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2024年2月5日(月) 18:25~18:38
於:党本部平河クラブ会見場

茂木幹事長

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【冒頭発言】

本日の役員会の概要を報告いたします。
岸田総裁からは、先週の施政方針演説においては、能登半島地震で被災された方々の帰還と、被災地の再生まで責任を持って取り組む決意を冒頭述べさせていただいた。賃上げ、こども・子育て政策など、これまでの積み上げを形にし、「成果を実感していただく年」にしていくためにも、政治の信頼回復を先頭に立って進めていく。
2月1日には、「令和6年能登半島地震復旧・復興支援本部」を設置した。住宅の被害を被った被災者への経済的支援に係る追加策等を具体化していく。被災者生活再建支援金制度とは別に、能登地域6市町を中心に、高齢者等のいる世帯を対象とした新たな交付金制度を設け、最大300万円を目安とした給付など、地域の実情に応じた支援を可能とする。支援が必要な世帯が取り残されることがないよう、交付金制度の対象とならない世帯にも地域の実情に応じた遜色のない支援が可能となるよう、石川県と調整を進める。
本日この後、本年G7議長を務めるイタリアのメローニ首相と首脳会談を行う予定である。広島サミットの成果と、日本の主要関心事項をイタリアにしっかりと打ち込み、本年のG7の議論のトーンセッティングを行い、また、イタリアとの二国間関係をより一層強化する機会としたい。
政治資金の問題については、党役員を中心に、外部の弁護士も交え、順次、関係者への聞き取りを開始いただいている。可能な限り今週中を目途に聞き取り作業を終え、その後、外部の第三者による取りまとめをお願いしたい。また、所属全議員を対象として、政策集団の政治資金パーティーに関連した収支報告書の不記載がないかどうかに関するアンケート調査も今週中に行い、来週早々には取りまとめをする予定。
本日から、予算委員会での議論が始まった。能登半島地震からの復旧・復興、政治に対する国民の信頼回復、そして内外の重要課題をしっかりと議論していく。役員各位のご協力をよろしくお願いする。
麻生副総裁からご発言はありませんでした。
私(茂木幹事長) からは、昨日、京都市長選の投開票が行われ、当初の予想以上に厳しい戦いとなったが、わが党が推薦する松井孝治候補が、激戦を制して初当選を果たした。役員の皆様のご協力に改めて感謝申し上げる。
国会では先週、政府四演説と代表質問が行われ、今日から予算委員会の論戦がスタートした。「令和6年度予算案」は、能登半島地震からの早期の復旧・復興はじめ、わが国が直面する内外の課題解決のために必要な様々な予算が盛り込まれている。一日も早い成立に向け、全力を挙げたい。
今般、政治刷新本部の下にワーキンググループ、1つは「政治資金に関する法整備の検討」、2つ目に「党機能・ガバナンス強化」、3つ目に「党則等の見直し」の3つのワーキンググループを設置した。今後、先月行なった「中間取りまとめ」に基づき、具体的な改革案や再発防止策について、それぞれのワーキンググループで検討を進めていきたいと考えている。また、政治資金問題についての党内ヒアリング、議員アンケートについては、総裁からご報告があった通りだ。できる限り早期に結果の取りまとめを行っていきたい。
私からは以上です。

質疑応答

Question
NHKです。派閥パーティーを巡る問題について伺います。浜田国会対策委員長は昨日、関係議員が国会の政治倫理審査会に出席して説明する方向で検討を進める考えを示しました。幹事長も政倫審への出席、説明が必要だというお考えですか。
Answer
現在、先週もお話したと思うんですが、捜査の区切りを受けて、関係議員が収支報告書を訂正、ほぼ終わったと思いますが、訂正を行なって、その内容などについて説明を始めているところだと思います。まず、それぞれの政治家がしっかり説明することが大前提だと考えています。また、先程申し上げたように、自民党でも関係議員のヒアリングを進めておりまして、国会でもこの問題の議論が行われておりまして、これらも踏まえて、国対を中心に与野党で協議してもらいたいと思っています。
しっかりと説明責任を果たすにはどういう手段が必要か、こういう観点から考えていく必要があるのではないかなと思います。決していろんなことに対して後ろ向きだということはありません。
Question
共同通信です。政策集団の政治資金パーティーに関連した収支報告書の不記載が無いかどうかに関するアンケート調査について伺います。幹事長から冒頭、発言の紹介がありましたが、アンケートでどのようなことを確認していくのか、また開始時期や取りまとめの時期、具体的なスケジュール感が決まっていたら教えてください。また、聞き取り作業に関しても、取りまとめの時期、どのような時期を想定しているか、併せて教えてください。
Answer
アンケートですが、派閥による政治資金パーティーについて、議員側の政治資金収支報告書に記載漏れがないかどうか、これを確認するために行なっています。今日からスタートいたしました。今週中に回収した上で、来週早々に取りまとめたいと思っています。関係議員のヒアリング、私が直接行なっているわけではありませんが、速やかに作業を進めてもらっている。このように考えています。
Question
テレビ朝日です。アンケートでは使途についての回答を求めていませんが、不記載があった議員には個別でヒアリングするお考えはありますでしょうか。
Answer
それはやっています。
Question
テレビ朝日です。今回、アンケートで新たに不記載が発覚した場合に、その議員に個別でヒアリングするお考えはありますか。
Answer
今、収支報告で訂正しているわけですね。その議員については対象にしているわけですが、問題になるような不記載が新たに、程度によると思いますが、仮に新たにそういう問題になるような事案が発生した場合には、その議員についてもヒアリングをするということになっております。
Question
テレビ朝日です。取りまとめたアンケートの調査結果は公表されるお考えでしょうか。
Answer
そうです。
Question
朝日新聞です。幹事長から冒頭、ご紹介がありましたが、昨日の京都市長選で、自民党など4党が推薦した候補が当選しました。一方、前橋市長選では、与党推薦の現職が1万4000票余りの差で敗れました。政治資金問題が今起きている中での選挙結果になりましたが、幹事長はそれぞれどのように受け止めているか、政権運営への影響について伺います。
Answer
京都市長選、今年初めて党本部が候補者推薦を出した大型選挙でありまして、恐らく選挙が始まった時と状況は変わってきたところがあったんだと思います。党によっては推薦を取り下げたり、そんな状況もあって、候補者乱立ということになりましたが、それでも当初の予想以上に厳しい、激戦になった。その激戦を制することができたのは大きかったと思っています。一方で、前橋市長選については、争点も含めて国政選挙とは違った側面もあると考えておりまして、これはいつも申し上げていることなんですが、地元の群馬県連においてまず敗因の分析を行うことになる。こんなふうに考えています。
Question
西日本新聞です。政策活動費についてお聞きします。使途公開義務がない政策活動費について、野党などから廃止や公開を求める声が強まっています。そもそも政策活動費の意義は何なのか、自民党として従来の取り扱いを変える可能性はあるのか、改めて見解をお伺いします。
Answer
意義でありますが、これも何度も話をしていることですけれど、わが党の「政策活動費」、他党も「政策活動費」を出していると思うんですが、わが党の「政策活動費」は、党に代わって党勢拡大や政策立案、調査研究のために、従来より党役職者の職責に応じて支出しているものでありまして、政治資金規正法及び関係法令に則って、適切に処理、また報告が党の方からされている。このように理解いたしております。「使途の公開」については、「政治活動の自由」とある意味、トレードオフの関係にあるわけです。そのバランスは重要かつ、なかなか難しい問題です。全て公開すれば、ある意味、これは憲法で保障された、個人であったり、企業・団体、政党も含め、政治活動の自由を制限しかねない。一方で、政治活動の自由ということで何も公開しなければ、国民の知る権利というか、これを侵害しかねない。こういったバランスのとり方というのは結構難しいのではないかなと思います。これは政党に限らず、組合の政治活動、この収支等々も全く公開されておりません。ではこういったものの公開をどうするのか。これについても、私は同じことが言えるのではないかなと。悪いということではなくて、こういうバランスで、組合の場合はどうなるんだと、こういったことも問われるんじゃないかなと、こんなふうに考えております。
その上で、これも申し上げていることなんですけれど、政党の政治資金の使途公開の検討が必要ということであれば、「政策活動費」より額が一桁上で、さらに国民に負担をお願いしている「政党助成金」についても、その使途がどうあるべきか、またその公開について議論する必要があるのではないか。この「政策活動費」について、私の見解を申し上げました。しかし、仮にその問題について議論したいということであれば、より大きな問題、またより国民にとって直接負担をお願いしているこの「政党助成金」について、何も触らないということは、私はないんじゃないかなと思っています。