
平口 洋 報道局長
保護司のボランティア精神
保護司は刑務所や少年院から出所した人の援助や指導を行っています。保護司は民間のボランティアで交通費等の実費弁償金を除いて給与は支給されません▼保護司の起源は、明治の金原明善という人で、静岡県浜松市出身の社会事業家です。ある時、受刑者が再び社会復帰するとまた同じ罪を犯すだろうと世をはかなんで自ら池に身を投げたという話を聞き、いたく心も動かされ、民間による更正保護の道を開きました▼諸外国でもプロベーションやパロールといって類似の仕事がありますが、みんな常勤で給与をもらっています。受刑者のうちは国の手で、社会に出てからは民間の手で更正保護を図るというのはわが国独特の誇るべき制度です。今保護司は4万7000人、更正保護女性会は13万3000人もの方々が更正保護の任務に従事しています▼最近大津市で悲しい出来事が起きましたが、諸外国もわが国の保護司の制度に改めて大きな関心をもっています。保護司や更正保護女性会等の皆さん、頑張ってください。