2023年4月10日(月)17:34~17:55
於:党本部平河クラブ会見場

【冒頭発言】
本日の役員会の概要を報告いたします。
岸田総裁からは、昨日、統一地方選挙前半戦の投開票が行われた。皆様のご努力・ご協力に感謝申し上げる。自民党・与党に寄せられた期待と激励の声を受け止め、改めて気を引き締め直したい。何よりも大事なのは、与党が一丸となって、残る衆参補選、統一地方選 後半戦をしっかりと勝ち抜いていくこと。そのために、全力を尽くしていきましょう。
先週7日に、私を議長とし、「こども未来戦略会議」を立ち上げた。関係閣僚、有識者、子育ての当事者・関係者、さらには関係団体からも参画してもらった。この体制の下で検討を進め、党と密接に連携しつつ、6月の骨太方針までに、将来的なこども予算倍増に向けた大枠をまとめていく。
広島サミットがいよいよ来月に迫ってきた。G7議長国として、法の支配に基づく国際秩序の維持と強化にリーダーシップを発揮していく。とりわけ、そうした取組みを進めるにあたり、グローバル・サウスの声に耳を傾け、関与を強化していくことが重要。4月末の連休も諸般の事情が許せば、こうした観点で外遊したい。残り一か月、わが国と世界の平和と繁栄を日本が牽引していくため、全力で駆け抜けていく。
先週は、防衛力抜本的強化のための財源確保法が衆議院で審議入り。参議院では、新型インフル特措法の審議が始まった。今週も、健康保険法、入管法、マイナンバー法などの重要法案の審議が行われると見込まれている。引き続き、丁寧に、国会論戦に臨みたい。引き続き、役員各位のご協力をお願いする。
私(茂木幹事長)からは、国会では、GX実現や防衛力の抜本的強化など、重要法案、与野党対決法案の審議が始まっている。政府提出法案・条約の一日も早い成立に万全を期していきたい。
少子化対策について、政府では「こども未来戦略会議」を立ち上げ、先週7日(金)から議論をスタートさせた。党でも、今週13日に「『こども・若者』輝く未来創造本部・政調全体合同会議」を開催し、6月の「骨太方針」に向けた議論を加速していく。引き続き政府・与党が連携して、政策の詳細、優先順位や財源の在り方も含めて議論を深めていきたい。
統一地方選は昨日、前半戦の投開票日を迎え、41の道府県議選、17の政令市議選において、わが党候補者が全体の過半数を超え、堅調な結果となっている。一方、大阪をはじめ関西圏での体制立て直しという課題も、改めて明らかとなった。
統一地方選の前半戦、道府県議会議員選挙でのわが党の議席占有率、前々回、前回から着実に積み上げ、今回は51.02%になっている。明日からは衆議院の補選も告示となり、私も千葉5区へ応援に入る予定である。統一地方選の後半戦、そして、衆参5つの補選、引き続き与党で連携し、必勝を期していきたい。
髙木国対委員長からは、明日は衆議院補選の告示日にあたり、本会議は行わない。13日(木)に議了案件の採決と「入管法」の趣旨説明質疑、14日(金)に「マイナンバー法」の趣旨説明質疑を行う。
先週審議入りした「財確法」につき、野党は「安易な防衛増税に反対する」として、安保委との複数回の連合審査や参考人質疑などを要求している。この他、「健康保険法」や「GX電気事業法」などの重要法案も審査中であり、丁寧に協議を重ね、早期の採決を目指してまいりたい。
野上参議院国対委員長からは、本日は、決算委員会を13時に開会し、令和3年度決算について2回目の省庁別審査を18時までの5時間コースで行っている。
明日11日(火)は、5常任委員会が開かれ、衆議院から送付された法案の質疑や、参議院先議法案の趣旨説明等を行う。
明後日12日(水)は、本会議を10時に開会し、地域公共交通活性化法案の趣旨説明・質疑を行う予定。
今国会は、例年に増して非常にタイトな国会日程になることが想定されるが、衆参連携を密にして臨んでいく。
関口参議院会長からは、昨日の統一地方選挙前半戦では、全体的には良い結果を得ることができた。これを弾みに、衆参補欠選挙、統一地方選挙後半戦へつなげていきたい。
世耕参議院幹事長からは、昨日行われた統一地方選挙前半戦の好調を、衆参補欠選挙、統一地方選挙後半戦に繋げていかなければならないと考えている。
まとめていただいた表を見ると、公認・推薦、全員勝ったのは和歌山だけのようである。この勢いを和歌山1区の勝利に繋げていきたいと思っている。
特に参議院では、比例代表を中心に組織・団体を固めるなど、総力を尽くして5つの補選の勝利にかかわってまいりたいと思うので、よろしくお願いする。
森山選対委員長からは、昨日投開票が行われた統一地方選挙前半戦の結果について、ご報告する。まず、全国各地の知事選挙及び政令市長選挙において、わが党・地方組織が推薦・支持した多くの候補者が当選し、堅調な結果となった。特に、与野党対決型の選挙であった北海道知事選挙と大分県知事選挙で圧勝できた意義は大きいと思う。
また、同時に行われた道府県議会議員選挙と政令市議会議員選挙についても、わが党は堅調な結果となった。特に、道府県議会議員選挙は定数2,260のうち、わが党は公認候補者のみで1,153人が当選を果たすことができ、引き続き、改選過半数議席を確保することとなった。議席占有率は51.02%となった。
参考として申し上げれば、第13回の平成7年(1995年)の選挙で、自民党の占有議席は48.91%に落ち込んだ。第14、15、16、17回は、いずれも47から49%台の議席占有率となった。これは、わが党が野党となった時期とも重なり、非常に厳しい結果であった。第18回、平成27年(2015年)の選挙では、50.48%に戻すことが出来た。平成31年の第19回は50.86%。今回が51.02%となり、議席の占有率が50%を割らないことが大事だと思っている。
いよいよ明日から4つの衆議院補欠選挙がスタートする。明日は、千葉5区に茂木幹事長が、山口2区に遠藤総務会長が、山口4区に萩生田政調会長が、和歌山1区に私がと、党4役がそれぞれ分担して現地に入り、出陣式に臨む。党が一致団結し、統一地方選挙前半戦の勢いを、そのまま統一選の後半戦と、先週スタートした参議院大分補選を合わせた5つの国政補欠選挙につなげていきたい。役員各位のご協力をお願いした。
萩生田政調会長は、本日から山口入りのため欠席で、新藤政調会長代行からは、今週の政調審議会は4月13日(木)のみ。政府への提言5件の審査を予定している。
来週は、衆参の補欠選挙および統一地方選後半戦の期間にあたるため、急ぎの案件が出てこない限り、次回の開催は4月25日(火)としたい。
遠藤総務会長からは、今週の総務会については、特に緊急の案件がない限り、国政補欠選挙の期間中は、原則開催しない。
明日からは、衆議院の4つの補選も告示となるが、明日は、衆議院山口2区補選の応援に行ってくる。このような発言がありました。
以上です。
質疑応答
- NHKです。昨日、投票が行われました統一地方選挙前半戦についてお伺いします。役員会でのご発言と重なる点があろうかと思いますけれども、全体の結果をどのように評価しているかということと、日本維新の会が大阪の知事・市長のダブル選を制し、また奈良でも維新公認の知事が誕生することになりました。維新の動きと言いますか、勢いについて今、どのように捉えていらっしゃいますでしょうか。
- まず、私の報告、そして森山選対委員長、更に詳細な報告もあったところでありますけれど、わが党にとりまして、地方の基盤、また地方議員、これはわが党の強みであると考えておりまして、今回、堅調な戦いによって、その基盤を維持、強化することが出来たのではないかと考えております。その上で大阪をはじめとする関西圏での体制の立て直しという課題も改めて明らかになったと考えておりまして、今回の結果もよく分析して、特に大阪においては抜本的な改革案の検討が必要だと考えているところであります。先ほど申し上げたように、わが党としては堅調な結果でありましたが、野党勢力の中で維新が比較優位となっている状況、要因についてはよく分析をしてみたいと、こんな風に考えております。
奈良は負けました。これまで、先日も申し上げましたけれど、保守分裂選挙と、特に奈良がそうと言っているつもりはないのですが、比較的、保守が強いところでは分裂選挙というケースもあったわけでありますけれど、今回の反省も含めて党本部と県連の連携を更に密にしていきたいと考えております。
- 朝日新聞です。関連して、日本維新の会についてなのですけれども、一昨年の衆院選、それから昨年の参院選と、選挙を経るごとに党勢を拡大しているわけですけれども、自民党政権に対しての是々非々の姿勢であったり、身を切る改革などを掲げているこの維新が有権者に、この間ずっと支持を集め続けている理由について、詳細の分析はこれからだと思いますが、現時点でどのようにお考えになっているかということについて、また幹事長は大阪、それから関西圏については抜本的な改革をすることに言及されましたけれども、現時点においてその体制立て直しのためにどのようなことが必要になってくるとお考えでしょうか。
- 先ほど、NHKの質問にお答えしたことと全く被っていると思います。今の質問については、きちんと先ほどの中でお答えしていると思います。
- 朝日新聞です。前半戦が終わった後ですが、この後、衆参5補選、それから後半戦に向けて、改めてどのように臨んでいかれるかお伺いします。
- 5つの補選、後半戦と併せて極めて重要だと思っておりまして、前半は堅調な結果であったと、また、その衆参の補選についても準備を進め、既に大分はスタートしておりますし、明日から衆議院の4つの補選もスタートということでありまして、しっかりと勝利できるように全力で党を挙げて取り組んで行きたいと、こんな風に思っております。
- テレビ東京です。日銀の総裁が交代しました。今日から植田新総裁の体制が始まるわけですけれど、改めて党としてどのようなことを期待するでしょうか。
- 先ほど、黒田前総裁がご挨拶に来たところでありますが、植田新総裁、国際的にも著名な経済学者でありまして、主要国の中央銀行のトップとの緊密な連携であったり、内外のマーケットに対する質の高い発信力など、いま日銀のリーダーに求められている資質をお持ちの方だと考えております。昨年来のといいますか、先日来の欧米の金融機関の問題もあって、金融の先行きに不安感がある中、日銀の政策運営の今後についても、国内外に大きな関心があると思います。先月の20日に就任をした2人の副総裁とともに、政府と連携して、経済、物価、金融情勢を踏まえ、適切な金融政策の運営に取り組んでもらうことを期待したいと思います。
- 共同通信です。LGBTなどの性的少数者への理解増進法案について伺います。本日の政府与党連絡会議で、公明党の山口代表が5月のG7サミットまでにLGBT理解増進法の成立を図るべきだとの考えを改めて示しました。自民党としても法案の提出に向けた準備を進めていくと確認をしていますが、サミット前の成立について、現時点でどのようにお考えでしょうか。
- LGBTへの理解増進は極めて重要でありまして、これは何度も申し上げておりますが、なるべく早く法案を提出することが望ましいと考えております。一方で、議員立法と、こういう性格も踏まえて、国会日程や与野党での調整状況などを見極めて適切に判断していきたい、現時点で申し上げられるのはそういう事です。
- 下野新聞です。栃木の県議選について伺います。全国的な傾向と同じように、自民党が過半数を維持する一方で県内の議長経験者とか大物議員が落選する選挙区もございましたが、こうした件について幹事長はどのように受け止めていらっしゃいますか。
- しっかりと過半数が獲得できたと、このことについては県民の皆さんのご支持に感謝申し上げたいと、このように思っているところであります。鹿沼始め、残念な選挙区もあったわけでありますが、中々、選挙区によっては自民党が定数に対して、ほぼ定数に近い人数を出したりという形で、届かなかった有力候補もいたということについては非常に残念だと考えているところでありますが、県政運営においては与党第一党と言いますか、与党としての立場というのをしっかり維持しながら、今回の県議選で寄せられた県民の期待にしっかりと応えていきたいと、こう考えております。