手洗い・うがい等の感染症対策の徹底を
発症後の致死率が3割~7割と極めて高い「劇症型溶血性レンサ球菌感染症」(STSS)の患者数が昨年過去最多を記録したとして、政府は注意を呼び掛けています。このSTSSは、咽頭炎の原因となる溶連菌に感染することでまれに引き起こされる重篤な感染症です。
なお、STSSは「人食いバクテリア」と呼ばれることもありますが、この感染症の実態を適切に表す表現ではなく、差別・偏見等につながる可能性があるとして、政府はこの呼称の使用は慎重に検討して欲しいとしています。
短時間で急速に悪化する感染症
STSSは、下図の通り、昨年(令和5年)、患者数941人(速報値)を記録しています。この増加の要因としては、昨年の新型コロナの5類移行後、さまざまな呼吸器感染症が増加する中で、夏以降、溶連菌による咽頭炎の患者数が増加したことも一因ではないかと指摘されています。

STSSの原因となる溶連菌は、・・・