京都府(宮津市、京丹後市、与謝野町、伊根町)
平成29年度日本遺産認定

技術と文化が現代に受け継がれている丹後ちりめん。
丹後地域は、現在も国内の着物の生地(和装用表白生地)の約6割を生産し、生糸の3割以上を消費する国内最大の絹織物産地
京都府北部に位置する丹後地域は、古くから織物の産地として栄えてきました。江戸時代、これまでの織り技術では成し得なかった独特な風合いの「丹後ちりめん」が開発されると着物生地として人気を博し、わが国の和装文化を支えました。その技術は現代に受け継がれ、宮津市、京丹後市、与謝野町、伊根町には、約300年にわたる織物の歴史と文化が息づいています。
丹後ちりめんの誕生 独自の技術で和装文化を支える
丹後地域の生業(なりわい)は、古くから織物と農業でした。しかし、江戸時代に京都・西陣で絹織物の「お召(めし)ちりめん」が誕生すると、丹後の織物の売れ行きは低迷。農業の凶作と重なり、人々の生活は危機に直面しました。