記者会見憲法国会予算外交

小林 鷹之 政務調査会長記者会見

2026年3月12日(木)
於:党本部平河クラブ会見場

会見を行う小林政調会長

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【冒頭発言】

私の方からの報告事項としては、本日10時から政調審議会を開催いたしまして、案件はいずれも了承となりました。中身としましては、ACSAや投資協定などの7本の条約、そしていわゆる外為法の改正案、そして今朝議論させていただきましたが、イラン情勢に関する関係合同会議の提言、「エネルギーの安定供給確保及び海上輸送途絶対策に向けた緊急提言案」を審議し、了承という形となりました。
緊急提言につきましては、今般のイラン情勢を踏まえまして、国民生活及び経済活動に及ぼす影響を最小限に抑えて国民生活を守り抜くため、量と価格の両面において、緊急に取り組むべき、エネルギーの供給に対しての対策、そして今回の件を含めまして有事に起因する海上輸送が途絶するリスクに対して、早期に取り組むべき事項を取りまとめ、政府に対して提言するものでございます。先ほど了承されましたので、近日中に高市総理に申し入れを行うべく調整しているところでございます。
また、本日午後3時から、いわゆる社会保障の国民会議の実務者会議がキックオフします。自民党、日本維新の会、そしてチームみらい、国民民主党4党でのキックオフということとなります。今回まだご参加いただけていない他の政党の皆さんに対しても、引き続き働きかけを行っていくところでございます。私からは冒頭以上です。

質疑応答

Question
NHKです。来年度予算の審議について伺います。今、衆議院での審議が佳境を迎えておりまして、与党側は明日締めくくり質疑を提案しているという状況です。ただ、一方で参議院が少数与党ということを見据える中で、国民民主党は16日の採決であれば賛成する意向ということが報道されております。衆議院では与党の議席は増えましたが、参議院を見据えた上で、衆議院の採決の時点で国民民主党の協力を取り付ける必要性について、お考えを教えてください。
Answer
ご質問ありがとうございます。予算審議に関する質問でございました。私が認識する限り、出来るだけ幅広い政党の皆様の賛成をいただくということは、政権与党として非常に大切なことだと考えています。ただ、現時点で国民民主党の皆さんが仰っておられる、13日の採決はダメだが、16日であれば良いという、ちょっと理屈が私自身よく飲み込めておりません。いずれにしても高市総理が日々言及している通り、国民生活へのネガティブな影響というものをなくしていく観点からは、1日も早い予算の早期成立に向けた努力というものを与党としてやっていく必要があると考えております。確かに立石さんが仰る通り、参議院ではまだ少数与党という状況でございますので、そうした状況も踏まえて、引き続き様々なチャンネルを通じて、野党の皆様のご理解をいただけるように働きかけを続けていくということに現時点では尽きると考えています。
Question
朝日新聞です。2点お尋ねします。1点目が先ほどの予算審議の関連で、チームみらいの政調会長とも小林政調会長が会談されたというような報道がありますが、みらいに対しての働きかけの現状、どういったふうにお考えか教えてください。
また、2点目はイラン関連の提言についてなのですが、冒頭少しご紹介ありましたが、もう少し具体的に、船舶の保険の問題ですとか、どういった問題意識からどのような内容にまとめられたのか、お願いいたします。
Answer
ありがとうございます。今、2点質問いただきました。まず1点目、チームみらいへの予算の賛成に向けた働きかけということなのですが、私の認識としては、チームみらいさんの方から、別に予算審議だけに限らず、政策的な意見交換のアポをいただいたものですから、議員会館の一室で、先方の政調会長、そして国対委員長代理の方がいらっしゃいまして、意見交換をさせていただきました。相手のある話ですので、個別具体的な政策案件についてこの場で申し上げることは控えますが、予算案の賛否ということよりも、チームみらいさんが関心を持たれている政策案件につきまして、全て一致するというわけではございませんが、前向きな意見交換ができたというふうに考えております。従って、私とチームみらいの古川政調会長との意見交換というものが、予算の、チームみらいとしての賛成反対にどう影響するかというのは、よく認識をしていないという状況でございます。
2点目のイラン情勢を巡る緊急提言でございますが、手元にありますので簡潔に申し上げますと、足元で様々な事案が生じています。つい最近も商船三井のコンテナ船が損傷した事案もございます。また、当然原油価格が乱高下している中で、昨晩もG7の首脳のオンラインの会議が開かれましたが、それに先立って我が国は世界の先陣を切って、国内の石油の備蓄を放出するという決断をしたと。それに続く形でIEAの加盟国が原油の協調放出をするということで、合意がなされたということでございますが、こうした変化を踏まえながら、やはり国民の皆さんに安心を提供しなければいけないということ、そして、イラン情勢において、中東情勢においてどういう状況であったとしても、国民生活を守りきらなければいけないこと、そして、今回のイラン情勢を含めた、今後の有事に起因する、例えば海上輸送の途絶リスクというものに対して、わが国としてどう対応するのか。そういう観点から提言をまとめさせていただきました。
簡潔に内容だけ申し上げます。時間軸に分けて2つ、目先、本当に直ぐに取り組まなければいけない緊急的なことと、さほどそんなに悠長にやる必要、やる余裕はないのですが、その少し先にやらなければいけないということで、例えば石油につきましては、この情勢がどれだけ長期化するか分かりませんので、長期化した場合にも備えまして、例えばホルムズ海峡を経由しない代替調達先や代替ルートというものをしっかりと確保していく。LNGについては短期的には何か供給が足りなくなるということは考えにくいですが、仮に長期化・深刻化した場合に対して備えて、他の地域からの供給の増加、あるいはスポット市場からの代替調達、こうしたことを提言させていただいています。
そして、石油備蓄の放出につきましては、昨晩決定がなされたところでございますが、これは1回で終わればそれに越したことはありませんが、原油を含めた金融市場というものが、どれだけ不安定な状況が続くかというのは分からないので、仮に追加で備蓄している石油の放出が必要になった場合には、そうしたことも視野に入れて機動的に対応できるように準備をしておくということ。それに加えまして、国民の皆さんに安心を提供しなければいけないので、できる限りのタイムリーな情報発信、例えば石油の備蓄状況というものを日々把握しなければいけない。その状況というものをできるだけ国民の皆さんに正確にタイムリーに伝えていくこと。そうした情報発信についても提言をさせていただいた。そしてIEA加盟国やG7との協調というのも大切ですが、それ以外のIEAに加盟していない国に対しても、やはり働きかけをしていく必要が自民党としてはあると考えています。そうしたことを諸々させていただくとともに、昨日、高市総理がガソリンを含めて、ガソリンなどに対する緊急的な激変緩和措置を発表されましたが、こうしたものをしっかりやっていくことが大切なのですが、あるいは既に電気やガスに対する支援は行っています。これに対しては今の事態が長期化した時に、影響は出てくるのは先の話になりますが、そうしたあらゆることに対しまして、しっかりと対応できるように予備費の活用も含めて、前倒しであらゆる対策を検討しておくこと。というようなことを提言させていただきました。
長くなりますが、もう1つのこととしては、今回の情勢を含めて、逆に言うと今回の事案に限らず、何らかの有事に起因して、海上輸送の途絶が起きてしまうことというのがあり得ますので、そうしたことを視野に入れて、先ほどご指摘のあった、船舶への保険のあり方、これは2012年にイラン特措法というものを制定した経験があります、わが国には。この時は今と状況が違っていて、欧州のイランへの経済制裁という形で、イラン産の原油を載せたタンカーに対して、再保険を欧州が引き受けない、付保しないという、そういうことがありましたので、そうすると我が国として困るということで、その再保険というものを国が引き受けていくというような立法をしたのですが、今後やはりシーレーンをしっかりと確保する、どんな状況でも確保していくということは、我が国にとって極めて重要なので、先を見据えた上で、そうした立法措置を含めた必要な対応というものを講じておくべき等々、提言をさせていただきました。
Question
朝日新聞です。1点だけ、みらいの関連で。政策の論議が中心になったということですが、予算案への賛成というのは小林さんから求められたというか、お話されたのでしょうか?
Answer
そこは政党間の話し合いですので、様々な意見交換をさせていただきました。
Question
東京新聞です。
今の関連なのですが、イラン情勢で今、先ほど石油タンカー2隻がまた炎上という報道なども出ていますが、自衛隊の派遣ということに関連して、3月19日の訪米の際に、トランプさん自身から具体的な機雷の除去などの具体的な自衛隊の派遣を求められる可能性が指摘されていますが、その点については、政調会内、党内での話し合いというのはどのぐらい進んでいるのかという点と、それから、一昨日、イランのテヘランが30カ所の石油施設などが壊されて、停電などが続いて、市民の生活に影響が出ている。これについて、トランプさん自身がイスラエルのそういった攻撃を知らなかったということがありまして、国民民主の玉木代表などは、訪米の際に高市さんにはやはりイスラエルとアメリカの戦略とか方向性がきっちりまとまっていないのではないか、ということは苦言を呈するべきではないか、という指摘が出ましたが、この点に関して、トランプさん、もう戦争が終わったみたいな発言も一方で出ていますが、小林政調会長としてはどう受けとめているのかということ。
あと、短くて良いのですが、社会保障国民会議が始まるということですが、豊田真由子さん、参政党の議員さんが、いわゆる憲法の後ろ盾、法的な根拠というのがないのではないか、行政府からも立法府からも独立した形で、こういうものを他党を排除する形でやるのというのは法的根拠がないのではないか、ということを再三お話しています。その点について。
あともう1点、皇室典範、憲法改正の議論が煮詰まったと、古屋圭司憲法審査会長などが言い始めていますが、この2つに関しては、党としてはどういった方向性で具体的に進めたいか。短くて良いのでお願いします。
Answer
4点いただきました。1点目と2点目につきましては、まとめてイラン情勢ということで回答させていただきますが、まず、トランプ大統領と高市総理が、近々日米首脳会談を行うということになっていると私も承知しています。その中で、当然イラン情勢を含めた中東情勢については話題になると考えるのが自然だと考えますが、今、指摘された機雷の除去という点に対しては、例えば、当事者で、当事国同士の発信の仕方、発信する情報というのが必ずしも一致していないわけです。なので、我が国としてまずやるべきことというのは、正確な情報収集をするということ。現時点で仮定に基づいてどうこうということを皆様の前でお話するような状況にはないと考えています。ただ、昨日のG7の会議も含めて、機雷の除去に限らず、どういう状況が生じるかわからない、あとはいかなる案件であったとしても、中東情勢の緊張緩和のために、一刻も早い事態の沈静化に向けて、日本として、いかなる協力ができるのかということを慎重かつスピーディーに政府の中で検討することが必要だと考えています。政府としてはそういう整理をしていると思いますが、党としてそこは全面的にバックアップをさせていただきたいと考えております。
また、トランプ大統領との会談におきまして、高市総理がどのようなメッセージを発するかということについては、他党の方々に、そういう意見も参考にされるかもしれませんが、高市総理自身が非常に突き詰めて考えておられると思いますので、私はそれほど懸念はしておりません。いずれにしても、日本の国益を最大化できるように、国益をしっかりと確保できるような形で、高市総理にはトランプ大統領との既に築いた信頼関係の上に立って、日米関係というものをしっかりと深めていただきたいと思う。この中東情勢の、今申し上げた緊張緩和に向けたこのあり方について 深い議論をしていただきたいということを期待しております。
3点目の社会保障国民会議につきましては、他党の方が憲法の法的根拠がないということを仰っているということですが、私はその意味するところがよく理解できません。ちょっと材料がないのですが、何を仰っているか、よく私自身まだ咀嚼できていませんが、別に違憲なことではないと思っています。また、望月さんの今の質問の中で、排除する、排除しないという、排除という言葉がありましたが、この間から繰り返し申し上げております通り、自民党として何か特定の政党を排除するということは一切考えていない。常にオープンな姿勢で臨んでおります。ただ、申し上げたいのは、社会保障国民会議の中で、給付付き税額控除を改革の本丸に据えて、関心のある前向きな政党で議論を深めていこうということですので、そこに関心のある政党であれば、ぜひ一緒に同じ土台に乗ってきていただいて、政府も含めて与野党で議論を深めていきたい、制度設計を急ぎたいと考えております。また、国会での何らかのアウトプットが出てきたときに、制度設計をするとすれば、当然、法改正、法整備というのが必要になってくるでしょうから、そのときには国会の開かれた場で審議を行うということですので、何ら憲法に抵触するものではないと考えています。
最後に、皇室典範の改正の実現に向けた自民党のスタンスですが、私自身、また自民党としても、この特別国会の会期内に改正を実現していきたいと考えています。政府の有識者の答申が出てから、既に4年近く経過しています。特に悠仁親王殿下までの皇位継承の流れというものはゆるがせにしてはならない。その前提の上で、やはり皇族数の確保というものは喫緊の課題でございますので、かなり超党派での議論というものは煮詰まってきているというふうに認識をしています。他方で、例えばチームみらいさんのような新しい政党、あるいは中道さんもそうですが、新しい政党が誕生しておりますので、できるだけ早いタイミングで、いわゆる超党派の全体会議を衆参の正副議長のもとで開いていただいて、これまでの議論の経緯というものをしっかりと共有し、そして意見交換、意見の表明をした上で、皇室典範の改正の実現に向けて、自民党として努力をしていきたいと考えています。
Question
東京新聞です。憲法改正のことについても一言。条文起草委員会を古屋さんが立ち上げたいという意向を東京新聞の取材に答えていますが、憲法改正については。
Answer
憲法改正については、今の高市政権に限らず、自民党の党是でございますので、できる限り野党を含めた各党の皆さんと議論を深めた上で、環境が整えば、国民投票に向けて、発議に向けて、自民党としては議論を加速していかなければいけないと考えていますので、これは国会の場でのそれぞれの憲法審査会長や与野党の幹事の皆さんの議論の結果だと思いますが、私としてはできる限り早く、そうした起草委員会というものを設けていただいて、憲法改正に前向きな政党で、環境整備を急いでいただきたいと考えています。