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政府は7月17日、来年度予算編成の指針となる「経済財政運営と改革の基本方針」(骨太方針)を閣議決定しました。骨太方針には党政務調査会(会長:岸田文雄衆議院議員)の議論が数多く反映されています。

党政調会の各機関は骨太方針に向けてヒヤリングや議論を重ね、政府に提言を申し入れてきました。それを受けて、7月9・14日開催の政調全体会議では政府から骨太方針案が示され、出席議員が延べ6時間にわたり議論。取り扱いを岸田文雄政調会長に一任してきました。
今回閣議決定された骨太方針では、ポストコロナ時代の「新たな日常」を通じた「質」の高い経済社会の実現を掲げています。また「感染症拡大への対応と経済活動の段階的引き上げ」や「激甚化・頻発化する災害への対応」を通じて、国民の生命・生活・雇用・事業を守り抜くとともに、新たな日常の実現を目指す必要があるとしています。
具体的には、感染症対応策の実施を通じて、受給申請手続き・支給作業の一部で遅れや混乱が生じたとして「デジタル・ガバメント」(電子政府)の構築を最優先政策課題に位置付けます。社会全体のデジタルトランスフォーメーションも強力に推進します。
防災・減災、国土強靭化については、相次ぐ豪雨災害などを踏まえたわが党の要請を受けて、章立てを原案から見直し、記載内容を拡充。来年3月に終了する3か年緊急対策後も中長期的視点に立って具体的KPI(数値)目標を掲げ計画的に取り組むため、国土強靭化基本計画に基づき「必要・十分な予算を確保する」と明記されました。
科学技術・イノベーションの加速に向けては、世界に伍する規模のファンドを大学などの間で連携して創設し、その運用益を活用することが盛り込まれました。また「スポーツ・文化芸術の力」という項目を新設し、感染拡大によるイベント中止に苦しむスポーツ・文化芸術関係者を支援します。
今年の薬価調査を踏まえて行う来年度の薬価改定については「骨太方針2018」などの内容に新型コロナウイルス感染症による影響も勘案し、十分に検討し決定することが追記されました。
(機関紙「自由民主」第2894号より)