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役員会後 茂木幹事長記者会見

2024年5月13日(月)17:31~17:43
於:党本部平河クラブ会見場

茂木敏充幹事長

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【冒頭発言】

本日の役員会の概要を報告いたします。
岸田総裁からは、フランス、ブラジル、パラグアイを訪問した。OECDでは、議長国として、気候変動、AI、貿易、経済安保等の議論を主導した。また、今回、インドネシアやタイが民主主義と市場経済を奉じるOECD加盟へと具体的に動いたのは画期的と考える。
仏マクロン大統領とは、地域情勢について率直に議論し、RAAの正式交渉開始を発表した。南米では、G20リオサミットでの協力を確認し、二国間関係の深化、日系人社会との交流とあわせて対中南米政策スピーチを行った。
「全拉致被害者の即時一括帰国を求める国民大集会」に出席した。拉致問題は、ひとときもゆるがせにできない人道問題であり、何としても解決するという強い決意の下、全力で果断に取り組んでいく。「トップ同士が腹を割って率直に話し合えるような関係をまず構築していくことが、極めて重要と考える」旨挨拶で申し上げたところ。
春闘の賃上げ率が定昇込みで5%超、ベアで3%半ばと高水準が続いている。来月からは、一人4万円の定額減税を行い、物価上昇を上回る所得を必ず実現していく。一方で、円安の動きを十分注視しており、政府・日銀は引き続き密接に連携していく。
さらに、「賃上げ定着」のため、適切な転嫁や省力化投資、さらには、労働市場改革を加速していく。
本日、GX実行会議で、「GX2.0」の検討を開始する。カーボンプライシングや脱炭素電源拡大など新たな「仕組み作り」を行ってきた「GX1.0」を発展させて、「脱炭素への現実的なルート」を官民が共有できるよう「GX国家戦略」の策定に取り組む。
政治資金規正法については、与党間で真摯な協議を進め、改革の方向性について取りまとめた。幹事長のご尽力に感謝する。政治家の責任の強化など、再発防止の観点からも実効性のある改革案と認識している。今後は、早期の法案提出に向けて、まずは条文化作業に全力を挙げ、公明党にお示しするとともに、野党の意見もうかがっていく。
後半国会も山場に差し掛かっている。政治資金規正法改正はじめ、すべての法案の成立に向けて、役員各位の引き続きのご協力をお願いする。
私(茂木幹事長)からは、政治改革、政治資金規正法の改正について、先月から9回にわたって自公の実務者で協議を重ねてもらい、先週木曜日、両党の幹事長会談において、「政治資金制度の改革に関する取りまとめ」について大筋合意した。今後、詳細事項の詰めや法案化の作業を進め、同時に与野党協議も行い、国会の特別委員会での議論を経て、今国会での改正案の成立に万全を期したいと考えている。
安定的な皇位継承のための皇族数の確保について、先月26日、麻生副総裁とともにわが党の「所見」を衆参両院の議長に報告した。今週にも、衆参正副議長の下で協議を行う予定である。静ひつな環境の下で、各党会派で真摯な協議を行い、「立法府の総意」を築き上げていきたい。
先週9日・木曜日、静岡県知事選が告示を迎えた。わが党が推薦する大村慎一(おおむら・しんいち)候補の必勝に向けて、全力で臨みたい。
国会会期も土日を除けば残り1か月となり、終盤を迎えている。引き続き政府・与党で緊密に連携しながら、全ての政府提出法案や政治資金規正法改正案の成立に万全を期したいので協力をよろしくお願いする。

質疑応答

北海道新聞です。政治資金規正法の改正についてお伺い致します。与党案につきまして、公明党の山口代表は先週「与党のとりまとめは直ちに法案にできない部分がある」と述べられました。一方で先ほど、冒頭発言の中でもご紹介いただきましたが、幹事長は今日の役員会で、今後、「法案化の作業を進め」というふうに仰ったとありました。幹事長の与党案の作成に関するお考えを改めてお聞かせください。
政治資金規正法については、必ずこの国会で改正案を成立させる、このことで、自公の考えは一致していると思っております。
国会会期は先程申し上げたように、残り1カ月余りということでありまして、今後はいくつか詳細事項は詰めていかなければなりませんけれど、法案化の作業を速やかに進めて、同時に与野党協議も行って、今国会での改正法の成立に万全を期したいと思っております。
既に実務者協議と、これを進める中である程度法案の概要と言いますか、法案の内容についてもある程度のものは作ってあるということでありまして、残っている部分、数字を入れたりとか、あと、書きぶりをどうするかということでありますので、しっかりそういった作業も進めていきたい。今週、一つの大きな山場になっていくかなと、こんなふうに思っております。
TBSです。公選法について伺います。今日、警視庁は、政治団体「つばさの党」が、補欠選挙で他の候補者の街頭演説を妨害した疑いで、党の関係先に家宅捜索を行いました。政治団体に対する公選法の自由妨害の疑いでの家宅捜索は異例で、野党からは、法改正に向けた動きも出ています。今回の家宅捜索について幹事長の受け止めと、梶山代行は、今日の会見で罰則強化も含め、今後党として議論していきたいと仰っていましたけれども、自民党として、今後の法改正に向けた議論の持ち方など、この問題にどのように取り組むか、お考えを伺います。
まず、結論から申し上げると、是非この議論を進めて必要な法改正をやっていきたい、こんなふうに思っているところであります。民主主義の根幹をなす選挙において、街頭演説、これは候補者であったりとか、応援弁士であったりが有権者に直接訴えかける、こういう貴重な機会であります。先月の、ご指摘の衆議院の補欠選挙で、街頭演説をはじめ選挙運動に対して、これまで見たことがないような妨害行為が行われたということは極めて遺憾だと思っておりまして、捜査当局には、法と証拠に基づいて厳正に対処してもらいたいと思っております。
電話ボックスに登って大声を出したりとか、選挙カーのすぐそばで太鼓を叩いたり、明らかに異常だと、そういうふうに私は考えておりますし、これは選挙妨害以外の何物でもないと、少なくとも映像を見た感じにおいては、そういう印象を持っているところでありまして、今後、公正な選挙運動の機会を確保するために、わが党としても、罰則強化など、実効性ある対応、これをしっかりと検討していきたいと思います。
共同通信です。先週末に共同通信が行った世論調査で、内閣支持率は24.2%ポイント、自民党の支持率が24.7ポイントでした。一方で、政治資金規正法の与党案について聞いたところ、評価しないが8割に上りまして、次期衆院選の比例投票先を聞いたところ自民党が20ポイント、立憲民主党が15ポイントと以前に比べ差が縮まっている現状となっています。今回、規制法の改正案をどのように国民に説明して支持を回復していくのか、お考えをお伺いします。
今回の政治資金規正法の改正と、要素から言いますと、大きく2つとなっています。本来、今回の政治資金パーティーの問題、これに対する再発防止と、これに留まらず、政治資金の透明化と、この問題も含めて9項目について自公間で大筋合意をしたということであります。再発防止だけではなくて、さらに様々な形での政治資金の透明性にも踏み込んでおり、さらには内容をご覧いただきますと、実行性を伴う、与党の案ですから実行できないものを言っても仕方がないと思っておりまして、必要であり、また適切な法制化の準備を進めていくということでありまして、国民の皆さんにもそのことをご理解いただけるように丁寧に説明をしていきたいと思いますし、またこの国会でこういった改正案を成立させることによりまして、政治に対する信頼の回復と、これに取り組んで行きたいと思っております。中々、政治活動の自由と政治資金の透明性の確保と、どうバランスをとるかというのは非常に難しい課題だと、そんなふうに思っておりまして、そのバランスを適正にとれるような法改正をしっかりとやっていきたいと思います。