お知らせ「自由民主」先出し党大会

≪立党70年新ビジョン 識者のまなざし≫
中北浩爾・中央大学法学部教授

自助・自律と結束で70年の歴史

わが党が4月12日に行われた党大会で発表した立党70年ビジョン。わが党70年の歴史を振り返り、自由と民主主義を次世代につなぐために、わが党が果たすべき使命について記述された新ビジョンを有識者はどのように見るのでしょうか。新ビジョン策定本部のヒアリングに参加した中北浩爾中央大学教授は、「ポピュリズムや自国第一主義の台頭に対して、自民党として一線を画する姿勢を明確にしたことは意義深い」と評しました。

「自民党の在り方を示すものとして『常若』は実に適切」と評する中北浩爾中央大学法学部教授

極端な主張と一線画す姿勢明確に

――わが党が新ビジョンを策定した意義は。
中北浩爾中央大学教授 これまでも自民党は節目節目で綱領や宣言をまとめてきました。立党70年目となる昨年は参院選や総裁選挙があり、今年2月には衆院総選挙もありました。一連の政治日程のために取りまとめのタイミングがずれましたが、少し落ち着いたところでこういった振り返りを行い、今後の役割を再確認する機会を持ったことは有意義だと思います。

――中北氏自身が考える重要なポイントは。
中北 ポピュリズム(大衆迎合政治)と自国第一主義の台頭という現在の主要な政治的傾向に対して、自民党の考えが示されたことです。特に左右のポピュリズムは世界中で民主主義を揺るがしています。自民党は立党時から「極左、極右の全体主義と対決する」という方針を示していて、今回のビジョンでもそれを堅持し、極端な主張とは一線を画する姿勢が改めて明確になりました。

――わが党が70年続いてきた要因は何か。
中北 まず自助・自律と結束でしょう。多様な人材が議員になり、それぞれが自助・自律しながらも、最終的には結束するというのが、自民党のよき伝統です。特に政策決定では、自由闊達に議論を戦わせつつ、最後は決め切る。いったん決まったら、その結論でまとまる。社会に深く根差して様々な民意を吸い上げる一方、統治に携わる責任政党としての役割を果たすことができたのは、それゆえです。
また、時代に合わせて柔軟に変化してきたことも大切です。時には野党の政策も積極的に取り入れました。特定のイデオロギーにとらわれ過ぎず、党内に多様性があり、適切な競争が存在してきたからこそ、それが可能だったといえます。とりわけ総裁選を通じた疑似政権交代メカニズムが、自民党の長期政権を可能にしてきました。

――新ビジョンでは変化に柔軟に対応しながらも守るべきものを守る姿勢を「常若」と表現しました。
中北 自民党は結党時にも保守政党でありながら、進歩的政党であると自らを定義しました。時代に合わせて柔軟に変化しつつ、それによって大切なものを守っていく。そうした自民党の在り方を示すものとして、伊勢神宮の式年遷宮に象徴される「常若」という言葉は、実に適切だと思います。

――その変化する姿勢が総選挙の結果にもつながったのでしょうか。
中北 結党以来の70年間、自民党は現実的な外交・安全保障政策による平和の実現、経済成長を通じた福祉国家の建設等で、歴史的な役割を果たしてきました。外交・防衛と経済という2つの政策領域は、自民党が圧倒的な強みを持ちます。高市政権が掲げた「日本列島を、強く豊かに。」というメッセージは、その系譜を引き継ぎつつリニューアルするものであり、国際情勢が不安定化し、日本経済の衰退への懸念が強まるなかで、有権者の強い共感を呼んだと言えるでしょう。

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