2月10日に開かれた厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会で、新型コロナワクチン接種の「努力義務」が妊娠中の方にも適用されることが決まりました。妊娠中にワクチン接種を受ける有効性・安全性に関する知見が蓄積されたことを受けたものです。この決定を受け、妊娠中の方が新型コロナに感染するリスクや、母体と生まれてくる子供に対するワクチンの効果・安全性等について、研究データをご紹介します。妊娠中の方にとって、ワクチンは安全に新型コロナの発症や重症化のリスクを抑えられる貴重な手段だと言えますので、接種を強くお勧めします。
1.妊娠中の方が感染するリスク
(1)中等症から重症の割合が非妊娠時の約2倍
国立成育医療研究センター等のグループが2020年1月~2021年4月にかけて15歳以上45歳未満の女性の入院患者のデータを調べた研究で......