東京電力福島第一原子力発電所の廃炉作業の一環であるALPS処理水の処分について、国際原子力機関(IAEA)のグロッシー事務局長は7月4日、岸田文雄総理に対してALPS処理水の安全性に関するレビューの包括的な報告書を提出しました。政府ではALPS処理水の海洋放出に向けて、引き続き科学的根拠に基づく安全性について国内外に丁寧に説明・発信していく方針です。
「人・環境に対し無視できるほどの影響」
福島第一原発の建屋内にある水にはさまざまな放射性物質が含まれています。この水を多核種除去設備(ALPS)等でトリチウム以外の放射性物質を、安全基準を満たすまで浄化した水が「ALPS処理水」です。
トリチウムは水道水、雨水、食物や人体にも含まれ、自然界に広く存在する放射性物質です。水の中からトリチウムを取り除くことができませんが、トリチウムについても安全基準を十分に満たすように海水で大幅に薄めた上で海洋放出を行う方針です。

ALPS処理水について詳細は経済産業省ウェブサイトで
(画像出典:経済産業省)