記者会見外交選挙党改革

役員会後 茂木幹事長記者会見

2024年4月15日(月)17:35~17:46
於:党本部平河クラブ会見場

茂木幹事長

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【冒頭発言】

本日の役員会の概要を報告いたします。
岸田総裁からは、昨日未明に行われたイランによるイスラエルへの攻撃について、我が国として、「中東情勢をさらに悪化させるものであり、深く懸念し、こうしたエスカレーションを強く非難する」との立場を明らかにした。昨夜には、G7首脳でオンラインの首脳会談を開催し、率直な意見交換も行った。我が国として、事態の鎮静化に向けて、ハイレベルによるさらなる働きかけを含め、あらゆる外交努力を行っていく。
8日から14日迄、国賓待遇での米国訪問を行った。共通の価値観と重層的な友好関係で結ばれている日米が、グローバルなパートナーとしていかなる未来を次世代に残そうとしているのかを中心に、米国議会、米国民、更には世界にしっかりしたメッセージを送る機会になったと考えている。また初の日米比首脳会談も開催し、幅広い分野での協力を確認した。
日米首脳会談、上下両院合同会議での演説、公式晩さん会、大統領夫妻との夕食会、ノースカロライナ訪問など、様々なオケージョンもそれぞれ大変実り多く、濃厚なものとなった。内容としても、外交・安保、経済、科学、宇宙、エネルギー環境など幅広い分野で協力が前に進んだ。米国のホスピタリティと関係者のご尽力に心から感謝申し上げる。
政治刷新については、衆参において、政治資金規正法改正などの審議を行う政治改革に関する特別委員会が設置された。我が党として、今国会での法改正を目指して各党各会派としっかりと議論していく方針であり、与党間での調整も図りつつ、成案を早急に取りまとめていきたい。
明日は、いよいよ補選の告示日。政治の信頼回復への「取組」と経済再生の「実感」を国民にお届けする具体策、加えて、内外のいろいろな課題への答をだす「実行力」などを訴えて、役員の皆様とともに全力で戦っていきたい。一層のご協力をお願いする。
麻生副総裁からは、今回の総理の訪米、非常に実りのある良い訪米だったと思う。日米首脳会談と、戦後で言っても昭和27年から数々の首脳が会談を行っているけれど、日本がこれだけアメリカに頼りにされているということを印象付けた会談は無かったと思う。我々もそういう自覚を持って、これから日米関係の強化や、また国際秩序の維持・強化に努めていかなければならない。こういう発言がありました。
私(茂木幹事長)からは、先週、岸田総理が米国を訪問され、日米首脳会談、日米比首脳会談に加え、上下両院の合同会議での演説、ノースカロライナでの日系企業の視察などが行われた。
首脳会談では、国際社会が歴史的な転換点を迎える中、両国が「グローバル・パートナー」として国際社会の様々な課題をともにリードし、自由で開かれた国際秩序を維持・強化していくことを確認できたことは、高く評価したいと思う。また、上下両院の合同会議での演説、私も夜中にライブで見ていましたが、何度もスタンディング・オベーションが起こり、非常に好評価だったと思う。
明日、衆議院補欠選挙が告示となる。東京15区においては、当初推薦の方向で協議を進めていた乙武候補について、先週12日までに本人から推薦の要請がないこと、また選挙区である江東総支部の意向等を勘案し、党本部として推薦決定を見送ることとした。
その上で、島根1区について、わが党が公認し、本日公明党も推薦を出した錦織功政(にしこり・のりまさ)候補の必勝に全力で臨みたいと、役員各位のご協力、よろしくお願いいたします。このように発言をさせて頂きました。
私からは以上です。

質疑応答

共同通信です。共同通信が13日から15日まで実施した世論調査で内閣支持率は23.8%と、前回に比べ微増となりました。今回の政治資金パーティを巡って、実態が十分に解明されていないと答えた人が93%に上り、処分についても軽いと答えた人が65%という結果となりました。このことについての受け止めと、また、処分への評価についての受け止めをお願いします。
まず、岸田総理が、わが国の首相として9年ぶりとなる国賓待遇で訪米し、両国が「未来のためのグローバル・パートナー」として、外交・安全保障はじめ幅広い分野で連携を強化することで合意したわけでありまして、この点について各社と言いますか、この週末は2社かもしれませんが、世論調査でも、こうした外交姿勢が一定の評価を得ている、このように受け止めています。これが支持率の改善にもつながっているのだろうと考えております。一方、派閥の政治資金に関する党の処分については、党紀委員会によります厳正な審査を経て、39名の議員への処分が決定されたものであります。処分の内容について、様々なご意見はあると思いますが、引き続き丁寧に説明するとともに、再発防止策であったりとか、党改革をしっかりと進めていきたいと思います。先ほども申し上げましたが、政治改革に関する特別委員会が衆参に設置をされたところでありまして、まずは今回の事態を踏まえて、再発防止にもつながる政治資金規正法の改正、これが最優先ということになると思いますが、いずれにしても法改正、この国会でしっかりと実現をしたいと、こんな風に思っております。
北海道新聞です。先ほどの冒頭発言でも言及がございましたけれども、明日16日告示の衆院3補選についてお伺いいたします。自民党は長崎3区での擁立を見送った上で、東京15区での擁立も難しい状態です。3補選のうち、2つで不戦敗となれば異例の事態となるかと思いますけれども、受けとめをお願いいたします。
今回の補選については、補選に至る経緯もありまして、党の地方組織とも丁寧に意見交換を進めてきたところであります。その上で、東京15区、そして長崎3区では、政治資金の問題もありますが、それ以外に冒頭申し上げた、補選に至った経緯であったり、また長崎の場合は定数減によります選挙区の分割の問題、様々な地元の状況も勘案して、今回の対応となったと考えております。昨年4月の補選、5つの選挙区で候補者を擁立して、4勝したのと比べれば、非常に厳しい状況となっていると、これは間違いないと考えております。
日本テレビです。先ほど、言及のあった政治資金規正法についてお伺いします。明日から与党協議が始まると思いますけれども、政治資金規正法の中で政策活動費というものがあります。公明党だったり、野党各党は、使途公開だったり禁止を主張している中で、現状、その使途公開をされていない中で、幹事長も受け取っていらっしゃると思いますけれども、どのようなものに使っていたのかということが一つと、また明日から始まる与党協議で、政策活動費についてのスタンスを教えて下さい。
政策活動費、これまでどう使ってきたかについては討論している通りでありますけれども、この「使途の公開」について、「政治活動の自由」とのある意味、トレードオフの関係にある問題であると考えておりまして、これは労働組合などの政治活動の公開についても、同じことが言えるのだろうと思っております。冒頭、申し上げましたけれども、今回、起こった派閥の政治資金パーティを巡ります不記載であったりする、この問題、これを解消するためにはどうしたらいいのか。こういう問題が一つあるわけでありまして、そのためには議員本人への罰則の強化であったり、また、外部監査を派閥だけではなくて、おそらく議員個人の収支についても、今、支出側しか見ていませんけれど収入側も含めてきちんと監査をするような態勢をつくっていく必要があると思っておりますし、またデジタル化による透明性の向上等々、今回の事態、問題を踏まえての改正と、それ以外に様々な課題というのが、政治資金を巡っては残っていると、こんな風に考えておりまして、例えば政党の政治資金について、一番大きな費目になってきますのが、「政党助成金」ということになるわけであります。我が党の場合、この政党助成金については例えば、飲食代に使わないとか、決められた19項目、ここで限定をするということを決めているところでありますけれども、例えばこの政党助成金について、これは費目的にも各党圧倒的に大きいところがあります。しかも、これは国民の皆様にもご負担を頂いているものでありまして、これについて公開しなくていいのか、こんな議論もあると思いますし、様々な課題について議論を進め、成案が得られるものについては得ていきたいと思っていますが、まずはこの今回の問題を踏まえた政治資金規正法の改正というのが優先事項ではないかなと、こんな風に考えております。