2026年4月16日(木)
於:党本部平河クラブ会見場

会見を行う小林政調会長
【冒頭発言】
本日、私からは6点報告事項がございます。まず、本日の政審でございますが、案件は1件でございました。沖縄県名護市辺野古沖転覆事故に関する提言を了承いたしました。本件につきましては、今年の3月、高校の研修旅行中に生徒が乗船している船が転覆をし、生徒に死傷者が出る重大な事故が発生いたしました。学校の管理下での教育活動中に、我が国の将来を担う生徒が犠牲になったことは誠に遺憾であります。今回の事故に関して、自民党として強い憤りを持つとともに、その後の学校法人や同校、そして船舶運行者の団体の対応に関しましても真摯に事案に向き合っているのか、疑問を禁じ得ないところであります。また平和教育の名のもとに特定の見方に偏った教育が行われるようなことがあっては決してなりません。こうした声を党内で共有した上で、我々自民党として本件の重大性を社会に訴えながら、このような事故を2度と起こしてはならないという強い決意のもとに、今回提言を取りまとめさせていただきました。細かな中身につきましては、また後日、公表させていただくことになりますが、原因の徹底究明、また全国の学校における修学旅行等の安全確保の徹底、そして適切な教育活動の実施について、対策を政府において講じるべきと取りまとめたところでございます、明日にも官邸に申し入れを行う予定でございます。
2点目でございます、午前中に開催しました与党政策責任者会議におきまして、与党安全保障プロジェクトチームを正式に設置することといたしました。
3点目につきましてはイラン情勢でございます。日々状況が変化しているところでございますが、事態の早期沈静化に向けて、高市総理をはじめ、政府におかれては、精力的に対応いただいているものと認識をしております。その中で、昨日は高市総理が主催する形で、アジア諸国を中心に各国や各国際機関のリーダーたちとオンライン会議を開催し、そして特にアジア地域におけるエネルギーの強靱化に関して意見交換が行われました。新たな枠組みを日本主導で立ち上げるということでありまして、パワーアジアと名付けられるというものと承知をしております。非常にポジティブな反応が参加者の皆様からは示されたというふうに政府からは伺っているところであります。そして党としても、本日これから合同会議を開催いたしまして、関係団体からヒアリングを行わせていただく予定でございます。本日は全国農業共同組合中央会、食品産業センター、日本林業協会、全日本日本トラック協会、日本バス協会からお声をいただきます。しっかりと現場の皆さんの声を伺った上で、党としての対策を打ち出していきたいと考えております。
そして4点目、皇位継承についてでございます。皇位継承につきましては、ご案内の通り、昨日、衆参正副議長の下で全体会議が開催されたところでございます。各党意見表明を行う中で、私たち自由民主党からは麻生副総裁、中曽根、山谷両参議院議員、そして私の4名が参加をさせていただきました。私から自民党の考え方を表明させていただきました。繰り返しになりますが、自民党の基本的な考え方は既に政府において取りまとめられた有識者会議の報告書と軌を一にするものであります。悠仁親王殿下までの皇位継承の流れを揺るがせにしないという、その前提の下で、皇族数の確保、これが喫緊の課題であると受け止めています。皇族数の確保といった時に数を増やす方策としては皇統に属する男系男子孫を養子として迎え、皇族とするということ。2つ目としては皇族数を減らさない方策として、内親王女王殿下が婚姻後も皇族の身分を保持すること。ただし、内親王女王の配偶者と子には皇族の身分を付与すべきではない。これが自由民主党の立場であります。
全体会議に出席した上で、私自身が受け止めた3つの大きなポイントは、1つは、今自民党のスタンスを申し上げましたが、この自民党のスタンスとほぼ同じ方向性を示した政党、これは議席数で見れば非常に多かったというふうに受け止めています。2点目としては、中道改革連合以外の全ての政党が党としての統一見解を述べられたということ。3点目としては、次回、約1ヶ月後というふうに認識をしておりますが、次回の会合には中道改革連合として、意見をまとめて表明していただくということと共に、森衆院議長の総括のご発言として、次回の会合において各党からも意見を申し上げた上で、取りまとめに向けた調整に入るというふうに明言されたということが非常に大きなポイントではなかったかと受け止めております。
そして5点目、骨太方針についてでございます。今週月曜日に開催された、経済財政諮問会議におきまして、骨太2026の策定に向けた議論が行われたと承知をしています。骨太方針は予算要求の観点もあり、年々分量が増えていて、私から見れば、もはや骨太とは言えないぐらい膨らんでしまっているというふうに受け止めています。私自身が、昨年の10月に政調会長に就任した直後に、この骨太方針の取りまとめの担当部局である内閣府をはじめとする政府に対して申し上げたことの1つ、要請したことの1つが、この骨太の話でございました。よりスリムに、文字通り骨太のものにする。国民の皆さまにより分かりやすく、また海外の各国から日本の進むべき方向性というものを、より明確に示せるような、そういう形にしていきたいというふうに思っておりまして、その想いは高市総理と共有しているところでございます。今回の骨太方針の策定にあたりまして、簡にして要を得た、真に骨太のものとするために、全体の分量も削減すべきと考えております。今申し上げたような視点に立って、各部会長に党としての考え方の打ち出しというものを指示していきたいと考えております。
最後6点目でございます。移動政調会の開催でございますが、今週末、土曜日に愛知県、日曜日に広島県で移動政調会を開催する予定となっております。愛知県では、9月から始まるアジア大会のメイン会場のパロマ瑞穂スタジアム、広島では、半導体メモリを製造するマイクロンメモリジャパンの工場をそれぞれ視察する予定でございます。冒頭、私からは以上です。
質疑応答
- テレビ朝日です。
先ほどイランに関連して、「党としての対策を打ち出していきたい」ということでしたが、これは提言のようなものをまとめるお考えでしょうか。また、エネルギーの燃油高騰対策をめぐっては、夏にも息切れするというような見方も一部にありますが、政調会長として補正予算の必要性、編成の必要性について、どうお考えかお聞かせください。
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ありがとうございます。2点ご質問いただきました。提言について、まとめるのかどうか。第2弾としての提言を取りまとめていく予定でございます。
2点目の「補正予算」の話でございますが、現時点で特段考えておりません。ガソリン含めて、エネルギー価格の高騰については、状況を注視しながら柔軟に対応する必要があると思いますが、まずは補正予算そして先般成立した当初予算をしっかりと執行していく。ただ、いずれにしても状況は非常に流動的でございますので、国民生活を守り抜くために、そこをしっかりと見極めながら丁寧に対応していきたいと考えています。
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読売新聞です。
2点伺います。1点目がサプライチェーンの維持に向けたアジア各国への支援について伺います。高市首相が中東情勢の悪化による原油価格の高騰などの対応に苦しむアジア各国への金融支援を表明しましたが、ホルムズ海峡が封鎖される中で、これまで日本などが制裁の対象としてきたロシア産のエネルギーの注目が集まる動きもありますが、こうした支援の意義についてどうお考えかお聞かせください。
- ロシア産の。
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読売新聞です。
ロシア産のエネルギー、制裁としていますが、アジア等、注目はしているところであり、そういう動きもありますが、こうした東南アジアを支援することへの意義についてお考えをお願いします。
もう1つが再審制度の議論について伺います。党内議論が未だ紛糾している状況で、政府側から修正案を示されましたが、議連の方々は相変わらず「抗告の禁止」のラインで譲らない状況でして、こうした議論の状況をどう受け止めていらっしゃるかということと、取りまとめの期限をいつ頃とお考えか、お聞かせください。
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ありがとうございます。2点ご質問いただきました。1つ目は、今のイラン情勢と絡めたサプライチェーン、エネルギーの供給の連携のあり方について、ご質問いただきました。今回、東南アジアを中心として、各国で連携をしていく、日本のリードの下に東南アジアの連携を深めていくということについては、まず一義的には、我が国の国益に照らしてこれが正当化されるものであると考えています。それは今1国だけで、日本国内だけでサプライチェーンが完結するかと言えば、当然そういう状況にはない。様々な重要な物資において、東南アジアを含めてサプライチェーンが形成されていることを考えれば、我が国自身のサプライチェーンを強靱化し、日本国民の生活を守っていく観点からも、この東南アジアに対する支援というのは、我が国の国益にまさに合致するものだと考えております。もう1つ視点があるとすれば、やはりこの地域の秩序、あるいは国際秩序のあり方を考える中で、今この東南アジア、あるいは東アジア全体、あるいはインド太平洋というエリアにおいて、今この秩序が揺れ動いている状況であります。その中で、日本国として、わが国に望ましい地域の秩序、国際環境というものを我が国自身のリーダーシップによって作っていくということは政治の責任であると考えておりますので、そういう視点から見ても、今回、高市総理が打ち出したイニシアチブ、新しい枠組みというものは極めて重要だと受け止めています。
2点目の再審に関する刑訴法の改正についてのお話でございますが、一言で申し上げますと、「自民党らしい、闊達な議論が行われている。」というふうに受け止めています。議論に毎回参加をして、長丁場になっているわけですが、毎回発言をされる議員の皆様や、また雛壇として、この会議の運営に、取り仕切ってくれている、鈴木馨祐司法制度調査会長や藤原崇法務部会長、こうした自民党の同僚議員が熱量高く議論をしてくれていることには、政調会長としてありがたいなと思うところであります。論点はかなり煮詰まってきているというふうに考えておりますが、これについては今私の口から「いつまでに」というのは、まだ申し上げられる状況にはないと思っておりますが、何とか結論を得られるように、現場の皆様には努力に期待をしたいと考えています。
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NHKです。
国会で審議が行われている国家情報局の設置法案について伺います。現状、明日、高市総理出席の質疑が行われるということで、与党側は来週の22日の採決を提案している状況だそうです。このインテリジェンス機能の強化の意義と、これは重要法案、予算のあとに審議が始まっている重要法案ですが、この法案の衆議院通過に向けた与党としての意気込みをお願いします。
- ありがとうございます。いわゆる「国家情報会議設置法案」についてのご質問いただきました。まず、この法案の意義でございますが、いわゆる「DIMET」という言葉があります。ディプロマシー(外交)、インテリジェンス、そしてミリタリー(軍事、防衛)、エコノミー、そしてテクノロジー(技術)ということでございますが、このDIMETの中で、昔から日本はとにかく「I」が弱いのだと。他の主要先進国、同盟国、同志国と比べても、やはりここが弱いということを言われてきたわけであります。正しい情報の収集と分析なくして、国家戦略、あるいは正しい政策というものは作れないという前提に立てば、脆弱だと言われているわが国のインテリジェンスの体制を抜本的に強化していくということは国益に適うものだと考えています。その中で、もう1つ申し上げれば、今回の国家情報会議設置法案について言うと、どちらかと言うと「組織」をまずは立ち上げるということ。国家情報会議という、閣僚を中心とした、総理をヘッドとする会議。そしてその運営を担っていく国家情報局。こうしたものを立ち上げていくわけでありますが、組織、いわゆる「箱」だけを作っても意味がないわけであります。それを如何にして機能させていくのか、という視点がこれから重要になってくるということと、もう1つ、組織を作った上で、その先に対外的な情報収集能力、あるいは分析能力を高めていくということ。あるいは、国内の防諜、いわゆるカウンター・インテリジェンスの体制機能を強化していくことも、この先重要になってくると私たち自民党は考えております。その第一歩を今回踏み出すという意味での法案ですから、国会の審議の日程は国会の現場に委ねたいと考えておりますが、必ず成立をさせるという想いで、自民党として臨んでいく必要があると考えています。
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TBSです。
国民会議について伺います。実務者会議の中で、消費税のゼロの引き下げには1年程度かかるものの、0%以外であれば短くても済むというヒアリング先の意見が出されておりまして、維新の藤田共同代表も「様々な想定があり得る」と発言されています。政調会長として、0%以外の引き下げの検討の余地はあるのかというところの見解を伺います。
- 「消費税率0%以外の選択肢があるのか」というご質問をいただきました。あくまで自民党としては、選挙でお約束をした公約を実行していく、そこにまずは注力していくべきだと考えておりますので、公約に掲げた「食料品について2年間に限り消費税率を0%にする。そのための検討を加速する。」ということで、しっかりと結果を出していきたいと考えております。ただ、これは自民党1党だけで決められるものでもなく、現時点で8党の会派、党の参加をいただく中で、政府も含めて国民会議で議論していることでございますので、有識者、実務者の中で、さらに議論を深めていただきたいと。現時点ではそのことに尽きます。