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データSIMも本人確認義務化へ、詐欺撲滅へ多回線契約に「上限」

総務省データをもとに作成

特殊詐欺やSNS型投資・ロマンス詐欺の深刻化を受け、改正携帯電話不正利用防止法が今国会で成立しました。令和7年の被害額が前年を大きく上回り過去最悪を記録する中、これまでの携帯電話を入り口とした詐欺手口への対策に加え、メッセージアプリ等のデータ通信を悪用した詐欺の急増を受け、インフラの悪用阻止へ対策を進めます。
同法はいわゆる「振り込め詐欺」の増加に対処するため、携帯電話事業者による契約者管理体制の整備促進と不正利用の防止を目的に、平成17年に議員立法で成立しました。
成立から20年近くが経過し、通信環境の変化や生成AI(人工知能)の悪用といった新たな脅威が生まれ悪質化・巧妙化し急増する詐欺被害に対処するため、政府は「国民を詐欺から守る総合対策」を昨年6月に改定。同法改正は、それに基づき進められました。
これまでは音声通話用SIMのみが契約締結や譲渡の際に公的証明書による契約者の本人確認や記録保存の対象となっていましたが、改正法ではデータ通信用SIMにも確認義務を拡大します。背景には、1人の契約者が多くの回線を契約して犯罪者に転売する、多回線契約の悪用が拡大している現状があります。
具体的な事例として、中高生が大量のIDとパスワードを使い、生成AIを悪用して自作したプログラムで不正アクセスを仕掛けた事案が発生しました。この事案では、他人に成りすまし、不正ログインが行われた結果多数の回線契約が突破され、不正転売等が行われたことで犯罪グループへの流出へとつながりました。こうした巧妙な手口への対策として、特定の個人が通常想定されない数の回線を契約する場合に上限を設ける等、事業者がサービス提供を拒否できる規定を新設し、SIMの不正流出を徹底的に遮断します。
さらに、現行法で認められている「警察署長による携帯電話事業者への契約者確認」の仕組みについても、携帯電話が犯罪に利用されている疑いがあると認めるに足る相当の理由がある場合の、警察と事業者による連携体制を維持・強化します。

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