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役員会後 茂木幹事長記者会見

2023年6月5日(月)17:41~18:01
於:党本部平河クラブ会見場

茂木幹事長

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【冒頭発言】

本日の役員会の概要を報告いたします。
岸田総裁からは、先週水曜日に北朝鮮が「軍事偵察衛星」と称して、弾道ミサイル技術を使用した発射を実施した。国連安保理決議違反であり、断じて容認できない。シンガポールでは日米韓の防衛大臣会合を開き、迅速な情報共有の下で緊密に連携して対応することを確認し、また、安保理の緊急会合では多くの理事国から強い非難がなされた。北朝鮮は、再度の打ち上げを行うと発表しており、引き続き緊張感をもって情報収集・警戒監視に全力を挙げていく。
少子化対策について、「こども未来戦略方針案」をお示し、党でもご議論をいただいている。今回の戦略には、基本的な考え方として二つの重要なポイントがある。第一に、経済成長実現との両立を図り、若者・子育て世代の所得を伸ばすこと。第二に、2030年代に入るまでの少子化トレンド反転のラストチャンスを見据え、次元の異なる少子化対策をスピード感をもって実施すること。経済を成長させ、国民の所得が向上することで、経済基盤及び財政基盤を確固たるものとするとともに、歳出改革等による公費と社会保険負担軽減等の効果を活用することによって、国民に実質的な追加負担を求めることなく、少子化対策を進めていく。党とも十分に連携しつつ、骨太の方針に向けて「こども未来戦略方針」をとりまとめていきたい。
「骨太の方針」をはじめ、「新しい資本主義実行計画」、「規制改革実施計画」など、重要な政策のとりまとめをまもなく行なっていく。自民党の各調査会・本部から、私自身に多くの提言や申し入れをいただいている。感謝申し上げる。党の議論も踏まえ、しっかりと仕上げていく。
自公の選挙協力については、幹事長、選挙対策委員長を中心に調整をいただいている。公明党の山口代表とは先週火曜に、自公の連立政権を揺るがすことのないよう、丁寧な対応をしていくことで一致したところである。
今国会は、会期末まで2週間程度となった。参議院の皆さんを中心に、大変タイトなスケジュールの中、様々にご努力いただいており、心から感謝申し上げる。終盤は緊迫の度を加えた展開となることが予想される。改めて役員各位のご協力をお願いしたい。
麻生副総裁からは、株価が3万2000円を超えた。バブル期1989年12月28日に史上最高値の3万8915円をつけた。翌年、3万2000円となったが、その時以来の高値だ。このような上昇基調を示しているのは日本だけ。日本に対して海外からの投資、株だけでなく長期投資を含めて明らかに上昇傾向に見られているのは、この半年間の顕著な例である。こうした傾向も今後の政策運営で考慮していただきたい。
私(茂木幹事長)からは、6月に入り、県連大会はじめ全国で地方組織の会合が活発に開催されている。私も週末、熊本と佐賀の県連大会に出席したが、コロナの5類移行もあり、多くの党員党友にお集まりいただき、盛大な大会だった。新たな執行部体制が発足する県連もあり、党本部としても、地方組織との連携を強化し、さらなる党勢拡大を目指していきたい。
10増10減の対象区における候補者調整について、先週木曜日、埼玉、愛知の県連役員と協議を行い、埼玉14区および愛知16区については、わが党として候補者の擁立を見送ることとした。
また先週、新たにわが党の2名の支部長を決定した。10増10減で残る選挙区は、減員区、和歌山、山口、長崎で7、それ以外で11となった。引き続き、森山選対委員長とともに、候補者調整を進めていきたい。
「こども未来戦略方針」および「骨太の方針」の策定に向けた議論も大詰めを迎えている。先週金曜日には、「『こども・若者』本部・政調全体合同会議」で、「こども未来戦略方針案」の議論を行い、私と政調会長に一任をいただいた。引き続き政府と緊密に連携しながら、とりまとめに向けた議論を進めていきたい。
国会も残り2週間余りとなった。特に、出口を預かる参議院の皆様にはご負担をおかけするが、全法案の会期内成立を期して参りたい。よろしくお願いしたい。
髙木国対委員長からは、明日13時の本会議で、議了案件の採決を行う。所要約10分。
終盤国会に向け、すべての法案の成立を目指して、関係委員会で審査を進めている。
櫛渕万里君(れいわ)の事犯に対し、先週1日(木)の本会議で登院停止10日間の懲罰を議決した。衆議院における懲罰は16年ぶりのこととなる。
野上参議院国対委員長からは、本日は、本会議を10時に開会し、デジタル社会基本法案の登壇と情報監視審査会の報告を1時間40分の所要で行なった。地方デジタル特別委員会は、13時に開会し、集中的一般質疑を3時間20分の所要で行なった。
明日6日(火)は、財金・外防の連合審査と6常任委員会が開かれる。財確法案は、午前に財金・外防の連合審査において参考人質疑を行い、午後から財政金融委員会において、対政府質疑を行う予定。法務委員会は、明日6日(火)に入管法案の採決を行う予定。その他の委員会における採決は、外交防衛委員会において基盤強化法案、厚生労働委員会において旅館業法案、経済産業委員会において不当競争防止法案、国土交通委員会において空家対策法案の4委員会において行われる予定。
衆参連携を密にして、あらゆる事態にも対応出来るよう、緊張感をもって臨んで参りたい。
関口参議院会長からは、会期末を目前に、参議院の日程はますます立て込んできている。引き続き、衆議院のご協力をお願いする。
7日に本会議がセットされれば、世耕参議院幹事長が永年表彰を受けられる予定。慣例により、私が祝辞を述べさせていただく。
世耕参議院幹事長からは、残りの会期も2週間余りとなり、厳しい日程が続き、今日も月曜日だが10時から本会議を開かなければならないような状況だ。先週の法務委員長解任決議案のように、会期末には想定外のことが起こる可能性がある。高い緊張感を持って取り組んでいく。残された全ての法案の成立に向けて全力を尽くしていくので、よろしくお願いする。
森山選対委員長からは、先週、支部長選任会議を開催し、10増10減対象の選挙区の支部長を新たに2名選任した。既に支部長を選任した選挙区と合わせて、決定済は116選挙区となり、残る選挙区は18選挙区となる。これは10増10減の関係ということです。残る選挙区に関しても鋭意調整を続け、来週にも改めて支部長選任会議を開催し、決定を積み増して参りたいと考えている。
萩生田政調会長からは、先週金曜日、「こども・若者 輝く未来創造本部」と政調との合同会議を開催し、「こども未来戦略方針案」の取り扱いについて、茂木本部長と私にご一任いただいた。議論を踏まえた修正が順調に進めば、6月8日(木)の政調審議会で審査を行う予定。了承された場合には、総務会にお諮りしたい。
また、8日には、「骨太の方針」、「新しい資本主義の実行計画」、「規制改革実施計画」を議題として、政調全体会議も行う予定。政府の案をもとに議論を行い、党の考えがより強く反映された政策文書となるように努めて参りたい。
遠藤総務会長からは、次回の総務会は、案件が上がってくれば開催する。明日は無いようであります。
そして石田広報本部長の方から、広報本部長としてではないのですが、この週末の集中豪雨は、静岡、茨城と広範囲におよび、和歌山でもここ50年くらいで経験のしたことのない大雨と言われている。政府には十分な対策をお願いしたいとのご発言がありました。この集中豪雨の被害の関係は、党では明日、災害対策特別委員会を開催する予定です。

以上です。

質疑応答

Question
朝日新聞です。国会が会期末を迎えております。先ほど幹事長からもご紹介があったように、かなり日程がタイトになってきている中ではありますが、残る全法案の会期内成立を指示されていますが、タイトな日程の中で、会期延長の可能性について、現時点でどうご覧になっていますか。
Answer
会期内の法案の成立を期して参りたいと思っております。
Question
TBSです。弊社がこの週末に行った世論調査について伺います。自民公明の連立について「続けるべき」と答えた人は23%、一方で「解消すべき」が64%となりました。内訳で見ますと、公明党の支持層では「続けるべき」が過半数を超えましたが、自民党の支持層では「解消すべき」が過半数ということで、非常に対照的な結果となっています。この点について幹事長の受け止めをお願いします。
Answer
世論調査の結果については、常に真摯に受け止めたいと思っております。その上で、野党支持者はそうだと思いますが、わが党の支持者でも過半数、6割近くにそういう声があること、注視しなければならない、また今後も注視しつつ様々な課題に丁寧に対応していかなければならないと、このように受け止めております。
Question
テレビ東京です。政府が先日まとめた「こども未来戦略方針案」についてお尋ねします。総額が3兆円台なかばまで引き上げられた政府の案について受け止めをお願いいたします。
Answer
自民党では、3月に、私が本部長を務める「こども・若者」本部を中心に、少子化対策の「論点整理」を行ったところであります。ご案内の通り、この中には、児童手当の所得制限の撤廃、対象年齢の引上げ、多子加算の拡大、そして出産費用の保険適用、学校給食の無償化、出世払い型奨学金制度の導入など、目玉となる政策、盛り込んでいるところであります。
今回の「戦略方針案」、見てみますと、確かに実施の時期であったりとか、実施に向けての検討課題はそれぞれあるものの党の提案をしっかりと反映してもらったと受け止めております。先週金曜日の合同会議で、私と萩生田政調会長に一任を頂いておりますので、まずは、速やかな取りまとめを目指したいと、こんな風に考えています。
Question
テレビ東京です。徹底した歳出改革ということで、幹事長も講演等の中で述べられていると思うのですが、先週の全体会議の中では、一部から社会保障費の削減は難しいという声もあったと思うのですが、歳出改革ということで、現時点でお考えがあれば教えてください。
Answer
先週の金曜日の合同会議、一時間半、大体予定されていた時間の中で、様々な貴重なご意見をいただいたと思っておりますが、財源については、どうしても安定財源の確保となりますと、何年かは、やはりかかってしまうということで、その間は、つなぎ国債等も必要だと考えておりますが、財源のあり方については今後の予算編成過程において検討して、年末までにしっかりと結論を得ることにしております。先ほど、総理の冒頭発言でも、紹介させていただいたわけですが、現在、進めている企業の賃上げであったりとか、投資の拡大の妨げにならない、また個人にとっても実質的に負担増とならない、そういう仕組みにして行きたいと、こんな風に思っております。
Question
読売新聞です。週末に行われた大田区の都議補選について自民候補は2位で当選しました。自公の東京での選挙協力解消や維新の勢いが注目された選挙戦でしたが、この結果について、幹事長の考えをお聞かせください。
Answer
まあ、何にしてもわが党の元職と言いますか、鈴木あきひろ候補が激戦で勝利することが出来て良かったと、こんな風に思っております。地方選は争点も含めて国政選挙とは違った側面もあって、結果については、東京都連等で分析すると思っています。
Question
読売新聞です。維新候補が3位で落選していますけれど、大田区の選挙で3万票を獲得しています。この維新の獲得した3万票について、幹事長はどのように評価されていますでしょうか。
Answer
これは一般論でありますけれど、選挙は結果というものが極めて重要な意味を持つと、そんな風に思っておりますが、それ以外の要素、例えば選挙の構図、どういう政党のそういう候補が何人立っているとか、その地域における選挙の争点、更には対立候補の得票も含めて都連等で分析を行って、今後の各級選挙に臨みたいと、こんな風に思っています。
Question
毎日新聞です。青森県知事選についてお伺いします。昨日行われた知事選では、前むつ市長の宮下氏が、前青森市長の小野寺氏らを破り、初当選しました。知事選を巡っては、自民党は候補者を一本化できず、県議らの支持が両氏に割れる保守分裂選挙となりましたが、衆院選への影響を含め、幹事長の受け止めをお聞かせ下さい。
Answer
想定内かな。3月に自主投票を県連の方も決めたわけでありますし、選挙の結果については、よく分析して欲しいと思っておりますけれど、あんまり先走んない方が良いよね。大体こういうものは。その上で、地域経済の早期回復はじめ県政の様々な課題について、県連には結束して対応して欲しいと思っております。
Question
中国新聞です。「10増10減」を巡る公明党との候補者調整について伺います。公明党は広島3区に斉藤国交相を公認していますが、自民党広島県連は石橋林太郎氏を支部長とするよう求めています。先日、幹事長が広島を訪れた際にも県連の方から要望を受けたかと思いますが、党本部としてどう対応するのか考えを、お聞かせください。
Answer
先月28日の広島出張の際に、県連の選対役員と意見交換を行いました。その際も、県連側のかねてからのご要望も伺っておりまして、今後、広島県連、そして公明党との話し合い含めて、適切に対応してまいりたいと思います。
Question
中国新聞です。先日、3日の広島の県連大会では、昨年まで招いていた公明党県本部からの来賓を見送りました。県組織同士の軋轢があるようですが、この辺をどのように見ておられるでしょうか。また、東京での自公関係について、広島など他の道府県への影響をどのように考えているかお聞かせください。
Answer
どうなんですか。県連大会の来賓、各県連が毎年決めている話ですし、私もこの週末、熊本、佐賀と出張してきましたけれど、熊本は公明の来賓を呼んでいませんでしたし、逆に佐賀の方は公明の県代表の方が来賓で来ていたと、それぞれの県連が判断していくと思います。