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お知らせ「自由民主」先出し沖縄県

<沖縄特集>成長を見据え基盤整備着々と

昭和47年の沖縄本土復帰以降、政府は5次にわたる沖縄振興計画に基づき数多くの事業を実施してきました。各分野での本土との格差は次第に縮小し、将来の成長を見据えた基盤整備が着実に進んでいます。ここでは近年実施された主な事業を紹介します。

那覇空港第2滑走路はコロナ後の発展起爆剤

那覇空港は滑走路1本による過密化を解消し、アジアと日本をつなぐゲートウェイとしてヒトとモノの流れを加速するため、令和2年3月に第2滑走路の供用を開始。滑走路の増設により航空機の年間滑走路処理容量は、13万5千回から24万回に拡大しました。
沖縄は東アジアのヘソとも言える場所に位置しており、東南アジアやASEAN諸国の主要都市とは那覇空港から3~5時間のフライトで結ぶことが可能です。その圏内には20億人の人々が集中しており、那覇空港は日本のゲートウェイとして大きな潜在需要を有していると言えます。
新型コロナウイルス感染拡大の影響で那覇空港の発着回数や入域観光客数は大幅に落ち込んでいますが、コロナ前までの観光需要が好調だったこともあり、コロナ収束後には那覇空港の第2滑走路は再び沖縄県経済発展の起爆剤となることが期待されます。

<沖縄特集>成長を見据え基盤整備着々と

国道58号の拡幅で那覇へのアクセス向上

国道58号の浦添市城間(ぐすくま)から那覇市安謝(あじゃ)までの区間2・9キロメートルが3月27日、県内初の8車線となって開通しました。同区間の近隣地域には数多くの事業所があり、平日の通勤時間帯を中心に慢性的な交通渋滞に悩まされていました。
拡幅に使われた土地は令和3年5月までに返還された米軍牧港補給地区(キャンプ・キンザー)の一部で、従来の片側3車線に1車線が加わり、合わせて8車線となりました。外側1車線ずつはバスレーンとして整備されます。
拡幅により渋滞時の通過時間は約4分の短縮が見込まれています。同区間の海側には4車線の臨港道路浦添線が平成30年に開通しており、8車線の58号線と合わせて合計12車線で交通渋滞の緩和が期待されます。

<沖縄特集>成長を見据え基盤整備着々と

名護東道路が全線開通 名護市内の渋滞緩和へ

国道58号名護東道路の世冨慶(よふけ)IC(インターチェンジ)から数久田(すくた)ICの区間が昨年7月31日に開通し、全線暫定2車線開通しました。平成24年に部分開通した世冨慶ICから伊差川ICの区間と合わせて、全区間は6・8キロメートル。
沖縄自動車道の許田(きょだ)ICから数久田ICの間にある道の駅「許田」前の信号機を廃止し、許田ICから伊差川ICまでノンストップで走行できます。許田ICから世界遺産「今帰仁城跡(なきじんじょうあと)」までは44分から33分に短縮される等、北部各地域へのアクセス向上が見込まれます。
また、名護東道路が開通することで沖縄美ら海水族館や今帰仁城跡、古宇利(こうり)島等、本部(もとぶ)半島の北部・西部地域を目的地とする車は、名護市の市街地を迂回できるようになりました。観光シーズンを中心に名護市内の渋滞緩和が期待されます。

<沖縄特集>成長を見据え基盤整備着々と

通行無料の国内最長橋 開通で観光客約3倍増

宮古島と伊良部(いらぶ)島をつなぐ伊良部大橋。全長が3540メートルあり、無料で通行できる橋としては国内最長を誇ります。晴天の日に「宮古ブルー」と称される美しい海を眺めながら、伊良部大橋をドライブする爽快感は格別です。
同橋は平成27年の開通以来、海の状況に左右されずに移動できる便利さから、救急医療の改善が図られる等、住民生活の質の向上に貢献してきました。開通前、伊良部島の住民は宮古島まで船で渡らなければなりませんでした。
また、同橋開通の効果は地域経済にも及びます。観光地としては石垣島に水をあけられていた宮古島ですが、橋の開通以降、観光客が急増し、ホテルの建設ラッシュに沸いています。宮古島市の入域観光客数は開通前の平成26年度の43万人から、開通後の平成30年度には114万人に増えました。

<沖縄特集>成長を見据え基盤整備着々と

コロナ後の乗客増備え ゆいレール3両編成化

沖縄都市モノレール(ゆいレール)は、今年8月で開業から19年を迎えます。沖縄県唯一の鉄軌道系・公共交通機関で、沿線住民の通勤通学の足として親しまれているほか、那覇空港に降り立った観光客が那覇市内の中心部等に移動する際にも利用されています。
令和元年10月には開業後初めてとなる延伸区間である首里駅―てだこ浦西(うらにし)駅間が開通。那覇空港駅からてだこ浦西駅の全19駅、17キロを片道約37分で結んでいます。
新設された4駅のうち特に注目されるのが、沖縄自動車道に接するてだこ浦西駅です。駅前に整備されたパークアンドライド駐車場にマイカーを駐車し、ゆいレールに乗り換えることで、交通渋滞に巻き込まれずに那覇市内中心部に通勤することが可能です。
また、令和5年度から運航開始を目指している3両編成化に向け、各駅ではホームドア設置と駅舎改修工事が進んでいます。開業以来、ゆいレールは2両編成で運行してきましたが、コロナ収束後の乗客増に備えます。

<沖縄特集>成長を見据え基盤整備着々と

米軍施設跡地利用で沖縄健康医療拠点を整備

平成27年3月に返還された米軍西普天間住宅地区(宜野湾市)の跡地では、「沖縄健康医療拠点」を核とした、水・緑・文化が調和した新しい街づくりが進んでいます。今後の跡地利用のモデルケースと位置付けられています。
西普天間住宅地区は米軍キャンプ瑞慶覧(ずけらん)の一部で、51ヘクタールの広大な土地です。跡地には琉球大学医学部や大学病院も令和6年度末までに移転される予定。バイオ産業の基盤を整備し創薬開発を行うほか、県内医療機関への医師派遣機能等を強化し地域医療水準の向上を図ります。
また、沖縄への外国人観光客が増加する等、感染症のグローバル化が進展していることを踏まえ、感染症対策の研究・臨床機能を拡充します。

<沖縄特集>成長を見据え基盤整備着々と

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