということはやはり大事なことだなと思います。
- NHKです。企業団体献金に関連してお伺いします。今、幹事長が仰られたように第三者の議論を経て考えるというふうになると、かなり時間がかかるのかなと思いますけれども、今、年内の法改正を目指す上で企業団体献金については、また別で時間をかけて議論すべきというふうにお考えなのか、あるいは企業団体献金のあり方も含めて年内に決着をつけて進めていくというお考えなのか、どのようにお考えでしょうか。
- 企業団体献金の問題は先ほどの質問にもありましたように、与党野党問わず、色々な形態がありますから、それは年内にということが無理であれば、しっかり議論を重ねるということが大事なことではないかなと思っています。
- NHKです。富山1区、田畑議員について質問します。不適切な党員登録が262人、およそ4割に上るということが記者会見で説明されました。一方で自身の関与はないとして、口裏合わせ、あるいは違法性については否定されました。党本部としてこの件で処分を検討することがあるか教えてください。また田畑議員の説明は有権者や国民の理解を得られるとお考えになるか。また、一部報道では田畑氏は支援者に「どこにでもある話」というふうに伝えたとされています。不適切な党員登録の実態を調べる考えはあるか併せて、教えてください。
- まずは田畑議員の問題につきましては、本人が地元の有権者の皆様にしっかりと説明するということが大事なことだと思っております。その上で、法令、党則等に基づき、適切に入党手続きを行うことは当然のことであります。この点については、党本部としても引き続き、地方組織、各級議員に対して徹底していきたいと思っております。
- 読売新聞です。日本維新の会の代表選が行われまして、大阪知事の吉村洋文氏が新代表に選出されました。共同代表には前原誠司さんを起用する考えでありますが、与党との対決姿勢が強まるのではないかとみられている中で、自民党としては維新と今後どのように向き合っていくか、また、連携の可能性について教えてください。
- まず、日本維新の会の吉村新代表のご就任を心からお祝い申し上げたいと思います。また、共同代表が前原先生に決まったということは、まだ正式に聞いておりませんので、そのことについてのコメントは差し控えます。
日本維新の会とは、私が国対委員長の時代から色々、国会運営についてもご相談をして参りましたし、また、日本維新の会の政策についても理解をしてきたことも過去にあったと思います。ですから、どの野党の皆さんとの関係も大事にしなければなりませんが、同じように日本維新の会との関係というのも大事にしていかなければならないということだと思います。
- 共同通信です。日中与党交流会議に関してお伺いします。年内の再開の訪中を公明党さんと確認されていると思いますが、現在の調整状況と訪中に向けた意気込み、また中連部をはじめ、どういった相手と会談されたいか、お考えをお聞かせください。
- 日中の与党交流は、12月までに中国に我々が伺うということになっておりますが、ご承知の通り、国会との関係もありますので、12月に出来るだけ実現をしたいと思っておりますが、国会がどういう日程になってくるのかというのを、もう少し見極めさせていただきたいと思いますし、先日関係者が訪日いただいたときにも、ちょっとお話したのですけれども日本は正月前で一番、色々なことが忙しい時期ですけれども、中国の場合は旧正月ですので、12月だから我々が伺うことに何か支障があるというは無いというお話でございましたので、そういうこともよく吟味しながら公明党さんとしっかり協議をさせていただきたいと思います。
- 東京新聞です。先ほどの富山の田畑さんについて追加で伺います。今回、本人の了解を得ずに党員登録をして親族が党費を支払っていたという話ですけれども、そういった不適切な形で既に自民党に対して支払われた党費、この分について自民党としてどのように処理していくのか、何かお考えはありますでしょうか。
- まず、本人の意思無しに入党しておられたのかどうか、まだ正直なところ、全然、田畑さんから報告を受けておりませんので、まずしっかり田畑さんからも聞かせていただきたいと思いますし、富山県連からどういう処理になっていたのかということも聞かせていただきたいと思います。
- 東京新聞です。確認ですが、田畑さんから今回の件に関して党本部に対して説明はまだ無いということですか。
- まだ私は直接、聞いてはおりません。
- 読売新聞です。先ほど終了した代表質問。今日、初日ということで政治改革であるとか、外交、経済政策、幅広いテーマで質問がなされたのですけれども、森山幹事長としては総理の答弁についてどのようにご覧になっていたか、評価や感想があれば教えてください。
- 各質問に対して答弁漏れ無きように答弁というのに、十分配慮しておられたのだろうなと思いましたし、誠心誠意答弁しておられたというふうに実感しました。