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自由民主1面コラム「幸響」
藤井 一博 広報本部新聞出版局次長

和田 政宗 広報本部新聞出版局長

大言壮語と実現力

「塩飽(しわく)諸島を橋台となし、架橋連絡せしめば、常に風波の憂なく実に南来北行東奔西走瞬時を費さず、其国利民福是より大なるはなし」。明治維新から間もない明治22年(1889年)、香川県議会の大久保諶之丞(じんのじょう)議員は、"本州四国架橋構想"をぶち上げた。当時は「何を夢みたいなことを」と一笑に付されたそうだ▼時を経て、諶之丞の構想から約100年後の昭和63年(1988年)、本四連絡橋3ルートの一番乗りとして瀬戸大橋はついに完成。翌年、私は小学校の修学旅行で初めて渡り、その壮大さに息をのんだ。以来、地元鳥取から四国へ向かう際は、いつもワクワクしている。巨大な橋脚と遥(はる)か彼方(かなた)に霞(かす)んでゆく長大なアーチを眺めながら、人間の持つ発想力と実現力に圧倒される▼「笑わしゃんすな百年先は 財田の山から川舟出して 月の世界へ行き来する」諶之丞は詠(うた)った。科学誌でも頻繁に取り上げられる宇宙エレベーターの実現を予見しているかのようで、気宇壮大な先人の言葉に背筋が伸びる。

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