韓国大統領罷免で全国紙社説が論評 大統領選前に保革の争い激化を懸念
朝鮮半島の国家は内紛、政争が起きやすい風土であるようだ。7世紀、新羅が統一を目指し、大陸の強国唐の力を借りて百済、高句麗を攻めた。敗れた百済の遺臣が大和朝廷に頼って反撃に出、一時期旧領を回復したが、すぐに政権内で将軍同士の対立が起きる。好機と見た新羅・唐の連合軍が再度進攻し、663年、百済、大和の軍と白村江で激突。最終的に新羅側が勝ち、統一を果たした。内紛が国家崩壊まで呼び込んだ典型例である。
近代史では、李氏朝鮮の朝廷内対立が広く知られる。李氏王朝は北方民族の侵攻を恐れてずっと明朝や清朝の大陸政権に頼ってきた。19世紀末、明治維新に刺激を受けた金玉均らの両班グループが近代化を目指そうとしたが、清朝と手を結ぶ保守派の事大党がこれを阻止。結局、この政争のそれぞれの勢力を支援した日清両国が直接干戈(かんか)に及ぶ。日本が勝利したものの、李氏王朝で今度はロシアが影響力を増した。ここで再びロシアに頼る勢力と、日本に依る勢力とが分かれて対立、日露戦争へと発展していった。
これらの歴史から分かることは...