
政府は、わが国の安全保障上の観点から重要土地等調査法改正案と法人実質的支配者(BO)透明化法案を今国会へ提出します。ドローン等の攻撃に備えてルールを新たに見直し、わが国を取り巻く厳しい安全保障環境に立ち向かう必要があります。党外国人政策本部(本部長・新藤義孝衆院議員)が政府に申し入れた提言を踏まえた同法案の成立に向け、政府与党一体となって取り組みます。
土地取得段階から実効性を
重要土地等調査法は、国境離島や防衛施設周辺等での土地の所有や利用に対する懸念が多く指摘されていることから、土地や建物の所有者等について不動産登記簿等の調査や現地調査等を盛り込み、令和3年に制定されました。その後、令和4年にロシアによるウクライナ侵略が始まり、ドローン等を活用した攻撃といった「新しい戦い方」が顕在化。また、他国勢力によるわが国の領海侵入事案も多発しています。わが国の土地に、秘密裏に集積されたドローン等による攻撃や領海基線となる海岸線等を削り取る毀損行為が行われた場合、わが国の防衛力や国民の生命等の安全保障に大きな影響をもたらします。新たな安全保障環境に対応する土地取得段階からの実効的な制度整備の必要性から、同本部は9月、政府に重要土地等調査法の改正を求める提言を申し入れました。
改正案では、ドローン等の攻撃に脆弱な重要施設の周囲約1千メートルと、無人の国境離島を「規制区域」に指定し、土地等の取得を事前許可制とします。この「規制区域」の土地等取得・所有に対する規制も強化。土地等の所有権を移転する場合には、事前許可制とします。法人等が合併等で土地等を取得する場合にその法人が外国政府等が支配するといった変動で不許可の要件に該当する場合は届出し、1年以内に第3者へ譲渡しなければなりません。実効性の担保として、事前許可を受けずに行われた土地等の所有権移転は無効とし、内閣府職員の立ち入り調査制度も創設します。また、不正手段を利用した土地等の取得には罰則を科すことも盛り込みました。
同時に提出が予定されているBO法案は、マネーロンダリング(資金洗浄)等を未然に防ぎ、法人の土地等取得に透明性を確保するため、全ての法人に、実質的支配者に関する情報の把握・届出を義務付けます。
制度の横断的運用で安心確保へ

国民が安心できる土地所有の制度整備の重要性を唱えた新藤義孝党外国人政策本部長
同本部は10月13日、内閣第一部会(部会長・長谷川淳二衆院議員)と合同で、2つの法案と、BO法案施行に伴う関係法律整備に関する法案審査を行い、大筋了承しました。新藤本部長は「制度を横断的に運用し、土地所有が国民にとって安心できるものに」と、法整備が国の安全保障を盤石にする考えを示しました。