
衆院農林水産委員会で答弁する小泉進次郎農林水産大臣
衆院農林水産委員会が5月28日に行われ、小泉進次郎農林水産大臣が、質疑に立った立憲民主党、国民民主党、日本維新の会の党首クラスとの間で、米価安定策について論戦を繰り広げました。
小泉大臣は政府備蓄米を随意契約で売り渡し、来週から店頭に2千円で並ぶことを進めています。同大臣は「流通の形を変えなければならない」として、大手の小売業者に直接届けることで、スピード感ある対応を進めていることを説明しました。また、「消費者のコメ離れを防ぐことが大事」として、米価の引き下げへ対応を急ぐ考えを強調しました。
立憲民主党の野田佳彦代表から、備蓄米の随意契約による放出についての法的整合性を問われたのに対しては「安値で安定的なコメの供給を図ることを新たな目的に追加したことで、会計法上の課題もクリアできた」と答弁しました。
備蓄米の放出については精米が課題になっていますが、これについても「日本酒の業界の方から酒米を精米する施設が現在、利用可能との申し出があった。世の中にあるストックの中で空いている所を活用していく」と述べました。
国民民主党の玉木雄一郎代表から今後のコメ政策の在り方について問われたのに対しては「さまざまな課題をテーブルに乗せて、与野党の垣根を超えて議論しなければならない」と呼び掛けました。
日本維新の会の前原誠司共同代表は備蓄米放出の際の公平性について問われたのに対しては、「全国に同時同量で行き渡ることは無い。悪平等を起こしてはならないことよりも、速やかに店頭に並ぶことが大事と判断した。次の随意契約は小規模な街のお米屋さん、スーパーを対象にし、できるだけ多くの方に行き渡るようにしたい」と説明しました。