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記者会見統一地方選挙外交国会

役員会後 茂木幹事長記者会見

2023年4月24日(月)17:42~18:06
於:党本部平河クラブ会見場

茂木幹事長記者会見

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【冒頭発言】

本日の役員会の概要を報告いたします。
岸田総裁からは、衆参補選と統一地方選後半戦の投開票が行われた。5つの国政の補選、それぞれ様々な状況の中でご努力をいただいた。自民党および与党としての議席を増やすことができたということについては、「重要課題として掲げたことをしっかりと実行してやり抜け」と、国民の皆さんから叱咤激励をいただいたと受け止めている。党が一致結束して取り組んだ結果であり、先頭に立って戦ってこられた役員各位のご尽力に、心より感謝申し上げる。この国民の皆さんの声をしっかりと受け止め、政府・与党が連携して、力強く国政を前進させていきたい。
今週の土曜から、アフリカ4カ国を訪問する。グローバルサウスの国々に、「法の支配」という基本原則の重要性を訴える機会とするとともに、地球温暖化やエネルギー・食料危機、成長インフラ整備の支援などについて、目に見える形での協力を示し、G7広島サミット、さらにはG20等の本年の外交後半戦につなげていきたい。
スーダンの首都ハルツームにおいて、国軍と即応支援部隊との武力衝突が発生した。スーダンには、大使館員を含め、約60名の邦人が滞在しており、邦人保護のために、航空自衛隊の輸送機をジブチへと派遣している。また、武井外務副大臣を、昨夜、ジブチに派遣したところである。引き続き、政府を挙げて、在留邦人の安全確保や退避に向け、全力で対応していく。
先週、インフル特措法が成立した。新たに設置する内閣感染症危機管理統括庁の下で、司令塔機能を強化し、次の感染症危機への備えに万全を期していきたい。
今週も重要法案の審議が続く。しっかりと気を引き締めて取り組んでいきたい。役員各位に感謝申し上げるとともに、引き続きのご協力をお願いする。
麻生副総裁からは、それぞれの選挙事情や条件は違ったが、結果としては4勝1敗と立派な成績を挙げたと自信を持たなければならない。ただ、いずれの選挙区も差が少なかった。大分などは341票差で、参議院で341票差というのは、あまり聞いたことが無い。意外と差が開かなかったというのも事実で、これを次の選挙のために頭に入れて、今後の選挙に生かしていきたい。
私(茂木幹事長)からは、昨日、統一地方選の後半戦、及び衆参5つの補選の投開票が行われた。補選について、岸田政権の中間評価と言われてきたが、選挙前の勢力が、自民3議席、野党2議席に対して、今回4議席を獲得し、政権に対して前向きな評価をいただいたと受け止めている。
革新地盤が強い大分では、公募による新人候補が短期間の準備の中で、知名度のある野党現職議員に341票差で競り勝ち、厳しい選挙が予想された千葉5区でも、知名度ゼロからスタートしたわが党の新人女性が激戦を制することができた。
岸田総裁にも、最終日、3選挙区の応援に入っていただいたが、各選挙区の選対や党役員の皆様のご尽力に改めて感謝申し上げる。そして、各地区で大きなご支援をいただいた多くの皆様に心より御礼申し上げる。
また、昨日投開票の統一地方選後半戦においても、県庁所在地の市長選でわが党が推薦・支持した5名全ての候補者が当選し、市議選でも議席を伸ばすなど、前半戦に引き続き堅調な結果を出すことができた。
今後、一層の緊張感を持って国政に臨み、日本経済の早期回復、防衛力の強化、少子化対策など、わが国が直面する内外の諸課題にしっかりと対応し、国民の期待に更に応えていきたいと思う。
次回の役員会は、連休明けの5月8日(月)を予定しており、来週1日(月)は開催しない。
髙木国対委員長からは、次回の本会議は27日(木)、新議員の紹介、森山裕選対委員長の永年表彰、議了案件の採決、「デジタル社会形成基本法」の趣旨説明質疑を行う。対決型の重要法案につき、現在「財確法」「GX電気事業法」「入管法」を審査中であり、それぞれ採決に向けて大詰めの協議を進めている。
5月8日のコロナ感染症の5類引き下げを受け、連休明けから本会議の間引き出席をやめて全員出席に戻し、感染者の公表も取りやめることになる。また、代議士会を再開する方向で調整中である。
国会業務に関する人事院の実態調査の結果、すみやかな質問通告や通告内容の明確化など改善を求める意見が寄せられており、デジタルツールの活用も含め、議運において、質問通告のあり方につき申し合わせを行うよう協議している。
野上参議院国対委員長からは、本日は、法務委員会の視察と2常任委員会が行なわれ、法務委員会は、名古屋刑務所と名古屋入管の視察を行なった。行政監視委員会は、国と地方の行政の役割分担について質疑を行なった。決算委員会は、令和3年度決算について、4回目の省庁別審査を行なっている。
明日・25日(火)は、10常任委員会と財政金融委員会の視察が行なわれ、3常任委員会において採決が行なわれる予定である。
明後日・26日(水)は、本会議を10時から開会し、「防衛3文書について総理からの報告・質疑」と「議了案件・採決」を行なう予定である。また午後からは、消費者特別委員会、憲法審査会、そして3調査会が開かれる予定である。
タイトな日程が続くが、法案成立に向けて、衆議院と連携を密にし、全力で臨んで参りたい。
関口参議院会長からは、昨日の統一地方選挙後半戦と衆参補欠選挙について、本当におつかれさまでした。おかげさまで、参議院の議席も増やすことができた。結果を謙虚に受け止め、丁寧な国会運営に努めて参りたい。
世耕参議院幹事長からは、衆参補欠選挙及び統一地方選後半戦、全体としては良い結果となったが、和歌山選出の議員として地元を落としてしまったこと、申し訳なく思っている。かつてないほどの運動展開をしたつもりだが、結果をしっかりと分析し次の選挙に生かしていきたい。
参議院としては、大分の勝利で、会派所属議員数が119名となったが、過半数まではまだ6人足りない。
なお、白坂議員については、議員としての身分は、昨日から発生しているが、大分県の選挙会及び当選証書付与が26日(水)に行われるため、28日(金)の本会議で、新議員紹介が行われる予定である。
森山選対委員長からは、昨日投開票された衆参5つの国政補欠選挙に関しては、お陰様で、4勝を挙げることができた。従来わが党が有していた衆議院の3議席を確保するとともに、野党側の議席であった参議院大分選挙区を新たに勝ち取ることができた。改めて、役員の皆様のご支援・ご協力に心から感謝申し上げる。
特に、野党が統一候補を立て、与野党一騎打ちとなった山口2区と参議院大分選挙区において、いずれも勝利することができた意義は大きく、自民・公明両党の結束をさらに強固にできたものと考えている。また、苦戦を強いられた選挙区においては、今後に向けての課題も見えてきており、足元の自民党支持層をしっかり固めきれていたか、無党派層の支持獲得において相手に大幅な後れをとっていなかったか、引き続き、よく点検・分析をした上で、さらなる選挙態勢の構築を進めていきたい。
萩生田政調会長は、総裁遊説中の事件もあったが、与野党を問わず選挙戦を戦い抜き、民主主義を守ることができたのではないかと考えている。
なお、和歌山での事件については、これまで捜査の経過を見守ってきたが、広島サミットも近づいてきているので、この段階で一度、党としても政府から報告を聞き、議論しておきたい。具体的には、明後日、朝8時からの「治安・テロ対策調査会」と「内閣第一部会」の合同会議で、サミットの警備体制も含め議論する予定である。
今週の政審は、火曜・木曜の定例日、いずれも開催をする。明日は議員立法や閣議決定案件、政府への提言計8件、27日(木)は、政府への提言2件の審査を予定している。
遠藤総務会長からは、選挙大変お疲れ様でした。総務会は、明日25日(火)11時より開催する。案件は、政務調査会からの法案など5件の審議を予定している。
なお私の予定ですが、今月30日から来月6日にかけて米国、メキシコ、キューバを訪問する予定です。
以上です。

質疑応答

Question
朝日新聞です。統一地方選の前後半戦と衆院5補選すべての結果が出そろいました。改めて今回の選挙戦全体を通してどう評価されてますか。
Answer
衆参5つの補選については、4勝1敗ということで良い結果を出すことができたと思っています。岸田政権の中間評価と言われてきた、また位置づけられてきたわけですが、選挙前の勢力より今回1議席上積みした、さらに言えば、野党の現職の議席をこちらが奪還したということで、政権に対して前向きな評価をいただいたと受け止めています。統一地方選後半戦、前半戦で過半数を上回り、前回以上の議席数になった。また、先程申し上げた通り、5つの市長選、さらには市議選でも議席を伸ばすことで、全体として堅調な結果となったと考えています。しかし、課題は山積しているわけでして、今後、一層の緊張感を持って国政に臨み、わが国が直面する内外の課題にしっかりと対応することで、国民の皆さんの大きな期待、またご支持というものに応えていきたいと思っています。
Question
TBSです。今回の選挙では、女性や若者の候補者の躍進が目立つ結果となりました。補選で接戦となった千葉、大分では自民の女性候補が競り勝ち、統一地方選では、宝塚市議会の過半数が女性となり、芦屋市では史上最年少26歳の市長が誕生するなど、各地で現職が破れる構図も多く見られました。こうした結果について、有権者が政治家に求める資質や期待の変化など、幹事長のご所感があれば、お伺いします。また今回の結果を踏まえて、今後の選挙戦の戦い方、候補者の選定などで必要な考え方について、お聞かせください。
Answer
個々の選挙区の結果についてはこれからよく分析したいと思いますが、一つはやはり、いかに有権者が求めている、関心を持っている政策をしっかりと訴えることができるかということが重要であると思っています。またもう一つ、例えば、圧勝している選挙区は別なんですが、接戦になると、今回の統一地方選や補選全体を通じて、接戦の中で男性と女性候補が争っていたら女性候補、比較的ベテランの候補と若手の候補が争っていたら若手の候補が最終的に競り勝つということが多かったと思っています。女性や若者、多様な人材が活躍する社会の実現、これを政策目標として目指し、同時に候補者選びにおいても今後このような視点を重視していきたい。こう考えています。
Question
テレビ朝日です。それぞれ選挙区事情があったと理解していますが、維新は奈良県知事選、和歌山の衆院補選で勝利しました。また、地方議員の選挙でも維新は数を増やしています。維新は自民党にとって脅威という見方のほか、まだ野党間での勢力争いではないかなど、様々な見方があると思いますが、維新の勢いについてはどのように受け止めていますか。
Answer
今回の和歌山1区補選については、残念な結果だったと考えています。そして、維新であったり、他の野党の動向に関わらず、自民党として内外の諸課題の解決にしっかりと取組み、そして選挙においては、候補者選定はじめ早めに準備をスタートし、運動量の向上を図っていくことが重要だと考えています。
また統一地方選、大阪をはじめとする関西圏での体制立て直しという課題が、わが党として改めて明らかとなったと考えていまして、特に大阪では抜本的な改革案の検討が必要だと思います。まず、大阪府連とも早急に相談の機会を持って、誰が責任を持って、どれくらいのスパンで、どう刷新していくのか、検討したいと思います。
Question
産経新聞です。今回の補選では自民党の4勝1敗となりましたが、無党派層の票が野党候補に流れている傾向も見られました。次期衆院選に向けて課題の一つとなると思いますが、幹事長の受け止めと、今後の対策について方針を伺います。
Answer
一般的に無党派ですから、その票がどこかの党に完全に流れるということではないんだと思っていまして、その時点ごとの争点の影響を受ける。これが無党派の特徴ですし、また、結果で言いますと、無党派、知名度の高い候補に結果的には向かいやすい。こういう傾向も、これまでの選挙でもあったわけでありまして、この点、今回の補選で、わが党候補、初めて選挙に出る、こういう全くの新人も多く、準備期間も極めて短かったと思います。そういう中で競り勝つことができたというのは非常に大きかったとは考えているところです。
一方、今回、各地を応援で回る中で、無党派も多い若者、子育て世代などを中心に、人口減少、少子化対策、雇用政策など、生活に密着した政策テーマに高い関心を持っていることを強く感じたところでありまして、6月の「骨太方針」に向けた議論を加速するとともに、若者、子育て世代に向けた政策の発信に力を入れていきたい。そして、発信だけではなくて、政策の実現にはさらに力を入れていきたいと思っています。
Question
共同通信です。統一地方選の投票率低下について、前半戦、後半戦の各選挙で、平均の投票率が前回を下回り、過去最低を更新するケースが相次ぎました。また、衆参の補選でも投票率が過去最低を記録した選挙区がありました。選挙への関心が低いことを示していると思いますが、この投票率の低下について、どう受け止めていますか。
Answer
投票率の向上は極めて重要だと考えています。有権者にとって関心が高い政策の発信、期日前投票の促進徹底など、一人でも多くの有権者に投票所へ足を運んでもらうために最大限の努力を続けていきたいと思っています。投票率が低い、これは決して有権者側の問題ではない。政党側の問題、また候補者側の問題だ。こういう位置づけで改善を図っていきたいと思います。
Question
朝日新聞です。役員会の中で、世耕参議院幹事長から、地元を落としてしまって申し訳ない、という発言があったとのことですが、その点に関して岸田総裁から何か言及はありましたか。
Answer
ありません。役員会が終わった後、お疲れ様でしたというふうに言っていました。
Question
産経新聞です。冒頭、幹事長は3か国訪問を発表されましたが、具体的な訪問相手や各国訪問の狙いについて可能な範囲でお聞かせください。
Answer
米国、メキシコ、キューバを訪問予定であります。今、日程調整というかアポ入れ等々やっているところでありまして、米国では政府関係者、議会関係者との意見交換などを予定しておりまして、ちょっと今日話をして、こんなところのアポは入りそうだとか、いろんな話が来ているところでありますが、確定した段階でお話をしたいと思っています。特に米国、強固な日米関係の更なる強化に向けて、両国が直面する政治、経済を含む幅広い分野の課題について、どうしても外務大臣ですと、政府の立場があるわけですが、よりフランクな率直な意見交換ができればと思っています。