
会見を行う小林政務調査会長
武部 新 事務局長
それでは、小林政調会長の会見を始めさせていただきたいと思います。
まず冒頭、小林政調会長からお願いいたします。
小林 鷹之 政調会長
はい今日はお集まりいただきましてありがとうございます。政調会長の小林鷹之です。
先ほど政調の正副部会長会議を開催させていただきました。
今朝の総務会におきまして、概ね政調の役員の人事が固まりましたので当面の政策活動についての共有、そして高市総理から指示のありました総合経済対策につきまして、党としての経済対策に盛り込むべき事項を取りまとめていくこと。そして連立パートナーの維新との今後の政策協議の進め方などにつきまして、私の方から役員また部会長に対しまして報告をさせていただきました。
課題は非常に多いですけれども、このメンバーで果敢に政策課題に挑戦をしていきたいと考えています。
そして今回新たな体制のもとでの政務調査会の基本方針、三つございます。
オープン、スピード、そして発信力。この三つを意識しながらこの政調会の運営等をやっていきたいと思っています。
少し具体的に申し上げますと、オープンそして発信という意味では、今日私初めての政調会長としての記者会見に臨んだと思いますけれども、今後原則週1回定例記者会見を行いたいと考えております。
そして、部会等々、これから始まっていきますけれども、それぞれの会議体におきまして、例えばこの重要な決定事項などがある場合には、皆様からのお求めに応じるというよりも、自民党のサイドからどんどん皆さんに発信をしていくその意識をしっかりと持つようにということで私の方から今日指示を出させていただきました。
そしてスピードという意味では、当然その政策の企画立案、そして実現に向けたスピードというものは当然意識していくんですけれども、それに加えまして、やはり党内との連携をやっぱり強化していかないと、なかなかスピード感出てこないというふうに思っていますので、幹事長室、国対そして政調の連携をさらに深めていただければいけないと考えておりまして、先ず隗より始めよということで私自身、この党内の他の部局との連携というものを自らコンタクトをとって深めていきたいと思いますし、また本日、今朝からですね、この国対の正副打ち合わせの会議が毎日行われておりますけれども、政務調査会からも人を出すということでお互いのこの党内の連携を密にする。そういう試みを本日から決めさせていただきました。
私の方から梶山国対委員長と鈴木幹事長にお願いさせていただいて、こういう体制を今日から作ったということであります。
そして党内だけじゃなくて、日本維新の会との連携というものを深めていかないとこの政策のスピード出てこないと考えておりますのでその意味で一部報道に二幹二国の枠組みの報道がありますけれども、私としてはこの二幹二国に二政を加えてですね、よりこの連携を密にしていく、そういう枠組みが必要なんじゃないかなという問題意識を持っていまして、こうした枠組みができるということを期待しているところであります。
冒頭、私からは以上です。
武部 新 事務局長
それでは、ご質問のある方は会社名と名前を言っていただいてからご質問をお願いしたいと存じます。
- 読売新聞です。
そこにも並ばれていると思いますが、鈴木英敬さんと勝目 康先生が新たに政調会長特別補佐に就かれると伺いました。今の説明にもあった狙いもあるかと思うんですけれども、お2人どんな役割を担われることになるのか、というのと、それはあの新設なのか、それとも何年かぶりに復活させたものなのかというのと、また総裁選でもサポートしてこられた方々と思いますが、選ばれた理由というのもお聞かせください。
- 小林 鷹之 政調会長
一言で言いますと、事務局をとにかく強化しないと先ほど申し上げたスピード感が出てこないと思っています。
特に26年ぶりに連立の枠組みが変わったわけじゃないですか。
そうすると特に日本維新の会の皆さんとの政策の調整、また様々な協議体を作るということになっていますので、この連立パートナーとの調整、そしてそれに加えてやはり党内の方の調整というものも非常に大切になってきますので、その意味で政調会長と武部事務局長をサポートしていただく、そういう人材として鈴木代議士、勝目代議士の力を借りたということであります。
例えばですね、今日はこの国対の正副の会議に武部事務局長に出ていただいたわけですけれども、基本的にこの3人のこの事務局でしっかりと回しながら、そのバードシェアリングも含めてですね、しっかり図りながら政務調査会の機能を強化していくそういうことを想定します。
- テレビ東京です。
一部報道でですね、自民党内や官邸で設置されている新しい資本主義の会議体を廃止して、新たに日本成長戦略会議を設置する方針を小林政調会長から岸田元総理に伝えたという報道がありますが、これの事実関係をお伺いしたいのと、あと岸田政権から続けられてきたこの新しい資本主義への評価がありましたら教えてください。
- 小林 鷹之 政調会長
この国会議員同士の会話を一つ一つ申し上げることは控えますけれども、そういう報道があることは承知をしております。
政府の方で今後どのような動きになっていくのかというのは注視をしておりますし、また高市総理を始めとする政権幹部の皆様と密に意思疎通を図っているところでございます。
そうした中で、党内の組織のあり方、これ新資本の本部だけではなくて、様々な会議体を今後どうしていくのかということは、現在、官邸そして幹事長室と連携をしながら、そこはちょうど調整をしているところであります。新しい資本主義につきましては、私は評価をしています。いわゆる行き過ぎた新自由主義ではなくて、やはりこの民間だけに全てを任せるのではなく、やはり今の国際情勢あるいは国際経済を踏まえた上で、やはり国が果たすべき役割というものも当然変わってきていると認識しています。その中で、今回その流れというのが、高市政権になっても、私は基本的にそれを踏まえた上で成長戦略が恐らくこれから打ち出されていくというふうに認識をしています。そこの流れが、この名前が変わる、仮にですね、名前が変わる、あるいは看板が変わる。それで、これまでやってきたことが否定されるわけでは全くないし、それで取り組みが終わるということでは全くないし、この間の総裁選を見ていただければご理解いただけると思いますけれども、高市総裁候補からもですね、新しい資本主義でやっていく、例えば賃上げの動きをさらに加速していくというお話ですとか、そこでまずは公定価格を上げていく。国が関与していく話とか、それは基本的な認識を、これを多くの自民党議員と共有しながら、これからも成長戦略、それをベースに打ち立てていくということだと思います。私は思っています。
- 朝日新聞です。
すいません、2点質問します。
1点が維新との連立合意書について、様々な政策目標を並べておりますけれども、どう優先順位をつけて臨まれるのか、また政調内でも、その担務といいますか、今ご紹介のあった特別補佐の方々が中心となって担われるのか、どう進めていく方針なのかをお伺いします。
もう一点なんですけれども、選挙制度調査会について改組される方針だというのが一部の報道でありますけれども、これもどういった方針で臨まれるのか、お聞かせください。
- 小林 鷹之 政調会長
ありがとうございます。
今2点質問いただきまして、まず維新との合意の関係ですけれども、基本的に優先順位につきましては、当然そこにもう明示的に期限を区切られているものもありますので、そこについてはそこまでの実現を目指しています。誠心誠意しっかり対応していくということであります。
その他の事項につきましては、この実現の難易度等々、当然その政策によって差がありますので、これから維新との更なるこの協議、連携を通じてその優先順位というものをさらに明確化していく、そういった作業が必要だというふうに考えております。
また各協議体を作ると明示的に合意書に書かれている事項がいくつかございます。
全体の協議体の他に各論で5つ確かあるんですけど、そのうち自民党の政務調査会のルールでやるものは、憲法のこの起草委員会かな、憲法を含めて確か三つあるんですけども、それについては今回の特別補佐のお2人がダイレクトにそれに関わるというよりも、それぞれのこの協議体に自民党としてメンバーを選んだ上で、その協議体で選ばれた自民党のメンバーがこの維新のカウンターパートと議論し、そこでまとまったこのある程度まとまった結果が自民党・維新、それぞれの通常の政策の意思決定プロセスに上げられて行って最終的に合流するということになろうかと思っております。
そしてもう一点、選挙制度調査会のあり方についてですけれども、これも含めてですね、先ほどの新しい資本主義あるいは成長戦略の話にもありましたけれども、今新しい政権に変わって、これまで引き継いだ、これまでの石破政権、あるいはその前の岸田政権の取り組みをさらに踏まえて評価していくところもあれば、若干その軌道修正していく部分もあるかもしれません。
そうしたことにつきましては、高市総理総裁を始め、幹事長室とも今調整をしながらですね、今後自民党としての新たな会議体の在り方というものを決めていきたいというふうに考えております。
- テレビ朝日です。
農業政策についてお伺いします。
鈴木農水大臣が昨日の会見でですね、米の価格は市場に任せるべきだと、石破政権での農産政策を転換する、事実上転換する考えを示しました。これについて政調会長それから党としての考えを教えていただければと思います。
- 小林 鷹之 政調会長
おそらく鈴木農水大臣のご発言というのは、鈴木大臣がこれまで党の部会等々でご発言されてきたご自身の想いというものを言葉にされたのかなっていうふうに個人的に受け止めております。
ただ非常に元々農水官僚でもありますし、この柔軟な思考も持っている。そして現場が非常に、現場に足を自ら運んでですね、精通している大臣でございますので、個人的には非常に期待するところであります。その中で、様々な考えがあると思いますけれども、この米政策のあり方については、しっかりと自民党としても、党としての考え方というのはさらに深掘りしていきたいというふうに考えておりますけども、基本的に米政策のあり方につきましては、需要に応じた生産というふうに考えておりますので、その需要拡大していく中で、当然それに従って、それに従って生産が増産ということもなって、そうなっていくということも当然考えられますけれども、とにかく、まずは需要に応じた生産というスタンスでですね、自民党としては米政策に向き合っていきたいと考えておりますし、また鈴木大臣から今後いろんな政策が出てくるでしょうから、その都度ですね、丁寧に党と政府の間で政策というのを調整していきたいと考えております。
- 毎日新聞です。
冒頭、会長の方からも幹部会の方で維新との政策の進め方について説明があったということですが、この部分具体的にですね、最終的にどのように与党として政策決定プロセスを踏んで政策決定していくのかっていうところを詳しく教えていただければと思います。
- 小林 鷹之 政調会長
自民党の中ではこれまで、友党公明党となんかでは、最終的に与党政策責任者会議、いわゆる与責というところで、それぞれのこの政策プロセス、決定プロセスで党として決定したものを最後に合意するという仕組みがありましたので、私としてはこれまでの様々な経験に基づいて、そうした仕組みが非常に合理的だというふうに思っております。そうしたことも含めてですね、現在、維新の会のカウンターパートの斎藤アレックス政調会長を含めて、維新の皆さんとこの政策の合意形成のあり方について、今調整を進めているところですので、できるだけ早くそのプロセスをしっかりと確定していきたいと考えています。
- 共同通信です
党内連携の強化についてお伺いをします。先ほど冒頭ご紹介あったんですけれども、国対の方に今政調の方から人を出すと、今後その維新との協議になった場合ですね、先ほど協議会いくつかご紹介いただきましたけれども、その中に幹事長室の人間を出すとかですね、そちらの方の維新との協議における党内連携の強化という観点でどのようなメンバーをお考えでいらっしゃいますでしょうか。
- 小林 鷹之 政調会長
それぞれの政策の協議体につきましては、これから自民党としてのメンバーを速やかに決めていきたいと考えています。これまでのその議論の継続性なども踏まえてメンバーは速やかに決めていきたいと考えています。今のところ、その一つ一つの協議体に自民党の幹事長室の方をわざわざ一つ一つ出ていただくということは私自身はあまり考えておりません。
むしろ政調と幹事長室と国対と組織としてしっかりと意思疎通ができるような体制を作ろうと思ってますので、政調のプロセスで、この協議体でやっていることにつきましては、当然我々、管理する事務局含めてできるだけリアルタイムで情報を共有していきたいと思ってますので、私達が把握しているというものをできるだけ速やかにこの党内で幹事長室、国対にも共有していくと。そういう形で情報の共有を図っていきたいなと思っています。
- 日本経済新聞です。
本日先ほど税制調査会の幹部会合が開かれていました。新しい政権になって初めての会合ということで、メンバーの入れ替えもあったわけなんですが、この新しいメンバーの人選の狙いや期待することが、政調会長からあればお願いします。
- 小林 鷹之 政調会長
はい、これは高市総理総裁からももう既に発言があったところでございますけれども、新しい税調のあり方ということで、1人1人の国会議員が必ずしも細かな税制を知っているという意味での専門家である必要はないんだ、と。
選挙で選ばれた国民の代表として、例えば中小企業の視点、あるいは子育て世代の視点、若者の視点、それから産業政策の視点、農業含めた1次産業の視点。こうした視点を複眼的に組み合わせる形で国民の皆さんにできる限りこの納得のいくような税制を作っていくべきだとこの総理総裁の御指示をですね、踏まえた上での人選になっていると私は思ってます。
- 朝日新聞です。
人事の決め方についてお尋ねします。自民党は以前ガバナンスコードで旧派閥であったり政策集団をお金や人事から決別させるというふうに掲げていたかと思いますけれども、小林さん、党役員の1人として、この間の党の人事ですとか、あるいは政府の人事が政策集団の、何ていうか、関わりから決別されたものであったとお考えになるのか、それをお尋ねします。
- 小林 鷹之 政調会長
この人事のあり方というのは、人事権者である高市総理総裁のこのご判断だというふうに受けとめておりますので、私自身がその一つ一つについてコメントは控えますけれども、全世代総力結集型の人事を行っていくのだと。
とにかく私も政調会長に指名されたときに、この新しい体制では政策なんだ、政策を国民の皆さんにできる限りスピード感を持って届ける。それが今回の高市体制の肝だというふうに思っていますので、そうした視点を踏まえた上での人事になっていると私は受けとめています。
それとともに、今回この政務調査会の人事、まだ、今後、調査会長、あるいは特命委員長等々を速やかに決めていきたいと思いますが、私なりに今回意識をしたことは、例えば今日先ほど部会長、新しい部会長の皆さんにも参集いただきましたけれども、これまで部会長というと、基本的に自民党のこの慣例というか慣習から言うと、当選4期、5期の皆さんが基本的にまあ該当している、そういうその部会でありましたけれども、私はこうした、当然回数とか年齢に固執、そこを、そこを重視するような人事ではなくて、やはり実績であり、あるいは意欲であり、あるいは能力、こうしたものを重視したこの部会長人事を今回行ったつもりです。
先ほど申し上げたように、高市総理総裁の意識もそこに、そこは共有してると感じておりまして、全世代総力結集型という総理総裁の基本的な指針に基づいて、私なりに今回工夫をしてですね、部会長人事をやらせていただきました。
武部 新 事務局長
よろしいでしょうか。それでは、記者会見の方を閉めさせていただきます。