2024年7月9日(火) 10:15~10:25
於:党本部平河クラブ会見場
茂木敏充幹事長
【冒頭発言】
本日の役員会・役員連絡会の概要を報告いたします。
岸田総裁からは、一昨日の東京都知事選挙、鹿児島県知事選挙においては、わが党が支援した小池知事、推薦した塩田知事が勝利した。政府与党とも協力して一つ一つの課題に取り組んできた実績が評価されての勝利と思う。幹事長、選対委員長をはじめ役員各位の尽力に感謝申し上げる。同時に行われた都議補選の結果も真摯に受け止めながら、政治の信頼回復や先送りできない課題に一つ一つ結果を出していく。
先週、最高裁判所において、旧優生保護法の規定を憲法違反とした上で国家賠償法上の違法を認める判決が言い渡された。「政府として、真摯に反省し、心から深くお詫び申し上げる」旨、明確に申し上げた。
私自ら、原告の方々を含め、関係者の方々と「7月17日」に面会を行うこととする。
政策現場の視察も重ねている。先週は、松戸市の「こども誰でも通園制度」を試行している保育所を訪問した。令和8年度からの全国実施を見据えて、新たな補助単価の加算措置を指示した。
愛知県豊田市では、AIなどを用いて、水道管管理を10倍に効率化する取組みを視察した。上下水道の緊急点検は10月までに完了する旨、宣言した。また、AI、デジタルを活用して官民一体の「流域総合水管理」を行っている矢作ダムも視察した。全国109ある全ての一級水系において、同様の取組みを広げていく。
就任直後のイギリスのスターマー新首相と電話会談を行い、今週さらに対面で意見交換することとした。明日から14日まで、米国及びドイツを訪問し、NATO首脳会合への出席及び日独首脳会談の実施を予定している。帰国直後の16日から18日まで、第10回太平洋・島サミット(PALM10)を東京で開催する。
毎月勤労統計の実質賃金でも、事業所規模30人以上について、26カ月ぶりのプラスになる指標がでてきたなど明るい動きが形になってきた。秋に向けて、春闘の成果が徐々に表れてくると見込まれており、政策を総動員して実感を届けていきたい。
何百年に一度の異常気象が世界各地で頻発している。酷暑、豪雨、台風などの被害への危機管理に、これまでとは桁違いの対応が求められる時代との認識を持って当たっていきたい。役員各位の引き続きのご協力をお願いする。
私(茂木幹事長)からは、昨日、安倍元総理が逝去されてから2年となりました。政治家として様々な分野で功績を残された安倍元総理に改めて敬意を表すとともに、残った我々がその遺志を継承し、皆で力を合わせて、憲法改正はじめ残された課題に正面から取り組み、しっかりやり遂げなければならないと強く思っています。
一昨日、都知事選・都議補選の投開票が行われました。都知事選では、わが党として都連と連携して支援した現職の小池知事が3選を果たしました。
一方、都議補選については、わが党は2議席獲得にとどまるという厳しい結果でしたが、都議会での第一党は維持しています。今回の選挙結果を真摯に受け止め、引き続き、山積する内外の課題解決に全力で取り組んでいきたいと思います。
また同日、鹿児島県知事選の投開票が行われ、わが党が推薦する現職の塩田康一(しおた・こういち)知事が再選を果たすことができました。森山県連会長はじめ、役員各位、地元関係者の皆様のご尽力に改めて感謝申し上げます。
質疑応答
- 日本テレビです。都知事選で小池知事が3選したことの受け止めと、今後、自民党として小池都政とどう向き合っていかれるか、お考えをお伺いします。
- 小池知事については、先ほども申し上げましたが、わが党も都連と連携して支援しましたが、2期8年の実績が、評価された結果だと受け止めております。今日の午後、小池都知事、党本部の方にお越しになるということで、私もお会いする予定であります。世界最先端の都市・東京の更なる発展に向け、連携して取り組んでいきたい、このように考えています。
- 日本テレビです。都議補選で自民党は、2勝6敗となりました。衆院選の先行指標とも指摘される今回の都議補選の結果について、今後の政権運営と解散戦略に影響があり得るか否かお考えをお伺いします。
- 今回9つの選挙区で補選が行われて、わが党として8人の候補、公認候補を擁立いたしました。接戦となった選挙区もありましたけれど、都議補選全体として、大変厳しい選挙結果だと受け止めています。選挙結果については、まず都連において分析してもらうことになると思いますけれど、結果を見てみると、わが党に限らず、野党も含めて、国政政党にとっては厳しい結果だったと思っております。
今回の結果を謙虚に受け止めて、不断の改革努力を重ね、わが国が直面する内外の重要課題を1つ1つ解決することで、国民の皆様の信頼回復に努めていきたいと思います。
- 日本テレビです。関連して、都議補選の結果を受け、党内には、総裁選では「刷新感」が必要との声もあり、自民党総裁選にも影響が出るとの声もあります。今回の都議補選の結果を踏まえ、どのような総裁選になることが望ましいか、お考えをお願いいたします。
- 今の質問の脈絡や、因果関係とかが分からないのですが、分からないという前提でお答えをしたいと思いますけれども、今回の選挙結果は別にしても、今の日本、何か前向きに変わっていく、こういう躍動感は必要ではないかなと、こんなふうに感じています。
- 読売新聞です。関連して、補選の結果を受け、党内からは岸田首相の退陣を求める声もあがっています。大西英男議員は、国民の声に耳を傾け、辞職し、新しい総裁を9月に選ばなければならないと発言しました。こういった党内の声、幹事長は、どのように受け止めていらっしゃいますか。
- 今回の選挙が終わってからということではないのだと思いますけれど、党内で様々な意見が出ていることは承知いたしております。状況が厳しければ厳しいほど、組織に遠心力が働いているように見られるということはよくあるのだと思っております。その分、求心力、党の結束力を高められるよう、しっかり党運営にあたっていきたいと思っております。
- 日経新聞です。海上自衛隊が川崎重工から金品を受け取っていた疑いに加えて、特定機密の違法な運用が長年にわたって行われていたという疑いも報じられました。党として、防衛省、自衛隊のガバナンスの改善に向けて、今後どのように取り組んで行くか、お考えをお伺いします。
- 川崎重工の潜水艦修理契約における不適切な行為、また、自衛隊での規律違反について、現在、防衛省で調査を進めていると承知しています。予算の適正な執行に対する疑念を招く行いがあったとすれば、極めて遺憾だと思います。政府において、事実関係に基づいて厳正に対処してもらいたいと思います。また、特定秘密、日米の防衛協力の根幹にも関わるものでありまして、ずさんな取扱いはあってはならないと考えております。政府には、調査、さらに再発防止策の検討をしっかりと進めてもらいたいと、このように考えております。