私の推しメシは、地元長崎県島原半島の「小浜ちゃんぽん」です。
長崎県の名物といえば長崎ちゃんぽんをイメージされるかと思います。ちゃんぽんは、明治中期に中国の福建料理をベースに長崎市で生まれました。さまざまな具を炒めて混ぜることから、混ぜることを意味する「ちゃんぽん」と名付けられました。（諸説あり）
実は、長崎の他にも九州を中心に郷土料理としてちゃんぽんが存在しています。いずれも長崎との交流が盛んだったことから各地にちゃんぽん文化が伝わりました。
雲仙岳の麓、橘湾を臨む風光明媚（めいび）な小浜温泉は湯治宿として大変栄えており、長崎市からの湯治客とともに、大正時代にちゃんぽん文化が伝わりました。以来100年の時を経て、独自の進化を遂げたのが｢小浜ちゃんぽん｣であり、地元の人に愛されています。
豚骨や鶏ガラをベースにしてカタクチイワシなどの魚介類からだしをとったまろやかなWスープに、もっちりとした太めの麺がよく絡みます。また、地元産の新鮮な魚介類と野菜がふんだんに使われ、具だくさんなことが特徴です。まさにこの一杯に島原半島のうま味と歴史が凝縮されています。
現在、小浜温泉街を中心に15店舗ほどが軒を連ね、各店で嗜好（しこう）を凝らした小浜ちゃんぽんを楽しむことができます。ぜひ、小浜温泉にお越しになり、お気に入りの一杯を見つけてください。
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