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記者会見選挙予算国会

役員会・役員連絡会後 茂木幹事長記者会見

2022年8月31日(水)10:24~10:55
於:党本部平河クラブ会見場

茂木幹事長

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【冒頭発言】

役員会・役員連絡会の概要を報告いたします。
岸田総裁からは、皆さんにもご迷惑をおかけしたが本日から、対面での公務を再開する。引き続き、よろしくお願いする。
統一教会の問題、国葬の問題が大きく取り上げられており、国民に対して丁寧な説明を尽くすとの観点から、役員の皆様にお願いを申し上げたい。
まずは、旧統一教会の問題。国民の皆さんの疑念・懸念は、自民党に対する信任に直結するものであり、重く受け止めなければならない。
そのため、先週来、茂木幹事長に対して、党としての対応を進めるように指示をしてきた。ここで、改めて申し上げると、第一に、党としての説明責任を果たすために、所属国会議員を対象に、当該団体との関係性を点検した結果をとりまとめて、それを公表すること。第二に、所属国会議員は、過去を真摯に反省し、しがらみを捨て、当該団体との関係を断つこと。これを党の基本方針とし、関係を断つことを所属国会議員に徹底すること。第三に、今後、社会的に問題が指摘される団体との関係を持つことがないよう、党におけるコンプライアンス・チェック体制を強化すること。
この3点が指示の内容である。私自身も、この後しっかりと説明責任を果たしていく。
また、政府として、霊感商法等の被害者への対応に万全を期すため、法務大臣を議長とする「旧統一教会問題関係省庁連絡会議」や、消費者庁に「霊感商法等の悪質商法への対策検討会」を設置しており、被害者の救済をはじめ、多角的な検討に取り組んでいく。
次に、国葬の問題。諸外国から、首脳級、元首脳級の国葬儀への参列希望が相次いでおり、改めて、こうした各国からの敬意と弔意に対し、日本国として礼節をもってお迎えすることが必要だとの思いを強くしている。
他方で、様々なご批判や、説明が不十分だとのご意見もいただいていることから、そうした声を真摯に受け止め、国民の皆さんに正面から説明を尽くすことで、責任を果たしていきたい。
そのため、国会の場で私自身が出席をし、テレビ入りで国民に見える形で国葬儀に関する質疑にお答えする場を作りたいと考え、幹事長と国対委員長には野党との必要な調整をお願いしたい。
直面する様々な課題に対し、一つずつ結果を出すことで、国民の皆様からの信頼回復につなげていきたい。役員の皆様には、ご協力をお願いしたい。
このような総理の冒頭発言がありました。その後、私の方でこの岸田総裁の指示を受けて、旧統一教会及び関連団体との関係、今後の対応について、党の考え方、方針を次の取りまとめ、役員会として正式に決定をしたところであります。4点あります。
まず、第一に自民党として、旧統一教会及び関連団体と一切の組織的関わりがないことは、すでに確認済みである。一方、わが党所属国会議員と旧統一教会の関連団体との様々な接点が報道されている。すでに、党所属国会議員に改めての点検と関係見直しを要請しているが、党としても、この要請事項、各議員の点検結果、説明内容について全体像を把握する作業を今、進めており、まとまり次第、その概要を公表する。
二番目、その上で、党として今後の方針を決定し、党所属国会議員に遵守を求めることとする。その内容は、今後、旧統一教会及び関連団体とは一切関係を持たない、また、社会的に問題が指摘される他の団体とも、関係を持たない。これを党の基本方針とするということであります。このことを党の行動指針、ガバナンスコードにも盛り込み、徹底をしていきます。
さらに、こうした方針遵守に向けた今後のチェック体制についてでありますが、これまでの会合出席等について、議員からの説明は、会の趣旨自体は問題ない会合だと思った。県等も後援している会合だった。祝電、代理出席など事務所の判断で行った、などの説明がなされています。今後は、議員本人が責任を持って出席することが適切な会合であるかなど、事前にしっかりチェックできる体制を各事務所で早急に確立するように要請する。このチェック体制の強化に向け、党としての支援のあり方も党改革実行本部を中心に検討を進める。
最後、4点目でありますが、同時に霊感商法や寄付の悪質な勧誘などにより、被害に遭われた方、今も困難に直面されている方への対応が喫緊の課題である。相談体制の強化、被害の防止策、被害救済などが主な検討課題になると思う。すでに消費者庁の有識者検討会もスタートをしているが、政府には省庁横断的な多角的検討を求めたい。自民党としても党の消費者問題調査会の下に小委員会を立ち上げ、政府から検討状況の報告を受けつつ、対策の検討を進めたい。
以上が旧統一教会に対します党の考え方、方針でありまして今日、正式に決定をさせていただいたところであります。
私からは、沖縄県の知事選が先日25日から始まっている。今年、本土復帰50年の節目を迎えた沖縄の未来を決める重要な選挙であり、コロナで大きな影響を受けている沖縄経済のV字回復はじめ、危機を突破し、明るい沖縄の未来を拓くために絶対負けられない戦いである。
さらに、県内41市町村のうち25の自治体で首長、議員の同日選が予定されており、今度の日曜日4日から順次、ダブル選、トリプル選に突入する。この地方選とも連動して期日前投票の徹底を図り、佐喜眞淳候補の必勝に向けて、後半戦の取組みを強化していきたいと思うので、役員の皆様のご協力をお願い申し上げました。
髙木国対委員長からは、先々週18日(木)に、維新を除く野党から「臨時国会召集要求書」が提出された。維新からは各種問題に対する閉会中審査の申し入れがあった。
野党から要求のある審査につき、コロナ感染症については、19日(金)に厚労委員会を開いて審査を行った。
国葬儀については、議運委員会において報告と各党の発言を行うことで調整中であるが、先ほどの総理からの指示を踏まえ調整を進めたいということでありました。
野上参議院国対委員長からは、参議院では、8月18日に維新を除く野党会派から、臨時会召集要求書が提出された。
そして立憲民主党の斎藤国対委員長と、参議院における閉会中審査について協議を行い、先週25日(木)には10時に厚生労働委員会、さらには災害対策委員会の理事懇を開催した。
本日は、農林水産委員会の理事懇を開催し、豪雨災害における農産物の被害状況について、政府から報告を聴取する。
今後も衆議院と連携を密にして、丁寧な国会運営に努めていくので宜しくお願いしたいという話がありました。
関口参議院会長からは、本日付けで、政策審議会長は松山政司さんにお願いした。また、その他一部の参議院自民党人事についても本日付で発令した。
今後も党本部の役員とあわせて人事を進めてまいるので、引き続きよろしくお願いするという話がありました。
世耕参議院幹事長からは、参議院自民党の役員も固まりつつあり、関口会長のもとしっかりとした体制を作り、党本部と緊密に連携して岸田政権を支えていきたい。
その他の党本部の役員人事についても、国会役員等の調整の上、できるだけ速やかに推薦していくのでよろしくお願いする。
また、10月以降、様々な品目の値上げが予定されており、物価高が進む。物価対策の議論、党としても、政府でもしっかりと進めるべきであると。こういう発言がありました。

森山選対委員長からは、新体制となって初めての知事選挙である香川県知事選挙が、8月28日(日)に投開票され、わが党と公明党などが推薦した新人の池田豊人候補が、共産党推薦の相手候補に10万票以上の差をつけて、また、全ての市町村で70%を超える得票率で初当選することができた。皆様のご支援に心より感謝申し上げる。
また、沖縄県知事選挙が25日に告示され、来月11日に投票日を迎える。わが党と公明党が推薦した元宜野湾市長の佐喜眞淳候補の勝利を目指して、既に幹事長はじめ多くの党役員、さらには参議院比例代表議員にも応援に入っていただいていることに感謝申し上げる。私も期間中に現地入りし、関係先をまわって票の掘り起こしをして参りたい。役員各位の更なるご支援を宜しくお願い申し上げる。
萩生田政調会長からは、政調では、昨日、政調審議会を開催し、政府への提言2件を了承した。
このうち「東日本大震災復興加速化のための第11次提言(案)」については、本日の総務会に諮ることになっている。
また、昨日は「来年度予算概算要求に関する重点事項」について、議論を行った。これを皮切りに年末の予算編成に向けて、政調の各機関で議論を重ねていくが、特に本年は防衛費の扱いが大きな焦点となると考えている。党内の議論はもとより、与党内の調整も想定されるので、丁寧に、かつ緊張感をもって取り組んでいく。
なお、政調の人事については、政調会長代行・代理、副会長をはじめ、部会長までは本日の総務会に諮る。
今後も部会長代理・副部会長の選任作業を進めるとともに、調査会長・特別委員長等についても速やかに調整を進め、政調全体の体制を固めてまいりたい。
遠藤総務会長からは、今日の総務会は、11時から開催予定で、案件は人事案件と政調から出される「東日本大震災復興加速化のための第11次提言(案)」になるということでありました。
松山参議院政審会長から、就任のあいさつがありました。
役員会の概要は以上であります。役員連絡会におきましても、各役員より役員会とほぼ同様の発言があったところであります。
私から2点申し上げます。
まず、この後の総務会で正式決定する幹事長室関係の主な人事を発表させていただきます。
幹事長代理は、上川陽子さん、井上信治さん、若宮健嗣さん、そして参議院から、牧野たかおさん、この4人であります。筆頭副幹事長は、福田達夫さん、副幹事長、衆議院側でありますが、坂本哲志さん、鷲尾英一郎さん、薗浦健太郎さん、井林辰憲さん、大野敬太郎さん、小林鷹之さん、小林史明さん、鈴木貴子さん、田中英之さん、堀内詔子さん、宮澤博行さん、山下貴司さん、谷川とむさん、このメンバーであります。なお、参議院議員の副幹事長については参議院側から推薦が上がり次第発表したい。こんなふうに思っております。
そして、人事局長は、福岡資麿さん、経理局長は、渡辺博道さん、情報調査局長は、平将明さん、国際局長は、伊藤信太郎さん、財務委員長は、林幹雄さんにお願いすることにしました。
大臣経験者が多く入っており、また若手人材も入っていると、とても良いチームになったのではないかなと。幹事長室一丸となって様々な課題解決にしっかりと取り組んで行きたいと思っております。
最後に、週末の私の予定でありますが、3日の土曜日は宮崎県連の「政経セミナー」に出席し、講演を行う予定であります。

質疑応答

Question
NHKです。旧統一教会の関係ですけれども、今日の役員会で関係を絶つ基本方針を決定したということですけれども、仮に、この関係、基本方針が守られていないというようなケースが分かった場合に、党としてどのように対応していくのかというのは検討されているんでしょうか。
Answer
今日、この基本方針を決定させていただいて、これは順守をしてもらうと。また、そういった意識をしっかり持ってもらうために、党のガバナンスコードにも、これをしっかり盛り込みたいと思っております。同時に、言ってみますと十分なチェックができないままに、不注意でそういった関係を持ってしまう、こういうことがないように、チェック体制をこれまで以上に強化をしていく。各議員もそうでありますが、党としても、そういった体制強化に向けて支援体制をつくっていきたいと思っております。
その上で、今回の決定、非常に党として重い決定であり、各議員には、これを守ってもらえると、このように考えておりますが、仮に守ることができない、こういう議員がいた場合には同じ党では活動できないと、このように考えております。
Question
東京新聞です。旧統一教会との関連なんですけれども、自民党は既に所属の国会議員を対象にアンケート調査を始めて。
Answer
アンケート調査はやってません。
Question
関係を調べる調査を。
Answer
調査ではありません。
Question
すいません、ただいま関係を絶つというガバナンスコードの話もありましたけれども。
Answer
正確に聞いていただきたいんですけれど、既に各議員に点検するように要請をしているわけです。そして、大体点検作業が終わったということですから、それを党として集約する、全体像をつかむ、こういった作業を今進めているということであります。
Question
ありがとうございます。関連してなんですけれども、安倍元首相が、その関連団体のイベントにビデオメッセージを送るなど、教団の組織票の取りまとめをしたのではないかという報道もありますけれども、実態解明のため、安倍元首相関係者への聞き取り調査などは実施されるお考えなどはございますでしょうか。
Answer
今日、党として明確な方針を決めさせていただいた。この方針に沿って対応していきたいと思っております。
Question
朝日新聞です。今、点検、報告を求めていると思いますが、今週の金曜日の締め切りまでに提出をされない議員もしくは正しく報告をしない議員がいた場合というのはどのように対処するお考えでしょうか。
Answer
いや、これはしっかりと各事務所に9月の2日までに提出してほしいということで、その時点でまだ例えば9月の2日のお昼になっても提出がなければ、提出するように、期日内にということを改めて要請するということになると思いますが、恐らくほかの党と比べても非常に詳細にわたって、確認事項というのが書いてあります。記入しやすいというか、何か関係があったら出してください、自己申告というよりも具体的な項目それぞれについて、これまでも問題が指摘された項目についてはほぼ網羅できているんじゃないかなと思っておりまして、記入漏れ等々は起こらない形でつくってあると思いますし、決してその長文の論文を提出していただくということではありませんから、しっかりと全体像を把握できるようなチェック項目を中心にしたようなものでありますので、それぞれの議員がしっかりと出していただけると、このように考えております。
Question
TBSです。今までの統一教会の関連で伺います。今後、今回の集約した結果を公表なさる、検討していると理解していますが、公表されるときに、例えば議員の関係のあった議員の氏名、名前ですとか、あるいは内容、例えば幾ら幾ら寄付を受けていましたといった、公表されるときにどこまでどの範囲まで公表しようというふうに今、検討していらっしゃるんでしょうか。
Answer
これについては今、決めたわけではありませんけれど、例えば祝電を送ったという人について、それは何人、何件という形で報告をさせていただいたら、概要の報告としては十分なのではないかなと思っております。一方で、例えば会合に出席をして、メインゲストで講演を行ったと。これは多分、一般的に考えると露出度が高いということになると思いますので、ここは何人ではなく、何人、誰々さん、誰々さん、誰々さんという形で報告をさせていただきたいと思います。細かい日時等々、書いてもらうことになっておりますけれど、概要を報告する上で、必要なことは細かい日時というよりも、あったかなかったか、何回あったか、そして、場合によってはそういう露出度の高いもの、また資金のやりとり、選挙での協力。これというのをある程度やはり、注目をされる点でありますから、その点については氏名も含めて公表することも検討しております。
Question
朝日新聞です。求めている点検項目の中には、秘書の関係ある団体との、団体と関係ある秘書の受け入れですとか、あと政策などの提言などを受けたかどうかというところはなかったと思うんですが、この点は特に問題がないということでしょうか。
Answer
多分、私、あらゆるマスコミのアンケート、それから、他党の調査等々も拝見をしたと思います。そこの中で最も詳しくできているんではないかなと思っております。あらゆることを書いたら、それは、何十項目、何百項目にもわたると、個別の項目を全部やっていったら、そういうことになると思います。祝電とメッセージを分けるとか、そこの中でのビデオメッセージについては特記をしてもらうことになっておりますけれど、そういったものを全部分けてやったら相当膨大なものになる。ただ、できる限り小単位、全体像がつかめるものという形でああいった項目を整理して、チェックをしてもらう、点検の結果を記入してもらうということになっておりますけれど、私がこれまで見たアンケート調査、各党の聞き取り等々と比べると、最も詳細であるのは間違いないと、こう考えております。
Question
共同通信です。話題変わって恐縮なんですが、旧ソビエトの指導者で、東西冷戦を終結に導いたゴルバチョフ氏がお亡くなりになったという、今朝、ニュースが入ってきました。もし幹事長の受け止めがあればお願いいたします。
Answer
レイキャビクでの、米ロの、米ソですか、当時は、首脳会談というのは私にとっても非常に印象に残る出来事だったなと思っておりますが、国際社会の平和と安定に取り組まれたゴルバチョフ元大統領の数々の功績に敬意を表し、謹んでお悔やみを申し上げたいと思っております。旧ソ連の指導者として、一連の政治改革、ペレストロイカ、そして情報公開、グラスノスチを推進し、民主的な社会への転換を進めようとされたんだと思います。さらに新思考外交を掲げて、社会主義圏の、東欧諸国の民主化、東西ドイツの統一にも尽力をされました。米国との間でも核軍縮を進め、1989年には東西冷戦終結を宣言するなど、平和的な国際社会づくりに大きな貢献をされた、このように考えております。
Question
日経新聞です。原発政策についてお伺いします。岸田首相が先日のGX会議で、次世代型原発の開発・検討の、建設の検討ですとか、新増設を想定しないという従来の政府方針の転換と異なりますけれども、自民党としての受け止めをお願いします。
Answer
この2月以来ですね、エネルギー問題をめぐる国際情勢というのは大きく変わっているのは間違いないと思っております。安定供給が難しい、またそれに向けてさまざまな不透明さが増しているというのも事実であります。このエネルギー、どうしていくかということを考えたときに、安定供給というのは極めて重要であります。また、それは例えば電力料金であったり、そういったものに跳ね返りますから、発電、低コストであることが望ましい。さらには安全性というものが求められる。そして、地球環境に優しい。少なくともこの4つの要素、これは極めて重要でありまして、残念ながらこの全ての要素を満たすエネルギー源というのは存在をしないわけであります。ですから、そのさまざまなエネルギー源について今後の技術革新等々も考えながら、再エネ、そして安全性の確認された原発、そしてまた、低炭素化された火力、そして将来的には水素、アンモニア、さまざまな選択肢というのを検討し、ベストミックスを考えていく。その流れの中で当面やるべきこと、それから、今後の研究開発なりでオプションとして考えること、さまざまなことがある。その中の1つであるとは思っております。何にもこれで思考停止してしまうということではなかなかベストミックをつくり上げていくということは困難なんだろうと、そういうふうに思っておりますし、また、いわゆるモジュール炉、小型炉、これについては原発について今後のトレンドといいますか、世界の動きというのも大型炉からこういうモジュール型の小型炉と、これにシフトしつつあると、これも間違いない事実だと思っております。